今日の隣人Vol.4

今日は個人で旅行関連のお仕事をされてるAさん。知り合ってから、定期的にカフェなどで近況や最近の学びを共有している。

今回は、前回貸していた本を返してもらって、その感想を聞いていた。その本というのはリチャード・バンドラー氏の神経言語プログラミングNLPの本だ。NLPは近年話題のコーチングなどの基礎となっている。Aさんはこの本から数ヶ所、コメントしたい点をピックアップしてくれていた。そのひとつを要約する。

「『異性とうまくいかなかったとき、相手のどこが悪かったのかを考えるのではなく、どうすればもっとうまく付き合いができたのかを考える方が有意義だ』ってさ、当たり前だよね」

これこそがAさんなのだ。こんなふうに課題があったときに、どう解決するかを自然に考えようとする人だからこそ、話していて面白く気持ち良いのだと思う。

思えば人類の歴史は、課題にぶつかったときにそれを解決しようと、もがくことで発展を繰り返してきた。食の確保が安定しないため、農耕を始めた。人口が増え、人力だけでは賄えぬことが増えたから蒸気機関から始まる機械化が起こった。国、社会という制度を作り、人間の織りなす仕組みが複雑化する現代、増え続ける人間を賄うには地球資源を計画的に使わなければならないからデータ分析や人工知能が話題になっている。

つまり、Aさんは単純に言えば、課題にぶつかれば、それを解決しようと考えるというごく当たり前の人間の性質を持っている人とも言える。

しかし、昨今はそんな人が異様に少ないように感じるのだ。だからこそ、課題に対してどう解決するかを素朴に考えられる人に価値がある。これは、賢いとかそういう次元の話ではないように感じる。ただ、このような姿勢を持って生きている人は、必然学力も伸びるという相関はあるだろう。

Aさんは、個人ならではで出来るビジネスモデルを模索し、日々挑戦している。素晴らしいのは、考えたそれらビジネスモデルを即座に実装し、現実に行動として動かしていけるところだ。考え、実行し、課題にぶつかり、考え、軌道修正してまた実行する。この基本の流れを忠実に実行できるのがAさんのいちばんの強みだと、私は感じている。

Aさんはこの春から拠点を移すので、これまでのように定期的にお話を聞くことは困難になるかもしれない。ただ、躍進のための拠点替えである。次にお会いするとき、さらなる進化をしていることが、これほど確信できる人もいないだろう。

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