ヘッダー

家を買う(16) リノベーション工事

【今回主に関わる人】
古路さん・・・中古マンション仲介やリノベーションをまるっと面倒見てくれる「すまいクリエイト」の営業担当。テンション高め。
木谷さん・・・「すまいクリエイト」の工事担当。
※企業名・個人名はすべて仮名です。

 令和が始まったころ、最も楽しい時間がやってきた。ついにリノベーションの工事が始まったのである。

 工事期間はおよそ3ヶ月。わたしの場合は間取りに一部手を入れるので結構大がかりな室内の解体があり、古い水回り(風呂・トイレ・キッチン等)の撤去、配管・配線工事、新しい仕切り壁の新設、床の貼り替え、壁紙の貼り替え、新しい建具(ドア・内窓)の取り付け、造作棚の新設など、作業は盛りだくさん。できれば最初から最後までずっと工事を見届けたい。

 工事期間の中で数回立ち会いは出来ることになっていたのだけど、この時期仕事が忙しくてグロッキーだったのと、工事の邪魔になっちゃいけない(立ち会いの時は作業は休止してしまう)と思ったのとで、全部で3回だけ立ち会った。

 最初の立ち会いは室内のいらないものを全てとっぱらって、新しい間取りのための鉄骨が張り巡らされたタイミングで行った。工事担当の木谷さんとはこの時がはじめまして。電気の配線の確認や、これからどういった形で進めて行くのかなどの説明を受けた。

 とは言え、わたしはスケルトンの状態になった「我が家」にテンション上がりっぱなし。壁や天井の裏側がどんな構造になっているのかキョロキョロ見たり、作業員さんが使っている道具があちらこちらに置いてあるのを見て「こんなの使ってるんだー」とはしゃいでいたりで、木谷さんの説明が半分も頭に入ってこなかった。

画像1

 およそ60㎡の室内は鉄骨で間仕切りされているだけでなんもない状態なのに、そこまで広く感じないのは不思議だった。木谷さんが言うには「全てができあがって家具とか置いたらかえって広く見えますよ」とのこと。

 2回目の立ち会いは仕切り壁が全て入ったタイミング。契約が済んでお金も払って、ここは正真正銘わたしの家なんだけど、まだ人ん家みたいな印象。ここに住むんだ、という実感が湧いてこない。

画像2

 この後壁紙が貼られて、各所仕上げをしてリノベーション完成。水回りはすべて既製品で造作ではないので、雑誌に載るようなハイレベルのお洒落さはないものの、シンプルながらもところどころアクセントの効いた家になった(実際どんな出来になったかは個人宅で現在居住中なのでご容赦ください)。7月終わり頃に最終検査に立ち会ってちょっと手直ししたあと無事引き渡し。

 今振り返ってみてもこの頃が一番テンションが高かった。実はこのあと、テンションはどんどん下降していく。分譲マンションに暮らすことにしても、リノベーションのことにしても、「わからなかった」あるいは「知らされていなかった」ことがわたしの首を絞める結果になってしまった。このマガジン、ここから先が本番である。始めた当初は「中古マンションリンベーションで幸せになった話」を連載するつもりだったけど、実際に住み始めて1年経過した今、絶対そんな方向性では書けねえ・・・と頭を抱えている。

 次回は「家を買った」と言ったときのまわりの反応について。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?