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家を買う(15) 金消契約と決済と

【今回主に関わる人】
古路さん・・・中古マンション仲介やリノベーションをまるっと面倒見てくれる「すまいクリエイト」の営業担当。テンション高め。
金田さん・・・満月銀行の住宅ローン担当。マジメ。
ほか不動さん、司法書士さん、オーナー代理人さん。
※企業名・個人名はすべて仮名です。

 リノベ内容の打合せと平行して、お金関係の手続きもやっていて、この頃のことはほぼほぼ記憶にないけど頑張って思い出してみる。

 まず、これまで何をしてきたかざっと振り返ると、わたしの場合、マンション契約とリノベ契約の時期がずれたので、住宅ローンは決済時期が異なる2つに分かれる格好になったけど、利用するのは同じ住宅ローン商品。時期的にマンション契約のほうが数ヶ月先だったので、先にマンションの金消契約がやってきた。昨年3月頃のことだ。

 金消契約とは、申し込みをしたローンの借入金をもらうための、いわば本契約。ここに辿り着くまでに、仮審査・本審査と飽きるほどの書類を書いてきた。あまりに手続きの数が多すぎて、途中で「コレはいったい何の手続きなんだい?」となってしまうので、解らないことがあれば古路さんに都度聞いていた。

 本審査をなんとか越えて、決して金持ちではないわたしにもお金を貸してもらえることになって、では正式な契約を、という段階なのだろう今回は。

 当日、ローンを契約する満月銀行を古路さんとふたりで訪れた。古路さんはサポート役。ローンの担当の金田さんとはこの日がはじめまして。

 金消契約のために準備した書類は以下のとおり。

・住民票(住所変更後のもの) 2通
・印鑑証明書 2通
・収入印紙 10200円分
・実印
・通帳
・銀行印

 まだ引っ越していないのに、もっと言うとあのマンションは正式に自分のものにもなっていないのに、契約に新住所の住民票が必要というフシギ。あと、この銀行の銀行印どれだっけ問題(わたしはもともと満月銀行とはつきあいあがあって、銀行印登録がずいぶん昔だった)。

 ちなみに、今回はマンション購入のためのローン契約なんだけど、マンションの価格である720万ちょうどを借りるというわけではなく、それよりも多い800万の契約となっている。住宅ローンって、家のお金だけでなく、保証料やら仲介手数料やら印紙代までその用途に含まれるので、マンション価格ちょっきりじゃなくてもいいらしい。もちろん用途として含まれてないことに借りたお金を使ってしまったこと(車とか服とか)が銀行にバレてしまったらタイヘンなので、よいこのみんなはダメよゼッタイ。

 わたしの場合は諸々の費用を自分の持ち出しにするほどの余裕がこのときなかったのでローンですべてをまかなうことになった。マンションの契約の時に払った手付金40万で精一杯だったわ。

 まず、金田さんからローンの説明があった。団信(団体信用保険)の説明も。もしローン返済中にわたしが死んでしまったら、ローンの支払いはしなくても良くなり、マンションの権利も誰かに取られるわけじゃなく、家族のものとなる。

 金利タイプで薦められたのは変動金利の固定金利選択型。ベースは変動金利だから不安定に金利が上がったり下がったりするんだけど、特約として決まった期間だけ金利が低く抑えられるもの。その中でも一番金利が安いのが3年固定で0.7%(固定期間が長いほど金利は高い)。35年間金利が一緒のフラット35よりはだいぶ金利が安くなる。後のことはまたあとで考えないといけないけど、最初の3年は一番金利が安いこのプランでの契約となった。

 そして怒濤の署名捺印地獄。ミスるまいと手に力が入りっぱなしで疲れる。捺印だってキレイに押さなきゃってひどく神経を使ってさ・・・全部書き終わった頃には燃え尽きて真っ白になってしまった。コレ、リノベのローンのときももっかいやんなきゃいけないのか・・・。(ちなみに、銀行印は思い当たる2つを持って行ったらちゃんとどっちか教えてくれた。また忘れないようにしないと)

 ひとまずこれで契約完了。約半月後に決済。ついにローンがおりたのだ。決済日のメンバーはフルキャストだった。サポート役の古路さん、仲介不動産会社の不動さん、法的な手続き関係をやってくれる司法書士さん、満月銀行の金田さん、そしてマンションのオーナーさんの代理人さん。

 準備したのは通帳と銀行印、実印、免許証。流れは、まずローンのお金800万がわたしの通帳に入金になる。そしてオーナーさん・司法書士さん・不動さんへ支払うお金をその通帳から引き出す。何百万ものお金がトレイに乗っかってやってくる。金田さんがお金を分けて、オーナーさんにマンションのお金を、司法書士さんに手続き代行料を、不動さんへ仲介手数料を渡していく。3社からわたしが領収証を受け取る。ローンの手数料関係は口座引落しになるので現金のやりとりはなし。

 口座に800万どかっと入ったと思ったら、1時間もしないうちにほとんど出てってしまった。なんとも恐ろしい経験だった。札束を見たときには驚いたが、その後のやりとりがあまりにあっさりしすぎていて、800万ものお金を借りたんだという実感が湧いてこない。というか、すぐマンション代等の支払いも完了したので、お金借りたんだけど支払いも済んだ!みたいな、すごく変な気分。わたしのとこにはほとんど残ってないのにお金がドドドと流れていったよね、今?

 実感というものがまったく湧かないんだけど、事前にマンションの契約は済ませているので、この日支払いも済んだことによって、正真正銘あのマンションはわたしのものになったということ。

 ただし、マンションの抵当権は銀行のものなので、支払いが滞った場合は銀行にマンションを取られるって事。そんなことのないよう頑張って返して行こう。

 そしてしばらくしてリノベローン900万の金消契約・決済を済ませ、晴れて(?)お金関係の手続きは終了。

 マンションはこれからリノベーションの工事に入っていく。

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