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上方落語みたいな説法が聞ける鈴虫寺に行ってきた〔#147〕

皆さん、こんにちは!旅が大好きなMAIGOです!

松尾大社駅から徒歩10分ぐらいのところにある鈴虫寺(華厳寺)に行ってきました!

このお寺は江戸時代中期の1723年に開かれました。
1年中鳴く鈴虫の前で約30分の説法を聞き、「ひとつだけ願いを叶えに来てくださる、幸福地蔵」に願掛けをする人たちで大変な人気のお寺です。

今回は、朝早くに行ったので並ばずにすぐに入れました。
入口で拝観料500円を払います。

中では撮影できなかったので写真はありません。

すぐに大広間に通されます。
長い机に座布団が置いてあって向かい合わせに座ります。
雰囲気はこんな感じ⇒http://www.suzutera.or.jp/introduction/seppou.html

机は5列あって100人ぐらいは入れる部屋です。
部屋に入ると鈴虫が鳴いています。机の上に茶菓子とお茶が置いてあります。

しばらくすると、住職が出てきて説法を始めます。

最初に、住職が参加者に来た回数を訪ねます。初めての人は3~4割ぐらいで、残りはリピーターです。10回以上来ているという人も10人ぐらいいました。

話し方は、上方落語の落語家そのものです。
前半、面白ろおかしい話をして場の雰囲気を和ませます。

そこから少しずつ、笑いも交えながら仏教の有難い話になっていきます。

人と比べることは“苦のラベル”を貼ること。つまり「くらべる=苦ラベル」。
「だから、そのラベルを外しなさい」というような話でした。

30分ぐらいの話でしたが、面白いので、あっという間に終わりました。
何か心が少し軽くなった気がしました。

終わると、部屋の外で幸福地蔵様への願掛け用のお守りを販売していました。
値段は、いろんなのがありましたが、ほとんどの人が買っていました。

説法の部屋から出た庭。

門を出た外に幸福地蔵様があって、みんな熱心に願掛けをしていました。
意外に若い人も多かったです。説法は日本のみなので、他の場所と違い、外国人観光客は全くいません。

来たときはすぐに入れましたが、帰る頃には、長い行列ができていました。

ここは1723年に開かれました。もともと隣の苔寺(西芳寺)が人気で、その流れで拝観者が多かったようですが、1977年に苔を守るため苔寺が予約制に変ります。そうなると拝観者が激減する見込みとなりました。京都の中では新しい方のお寺なので、何か特徴がないと拝観者が増えません。

それで先代の住職が長い期間の研究を重ねて、1年中、鈴虫が鳴く飼育法を見つけ出し、鈴虫が鳴く前で説法を始めたようです。そこから「鈴虫寺」という名前で呼ぶようになったそうです。

ここは京都でも洛中ではなく少し不便な場所にあり、歴史も浅いので、しっかりとマーケティングして、人気のあるお寺になったようです。

今の時代、みんな、心に不安があって、お寺ではお坊さんから有難い話を聞きたいというニーズは高いのだろうと思います。ここは、そいういうニーズをしっかりと見極めています。

ヨーロッパのキリスト教の教会でも、ポップミュージックみたいな讃美歌を歌うようにして、若い人がミサに来るように工夫していることがテレビ番組で紹介されていました。

この前に行った台湾の佛光山佛陀紀念館もテーマパーク風の施設になっていました。
https://maigo2018.hatenablog.com/entry/2019/02/21/133622

日本のお寺も、時代の流れに合わせて、お坊さんが、聞いていて分かりやすい説法をしたり、来た時に楽しく感じるお寺に変革していく必要があるんじゃないかと感じました。

次は松尾大社に向かいます。

訪問日 2018年12月
訪問施設 鈴虫寺(華厳寺)
     〒615-8294 京都府京都市西京区松室地家町31
     https://goo.gl/maps/8jY1KbaeGGq
拝観料 500円