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出来事に意味をつけること

Marisol 5月号の「around40、私らしい働き方にたどり着きました!」のコーナーにて、私がどうして起業し、保育施設を併設したシェアオフィスを運営するに至ったかについてご取材頂きました。

リーマンショックが起き、不動産業界でも飛ぶ鳥を落とす勢いだった企業が黒字倒産をしたのが2008年10月。イケイケだった業界が暗転した瞬間。一度目の育休復帰直前でした。
その後業界から多くの会社が去る中で、私の会社でも思い切ったリストラがありました。子育てのため一切残業しない管理職だった私を残してもらえたのはとてもありがたかったですが、逆にプレッシャーは大きかった。
でも、そのタイミングで始めた自社株投資がのちに大化けして、起業資金になりました。

東日本大震災が起こった2011年3月は二度目の育休復帰間もなくでした。震災のショックよりも怖かったのは福島第二原発事故による放射能汚染の影響。
子どもたちが遊ぶ砂場や、私の体内や手料理を通して彼らが口にするものが本当に安全なのか?
こんな時に子どもたちを保育園に預けて日中離れた生活を送っていて良いのか?そんなジレンマに苛まれましたが、それが保育付きシェアオフィスを作りたいと思ったきっかけになりました。

今、世界中を震撼させているコロナウィルス。
その感染力の脅威とともに、経済に与える打撃は計り知れず、私にとっては前者も後者も対岸の火事というわけにいきません。

一緒に生活をする子どもたちをはじめ、大切な人たちと今日も会話をし一緒に食事をし、喜怒哀楽をぶつけることができる幸せを感じたことがあっただろうか。
遠くで暮らす両親の安否に思いをはせたことがあっただろうか。

多くの利用者やスタッフに囲まれながら、今日ほど彼らや彼らの子どもたちの命や生活の安全、モチベーションの維持を考えたことがあっただろうか。
過去の数字だけじゃなく未来の数字にここまで真剣に危機感を持ったことがあっただろうか。
資金面から応援してださる方々への配慮を忘れず、ルールを守りながら現場で働くスタッフに対する感謝の気持ちを持ちながら、一つ一つ間違いない意思決定をしていくリーダーシップを求められる局面があっただろうか。
スタッフ一人一人がお互いを思いやり、離れた場所からでも一体感が生まれた。

いま直面している出来事は何かに気づき何かを得るための神様からのギフト。
乗り越えた先には、もっとしなやかで強い自分と組織が出来ているように思います。

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