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家を買う(12) ふたつの契約

※前回のエピソード、住宅ローンの事前審査についていろいろ思い出したので加筆修正を行いました。今後も記憶違いに気がついたらちょいちょい直します。

【今回関わる人】
古路さん・・・中古マンション仲介やリノベーションをまるっと面倒見てくれる「すまいクリエイト」の営業担当。だんだん出番が少なくなる。
不動さん・・・マンション売買を仲介する不動産屋さん。
役所さん・・・所有権の移転、抵当権の設定などの手続きをしてくれる司法書士さん。
※企業名・個人名はすべて仮名です。こんな安直なつけ方もないもんだけど。

 物件が決まって半月ほどが経って、いよいよ売買契約をする運びとなった。古路さんの案内で、売買を仲介する不動産業者へ。担当は不動さん。登記手続きをお願いする司法書士の役所さんともこの日初めて会った。

 売主、つまりマンションの元のオーナーさんは現在道外にお住まいとのことでこの場にはお出でにならず、先方が事前に記入済の契約書が準備されていた。

 まずは、不動さんから物件に関する説明を長々と受けた。次に、役所さんから手続きの説明を受け、あとはひたすら契約書を記入し、捺印しの繰り返し。こないだ作った実印はこれがはじめての出番となった。

 契約書は売主分と買主分、2部を作成しなければいけない。だんだん自分の名前とか、住所とか書くのも飽きてくるし、間違えちゃいけないという思いから、かなり神経を消耗する。

 この日はあくまで契約のみで、お金を払うのはローンがおりてからなんだけど、手付金としていくらか払ってくれと言われていたので、50万円を用意した。その他に、契約書に貼る収入印紙代2500円。手付金は事前にATMで下ろしてきたけれども、そっから不動産業者まで到着するまでの間怖かった。あんまりそんな大金を持って歩くことないもんね。

 大事に持ってきた札束を差し出し、売買契約のほうは終了。スケジュールの関係で同日にリノベーションの契約もすることになった。

 古路さんからリノベーションの内容の説明を受け、契約書を交わした。このリノベ内容については、見積もり(物件を内見している段階で、すまいクリエイトでは物件価格+リノベ価格の見積もりを出してくれていた)の時点で記載されていたものと大きく違っていたわけではないので特に疑問もなく粛々と進んだ。

 リノベの金額は、基本のパック料金と最低限必要なオプション料金(詳細な内容についてはまた次回)で算出されていたけど、これで「決定」というわけではないと聞いた。だいたいの人が、あとからあれもしたいこれもしたいという欲が出てくるから、契約のときの金額を出ちゃうんだって。(わたしはこの時点では欲を出すのはダメゼッタイって思ってたけど、結局出た)

 一日で二ついっぺんに契約したので、契約書を書くのがほんとうにしんどかった。全ての契約を終えて帰路についたときにはぐったりしていた。

 時期を同じくして、住宅ローンの事前審査に通ったことがわかっていたので、翌日にはローンの本審査に入るべく、申込書書類を追加で書くことになった。とは言え、仮審査の書類は本審査の書類を兼ねている部分が多くあったので(ローンを申し込む金融機関による)、本審査の申込のため記入する用紙は、それほどには多くなかった。団信(団体信用保険。いずれ詳しく書きます)の申込みのための項目などを古路さんに教えてもらいながら書いて終了だったと記憶している。

 とにかく、たくさんの書類を書いたというのに、まだ手続きとしては序盤で、物件はまだ正式に自分のものにはなっていないし、リノベーションの内容もふわふわしたまま。

 もちろん、しなければいけないのは契約だけではない。わたしの場合は買った物件にリノベーションを施すので、その内容を具体的に決める打ち合わせが何度かある。契約関係も合わせれば、この時期のわたしは週イチか、より短いスパンで何かしらの予定が入っていた。忙しいというほどではないけれど、自分のペースを保つのは難しかった。

 そしてこの翌週、第一回目のリノベーションの打ち合わせがあった。

 続く。

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