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心理士がえらぶ|心を癒す、ディズニー/ピクサー作品とは?

先日、まさかのディズニー様よりご依頼を頂き、マイナビウーマン様にて
『5月病で疲れた心を軽くする。公認心理師が解説するディズニー/ピクサー作品の魅力とは?』
というテーマで記事を執筆させて頂きました。

記事のURLはこちらです。

ディズニー作品にまつわる思い出

幼い頃から縁深いディズニー作品。
余談ですが、私が幼少期に一番ハマっていたのが【シンデレラ】でした。

当時はDVDやBlu-rayの時代ではないので、
ビデオが擦り切れてしまうのではないかと心配になるくらい、
何度も何度も繰り返して見ていました。

魔法使いが歌っていた歌がとても好きで、
『サラダブ〜ラ、メチカブ〜ラ』と意味もわからない言葉を
一生懸命大声で歌っていたことを思い出します。

努力を見ている人は、必ず近くにいる』と感じさせてくれるストーリーにも
心が洗われるような体験をさせてもらいました。

余談は置いておき、
記事を書くにあたって、Disney+さんにて
ディズニー/ピクサー作品に触れる機会を頂いたのですが、
定番の作品から新しいものまで。
いい作品が揃っているのですよね〜。

執筆にあたり、『これも!』『あれも!』と思うのですが、
紹介する作品は3つまでと決められており・・・
またいい作品でもテーマとはちょっと違うかな?
と思って残念ながら外れてしまった作品もあり。

そこで、記事には紹介できなかったけれど
こちらのnoteにて自主的に紹介することにしました。
もしよければお付き合いください。

疲れた心の癒しになりそうなディズニー/ピクサー作品 

(1)誕生日シンドローム

こちらはDisney +オリジナル作品。短編映画シリーズのひとつです。

大人になるのは難しい。うまくやっているように見えても、みんな自分の中に子供の部分を潜ませている。ジアは21歳の誕生日に、大人になりきれていない自分に気づく。この物語は大人になることへの不安と、大人になるまで誰もが抱える葛藤を描いている。

ディズニープラス公式サイトより

これは私にも似たような体験があるのですが、20歳を迎えた時、
法律的にも肉体的にも成人だけど、
心が、大人になった実感がなかったんですよね。

『周りの人たちは大人なのに自分って子供っぽいかも』
『こんな幼い中身で成人になって大丈夫?』
なんて不安になったり。
主人公・ジアの心境そのものでした。

きっと私だけでなく、皆さんにもこういう経験があると思います。
大人らしく振る舞わないといけないと思いつつも、
心の中には子供っぽい自分もいて・・・
という葛藤。

ネタバレになってしまうので詳しく書きませんが、
お姉さんがジアを励ます言葉がとてもあったかくて。

どんなに立派に大人をやっているように見える人でも
必ず心の中には子供の部分を持っている。
そして、『そんな子供っぽさを持ち合わせた自分であっても良いんじゃない?』
そんなふうに背中を押してもらえるような気がしました。

(2)bao


こちらも短編映画シリーズです。

主人公は中国人のお母さん。息子が成長して家を出てしまい寂しい日々を送っていたが、ある時中華まんに命が宿る。
元気でよく笑う可愛い中華まんの坊やとの生活に大喜びのお母さんだったが、中華まんはみるみるうちに成長していく。小さい時期はいつまでも続かないというほろ苦い真実に、お母さんは直面するのであった。

ディズニープラス公式サイトより

母と息子の成長過程の中で起きることについて描かれているのですが、
私自身も男児の母であるということもあり、
自分と息子を重ね合わせてしまうようなシーンがたくさんありました。

性別問わず、子供が成長していく中で、
子供にとって必要なことも、親の関わり方も変わっていくもの。

いつかは親離れするということを頭の中では分かっているつもりでも、
心の中では、なかなか受け入れられないものだと思います。

後半部分に、見る人によっては意見が別れそうなシーンがありますが、
子離れしないといけないことは頭の中では分かっているけれど、長い時間、子供と様々な思い出を共有してきたという中では、そう簡単に割り切ることはできないのだという、母親の心理的葛藤を感じました。

しかし、クライマックスでは新しい家族のあり方が見えてきて。
形や関わり方は変わっても、親子であるという事実に変わりはないのだなと。
ほっこりした気持ちになることができました。

