どきどき動悸とトランキライザー

はじめに

 前回の診察で初めて抗不安薬を処方され、初めて服用してみました。今までは漢方の内服薬だけだったのでら頓服薬を飲むのは初めてです。抗不安薬は依存性がある、なんて巷では囁かれているので、ちょっと心配になりながらも飲んでみるのでした。

どきどき動悸

 さて、しばらく動悸もしない、極度の焦燥感や不安に駆られることもない、穏やかな日々を過ごしていました。そんな日々が続いて約1週間、ついに、動悸がやってきたのです。それは、土曜の夜、夕食前。1日中まったりのんびり過ごしていた日のことでした。最近動悸もしないし不安にもならないし、なんだかいい感じだな〜(今考えればフラグですね)、と思ったその矢先。ドキドキ動悸です。

動悸がしそうだなって時に…

 さて、前回の診察の1週間ぐらい前、動悸が数時間続くということがありました。動悸自体は、実はけっこうよくあって。試験前の期間、連日の動悸に悩まされて循環器内科にかかる、なんてこともあったり(不整脈はあったものの大事に至らないものだったで、漢方を出されて終わった)。気合いで乗り切る(乗り切れてなかったかも…)などしていました。

 先生に動悸のことを伝えたら、抗不安薬を処方されることとなりました。アルプラゾラムです。ベンゾジアゼピン系の抗不安薬。よく「精神科の薬は依存性がある」なんて言われてるので、飲む前には少し不安になりました。もちろん、医師から処方された用法容量を守れば依存はしないし、作用機序や作用・副作用だって講義で知ってはいたのですが…。巷の噂が先だったので、歪んだ(…?)先入観を持っていたのです。

とんとん頓服

 飲んでみました。初めてのトランキライザー。先生には、「動悸がしそうだな、って思ったら早めに飲んでね」「30分くらいで効いてくると思うよ」と言われていたので、とりあえず30分待ってみる。いつもは、始まれば数時間はざらなので、30分はかわいいもんです。

 さて、30分。確かに、落ち着いてきた…?少し落ち着いたような気はするものの、動悸の波は残ってて。動悸がどっと押し寄せて来たり、そうかと思えば落ち着いたり。そして1時間。今度こそ落ち着いてきました。動悸はゼロではない。でも、もうしんどくはない。疑っていたわけではないのですが「本当に効くんだ…」なんて、ちょっと驚いてしまいました。

 さて、動悸にはいくつかの種類(あくまでわたしの中の、であって、全然医学的な話じゃないです!)がある気がします。

1、やや心拍を感じるけれど、それまで。これは「動悸してるな〜」って思う程度で、全然しんどくはない。

2、心拍を強く感じるけれど、不安は感じない。これは「動悸がしてる…」って、少し心配になるし、心拍が強い分、動悸に意識を持ってかれてしまう。けれど、そこまで気持ちは落ち込まない。

3、心拍を強く感じるし、不安や焦燥感を感じる。これは、動悸に伴って不安や焦燥感が襲ってきて、普段なら気にならないようなことまで心配になってしまう。「やばい」「このままどうにかなってしまったらどうしよう」って思う。(なんとなく予期不安っぽい?)

 今回は3つ目でした。1つ目、2つ目ならまだどうにかやり過ごせるけるど、3つ目は精神的に参ってしまう(精神的に参ってるから動悸がするのかもしれないけれど…)。抗不安薬とだけあって、動悸と同時に不安も解消されていったような気がします。

それはお守りとして

 抗不安薬はすぐ効くので、抗不安薬の頓服は、お守りや保険などのように考えるだけで気持ちが楽になることもあるそうです(マンガで分かる心療内科・精神科 第72回 より)。確かに、わたしも、辛くなったときに「どうしたらいいのかわからない…!」と、が一番しんどく、尚のこと不安や焦燥感が増してしまいがちです。飲む飲まないに関わらず、「動悸がして辛くなっても、対策がある!」と気持ちに余裕が生まれるのは、嬉しいです。

あとがき

 まだまだ、自分の中に偏見や歪んだ先入観があることに気づいた、そんな頓服でした。

 この2週間で処方された抗不安薬は5錠です。これを書いている当日は、初めての頓服の翌日。実は今日も3つ目の動悸がしたのですが、幸いにも数十分で治まりました。いくつ飲むことになるんだろう?もう飲まない?また飲むことになる?

  動悸の中、不安と期待を飲み込んで。


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