ダンサー イン ザ ダーク
ビョークの歌声が聴きたくなって「ダンサーインザダーク」を観た。
以前観たのはもっとずっと前。VHSだったかもしれない??
何かが衝撃的で心に残っていて、でもあまり観たくはないとなぜか思っていた映画だったという記憶がある。
大人になって観た「ダンサーインザダーク」。
あの頃、なぜ衝撃的だったのか、なぜあまり観たくないと思ったのか明確になった。
まずは圧倒的なビョークの唄。表現と力強さにゾクッとするほど私は感動して、初めて観たかのように目が離せなくなった。表情や身体の仕草が、全身で、あの個性の「ビョーク」のオーラを消し去り、「セルマ」になっていた。
あまり観たくないと思ったことに関しては、アンハッピーエンドだったからだ。
いや、ハッピーエンドではあったけれど、きっと当時、とてつもなく「セルマ」の感じる恐怖を私も感じてしまい怖かったという印象なんだろう。
映画に出てくる何本かのミュージカル調の歌詞が、勿論ストーリーに沿ってはいるものの自分にも重なるような気もして感情移入してしまう。ミュージカル好きな、空想好きな、セルマの世界に気づくとどっぷり浸かってしまっている。
そして、様々な矢印の愛を感じ、愛し方を奏でるも決して良い結果にはならない。でも唯一セルマの愛だけが救われた。そう思うと、やっぱりハッピーエンドかな。
ビョーク。
すごい才能の持ち主の感性を同じ時代でオンタイムで感じられることを感謝します。
「リリイシュシュのすべて」の中で、だれかがサイト内にビョークにエーテルを感じたと書き込みをしているシーンがあった。
私も感じるよ。ビョークからエーテルを。
彼女もファンを狂わせ命が消えてしまった事件を持つひとり。(リリイは映画だけど)彼女たちの歌声は、今日も誰かを癒し、狂わすほどに愛され、それがやがて狂気の芽となる。
大人になって久しぶりに観て見ましたシリーズ、結構良かったりするの多いと感じる今日この頃。
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