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時代の流れに乗ること~ペトロナスツインタワーでの出来事での考察~〔#253〕

2020年1月にクアラルンプール (マレーシア)に行きました。

まだ、誰もコロナウイルスのことなど気にせず、クアラルンプール の街も外国人観光客で溢れかえっていたのです。

クアラルンプール は大都会です。バンコクやマニラのような“いい意味”での緩い雰囲気もなく、街全体が“ちゃんとしている”雰囲気を持つ街でした。

街のあちこちで新しい高層ビルが建てられていて、街の発展の勢いを感じます。

ただ、楽しそうにしている人が少なく感じました。そこはタイ、フィリピン、ベトナムとは違う感じです。その理由が日本のように社会が抑圧的なのか、経済発展すると不機嫌な人が増えるのか、わからないけど。

そんな中で、街のシンボル的な建築物であるペトロナスツインタワーに行きました。こういうシンボル的な建築物がある街っていいなぁと、いつも旅しながら感じます。

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高さは452m。近代的な建築物だけどイスラム建築の雰囲気を持つ美しいデザインで、現地に行くと見入ってしまう感覚になります。

ツインタワーの前に公園があり、そこにある噴水の横が、絶好の撮影スポットになっています。

たくさんの観光客がスマホを構えて撮影してました。

そこには、スマホに取り付けられる広角レンズを売る人達が約10人いました。

【↓こういうやつ】

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絶好の撮影スポットの公園からペトロナスツインタワーを撮影すると広角レンズじゃないと建物との全部が映らないからです。

街中で働いている人たちはダルそうにしてる人が多いですが、この人たちは必死です。

スマホで撮影している人に次々と声をかけてレンズを売り込みをかけます。しかし、ほとんどの人は買いません。1時間ぐらいいたけど買っている人は数人でした。

なぜなら、わざわざ外国に観光に来るような人は最新のスマホを持っている人が多く、そのスマホには広角レンズが標準搭載されているからです。わざわざ取り付けのレンズは必要ありません。

この人たちは、スマホが急速に普及し、また外国人観光客がクアラルンプール に沢山来るようになるのを見計らって、この「広角レンズ売り」の仕事を始めたのでしょう。そういう意味では時代の流れに乗ったビジネスとも言えます。

新型スマホの多くに広角レンズが標準搭載されるようになった今、これから取り付けの広角レンズを買う人はいなくなっていくでしょう。これも時代の流れです。

さらに、今はコロナウイルスの影響で外国人観光客は、ほぼゼロでしょう。

あのレンズを売っていた人達は、「今、何をしているのだろうか?再び時代の流れに合わせてマスクの路上販売とかしてるのだろうか?」

時代の流れに乗るというのは、ビジネスチャンスでもあり、逆に変化があるとリスクにもなる。

そんなことをコロナ渦の中で、ステイホームしながら考えていました。

(終わり)