毒舌ハニーちゃんへ

私がふざけているって思うでしょう?でも本当にこうやってあなたを呼んでいたんだから仕方ないわ。

あなたは決して自分が毒舌だとは認めなかったけれど、私の口が悪いのは半分はあなたのせいよ。
でも私が責めたりしてるわけじゃないってあなたならわかるでしょう?結構気に入ってるのよ。誰がなんと言おうと、自分の意見をはっきり言える自分のこと。

あなたについては話したいことがありすぎて、きっと一枚の手紙じゃ終わらないだろうけど、私はあなたの歯に衣きせぬ物言いはすごく好きだったっていうのはまず言っておかなきゃね。
レディとして褒められたものじゃないのかも知れないけれど、あなたはいつもは甘えたがりのハニーちゃんだって周りに見せておいて、本当は冷静に周りを見ていたわ。言いたいことはきちんと言うあなたのスマートさが心地よかったのよ。
それは私のある意味でのお手本だったのかも知れないわね。

いい女ってなんだろうと思った時に、私はあなたのことをちゃんと思い出すわ。
だってあなたはいつだって3人のリトルハニーを連れ従えて、いかにもリーダー然として大胆に振る舞っていたもの。そして愛情を与えることも忘れなかったわ。ちょっとその愛情が豪速球のストレート過ぎるんじゃない?ってこともあったけれど、そんなことお構いなしなのもあなたらしいわ。

それなのにいつだって辛辣なことを言えるあなただから、きっと私達、ちょっと危なっかしいなんて思わされてあなたから目が離せなかったのだもの。
きれいなバラには棘があるのよ。
棘ごと私達あなたに嫉妬せざるを得なかったんだわ。
それはあなたの思うつぼだったのかしら。
それともそんな事も考えずに周りを放っておけない気持ちにさせる、あなたの魅力だったのかしら。

それでも私があなたのことを愛していたのは、あなたが誰よりも知っているのでしょうね。
私だって知っているのよ。
私、あなたに愛されていたってこと。
私があなたの愛情の深さと優しさを知らなかったら、きっとあなたを素敵なレディなんて思わなかったでしょうね。
でも私は知ってるの。
あなたが誰よりも周りに愛情を振りまくことを忘れないハニーちゃんだってこと。

ハニーちゃんなんてかわいこぶったように聞こえるあだ名は、本当は私の照れ隠しなのよ。

だってあなたにありがとうなんて言ったら、待ってましたよと言わんばかりの勢いと、いつものビッグスマイルでハグされるかも知れないもの。そうしたら私照れちゃうわ。ハニーちゃんのあなたはそうしてほしいかもしれないけれど。
それかあなたが毒舌な気分だったら、私の放ったありがとうは宙を泳いで、そのまま流されてしまうかも知れないわ。眠かったんだもの、なんていうかもしれないわね。ただ興味がなかったときの反応よ。

でもここだけでは言うわ。

私、本当にあなたには感謝しているの。
あなたの何ってことじゃなく存在が、それこそ星の王子さまにとってのあのバラの花のように。
だからあなたは、これからもきちんと毒舌ハニーちゃんを続けなきゃいけないのよ。
おばあちゃんになったって、その毒舌を卑屈さとしてじゃなく知性として操らなきゃ。
おばあちゃんになったって、放っておけない愛嬌をふりまかなきゃ。

やっぱりずるいわ。

そんな可愛らしい役回りをあなたにあげちゃったこと。
愛情深いなんて言って褒めちゃったこと。
本当は努力家なんて知ったらもっとファンが付いてしまうわね。

これ以上書いたらあなたのいいとこばかり書いてしまって、せっかくのあだ名が台無しよ。
じゃあねハニーちゃん。

p.s. くれぐれもファンにパンツを盗まれちゃだめよ。

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