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『あしたの転機予報は?』

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まいこんのおとの連載小説。 誰かの人生もいいけれど、自分の物語に向き合いたくなった。 小説家を目指すアラサー女の等身大の物語。
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記事一覧

あしたの転機予報は?#27-女友達との距離感、男の社内勢力争い-

大阪での週末、友人の結婚式に出席して、そのあとユリカと一緒に二次会に参加していた。 ユリ…

あしたの転機予報は? #26-親近感のある大阪の営業マン-

師走に入り、年末に向かう忙しない日々。 仕事だけでなく、プライベートの予定もなかなか忙し…

あしたの転機予報は? #25 サッカー観戦としゃぶしゃぶでの解説

以前、水上さんに断られたサッカーの観戦を 佐々木、嶋ちゃん、私の三人で行った。 チケットは…

あしたの転機予報は? #24-スイッチの切り替え、普段着の姿が見たいと願う-

どこか雄々しく、少し乱暴な水上さんの姿はあの飲み会で見たきりで、 仕事場ではいつもの爽や…

あしたの転機予報は? #23-縄張り意識と怒り-

水上さんの腕の中に入っていたとき、 妖しく光る水上さんの鋭い眼光にどぎまぎしながらも、捕…

あしたの転機予報は? #22-揺らめく妖しい光、欲、肉食獣-

「独占したい、支配したい、守りたい。好きな女の子を目の前にしたら、そう思うやろ?」 お酒…

あしたの転機予報は? #21-恋愛話あーだ、こーだ-

鍋がなくなっても、いろいろとつまみが出てくる。 お腹を満たしていきながら、アルコールのふわーっとした心地よさが出てきたからだろうか、 意外にも、田中さんがノリノリで恋愛遍歴話に食いついてくる。食への興味だけじゃないんだ。 「ぼくねー、ギャルが好きなんだよねー、ギャル」 ハイボールをごくごく飲みながら、田中さんが言う。 「へー、意外、清楚タイプ好きそうなのに」 三戸さんがさほど関心はないけれど、愛想でと思える見事な棒読みセリフで答える。 酔った田中さんはそんな棒読みセ

あしたの転機予報は? #20-鍋のホクホク、家族話、結婚観-

金曜日、飲み会の日。会社を出た瞬間、開放感に包まれてた。 鍋を囲んでの飲み会、予約時間ま…

あしたの転機予報は? #19-冷えた心を溶かす和気あいあい-

訪問帰りの電車の中、三人で他愛のない話をする。 外の冷たい空気から、ぬるく暖房の効いた車…

あしたの転機予報は? #18-衝撃の再会と冷えた心-

「紺野さん、今度の訪問一緒にきてくれへんか」 水上さんからお呼びがかかった。以前、水上さ…

あしたの転機予報は? #17-心のざわめきや戸惑いが意味するものとは-

「あ、そうだ、猪瀬さん、どんな感じ?」 仕事終わったあとの帰り道、私は三戸さんと途中まで…

あしたの転機予報は? #16-戸惑いはじめ、本調子じゃない-

朝の5時~5時半にかけて、目覚める。ほんとうはもっと遅くまで眠っていられるのに、出勤前の朝…

あしたの転機予報は? #15-女の群れはやっかいだ-

どうも苦手だ。この空気。 部署の定期的な会議のひとつに参加している。 メンバーはサポート…

あしたの転機予報は? #14-醒めた頭で昨晩のことを反芻する-

三戸さんとふたりでアパートを出る。 よく晴れた朝だ。 よく知らない町の住宅街。 「あ、スマホのバッテリー瀕死だわ。三戸さんのスマホ生きてる?」 画面の電池マークの隣が3%と表示されている。 「はいはい、道案内ですね」 グーグルマップを起動させて三戸さんは答える。 「あー、早くメイク落としたい。顔洗いたい」あくびをしながら私は言った。 「ほんまそれですね。女子宅ではないし、さすがにメイク落としできませんもんね。もともと紺野さん宅にいくはずでしたよね。てか、なんで