(3)宙を舞う


こちらも短編映画シリーズです。

自分の子供は普通とは違うと気づいた父親。周りの人々から好奇の目で見られるのを避け、隠れるように暮らしていた。しかし、ある日息子が普通でないことがみんなに知られてしまう。困惑した父親だったが、逃げるのはやめて、息子をありのままに受け入れることを決意する。

ディズニープラス公式サイトより

この作品は、監督であるボビー・ルビオさんが、
自閉症スペクトラム生涯と診断されている息子さんとのエピソードをもとに
作られたものなんだとか。

『どうして普通にできないんだ!』
とお父さんが息子に怒鳴るシーンには、胸が締め付けられました。

カウンセラーとして働く中で、
発達障害の診断を受けたお子さんの親御さんと出会うこともあります。
親御さんたちのお話を聞く中で、
周囲のお子さんとわが子を比べて
『普通にできない』ということに葛藤される姿をたくさん見てきました。

今は少しずつ、多様性を認めようという世の中に変わってきていますが、
それでもまだみんなと同じでないことに否定的な意見を目の当たりにすることも。
そういった社会の問題について考えさせられる作品だと思います。

子供も大人も、それぞれが自分らしくあることに寛容である
世の中の雰囲気がもっと広がっていけばいいなと願うばかりです。

(4)リメンバー・ミー


こちらはピクサーの長編アニメーションです。

ミュージシャンを夢見るギターの天才少年ミゲル。だが、彼の一族は代々、音楽を禁じられていた。ある日、ミゲルは先祖たちが暮らす“死者の国”に迷い込んでしまった。日の出までに元の世界に戻らないと、ミゲルの体は消えてしまう!そんな彼に手を差し伸べたのは、陽気だけど孤独なガイコツ、ヘクター。やがて二人がたどり着く、ミゲルの一族の驚くべき“秘密”とは?すべての謎を解く鍵は、伝説の歌手が遺した名曲“リメンバー・ミー”に隠されていた…。

ディズニー公式サイトより

この作品は、世に出た時からファンが多い作品ですよね〜。
評判は聞いていましたが、ようやく見ることができました。

メキシコの伝統である【死者の日】って、
日本でいうお盆のようなもの。

死者を弔うって、寂しいとか悲しいっていうイメージが
拭えない感じがするように思うのですが、

そういった印象とは打って変わって、
祭壇の飾り付けがとても鮮やかだったり、
当日に音楽祭が開かれていたり。

死者を迎えることへのポップさが
メキシコっぽくて素敵だなと思いました。

主人公・ミゲルの家族は、先祖におきた悲しい出来事により、
音楽をすることが禁じられているという設定。

ミゲルの家族に限らず、
それぞれの家族にいろんなタブーや禁忌があると思うのです。

タブーや禁忌だけじゃなくて、『うちはこう!』といったマイルールも。
そして、それらは疑問に思って変えようとしない限り、
次の世代へと連鎖していきます。

でも、ミゲルはそういったタブーを変えるべく
一生懸命目の前に起こる困難に向かっていき、
そして長年続いたタブーを消滅することに成功しました。

カウンセリングの中でも、ミゲルの家のような
家族の中に潜む独自のルールに悩む例を様々耳にしてきました。

カウンセリングでは
そういった問題を再定義し、

『それって本当に必要なものなのか』
『新しい思考に書き換えはできないのか』

といったことを考え、
時には過去を振り返ってみたり。

ミゲルの冒険はある意味、
カウンセリングのような作業だなと思いました。

また劇中に出てくる
『忘れられた時が本当の死』という言葉は
とても印象に残りました。

『仏様は心の中で生き続けます』
という言葉を法事の際に聞くことが多いのですが
きっとそのことなんだろうなと思います。

この言葉を聞いてから、
お盆や大切な人の命日にはその人との思い出にていねいに浸りたいと思いました。

ピクサー作品、すごい


今回こちらの仕事をお引き受けするにあたり、
ディズニー+で色んな作品を拝見しましたが、
その中でもピクサー作品が特に気になりました。

映像の美しさといい、ストーリーといい。
まだ見切れていない作品もあるので
ぜひこの後ゆっくりみたいと思います。

個人的には、エド・シーランの
ドキュメンタリーも気になっていて。

しばらくディズニー作品に触れる日々が
続きそうです。

ぜひお気に入りの作品を
見つけてみてくださいね☺️
















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