石仏の話(53)東大寺

奈良東大寺の広大な境内を歩いていると、きれいに整えられた芝生の中に何ヶ所か石碑が点在している。

中には、「南無阿弥」とだけ地上に出て、それ以下は地中に埋没しているものとか、赤いよだれかけをかけられた小さな地蔵様などもある。

毘盧遮那仏で有名な大仏殿には、最近特に多くなった外国人観光客が行列をなしているけれど、それ以外の場所は二月堂、三月堂、四月堂、戒壇院他、ほぼ人が歩いていない。

大仏を拝むのも、小さな石碑や石仏を拝むのも、人それぞれ。

仏から見れば、同じこと。

大切なことは、仏の心を感じ、その人が何をするのか、なのだと思う。

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