エレファントカシマシ/宮本浩次の曲を演奏することが難しい理由(その1)
前書き
こんにちは、宮本浩次が好きすぎる人、麻依子です。
この記事は、宮本先生の曲をコピーしつづけてきた歌い手として、そのコピー難易度の高さを解説してみようという試みです。書いている人が歌い手なので、基本的には歌の話だと思って読んでください。ギターの話もちょっとだけします。
簡単に自己紹介をすると、私は nana music に歌を投稿しています。現時点でだいたい、
エレカシ95曲
ソロ宮本浩次40曲
を歌っているので、それなりの信頼をもって語れると自負しています。女性ボーカルながら、宮本先生の曲をほぼ全て原曲キーで歌えるのが密かな自慢です。
一応、証拠がてら nana のリンクを置いておきます。
宮本先生の楽曲の難しさ
最初に答えを言ってしまってから、詳細の説明に移りたいと思います。
宮本楽曲の演奏がうまくいかないのは、この三点が最大の理由です。
筋力不足
文化圏の違い
暗黙の演奏指示
筋力頼みの曲作り
まずは、1. 筋力不足、から説明します。
宮本先生の作る曲が、技術的にも細やかな目配りがされていることは、当然分かっていますが、あえて言わせてもらいましょう。
宮本先生は、筋肉の鍛え方が普通ではありません。そして、完全にその筋力に頼った曲作りをしています。言ってみれば、ある種の脳筋です。力こそパワー!な人です。体格が細身なので分かりづらいですが。
そして、単純に、我々には宮本先生ほどの筋力がない。だから真似できない。そんだけ。
声帯だって筋肉なのだ
合唱部などで、歌うために腹筋運動をさせられるイメージがありませんか? 歌手にもいくらかは筋トレが必要です。腹式呼吸だって、ちゃんとやるにはある程度の筋力がないと始まらない。
そして、歌を歌うためには、当然ですが口を動かすので、顔面の色んな筋肉を駆使することになります。歌に限らず、しゃべるだけでも顔の筋肉は使っています。普段おしゃべりをしていて顔が筋肉痛になることはないでしょうが、それは自然と鍛えられているからです。
よく聞くのが、日本人が英語圏の国に留学して、英語ばかり喋っていると、顔が筋肉痛になる、という話。英語は「w」「e」などの発音で日本人が普段使っていない筋肉をよく使いますから、筋肉痛になるというわけです。
宮本先生の脳筋っぷり(?)については、この「going my way」の動画がとても分かりやすいので、ぜひ見てほしいです。声を出す以前に、「マイウェーイ!」と叫んでいるときの口の動きが、そもそもできますか?という話です。普通の人にはできないでしょう。
さらに、普段あまり意識することはないかもしれませんが、声帯だって筋肉です。あの異様にキーが広く、異様に力強い発声が要求される、宮本楽曲を完璧に歌いこなすには、宮本先生と同じレベルの筋力をつけるしかありません。
格好よく「ファイティングマン」を歌いたい? 筋トレしてください。
声を掠れさせずに「P.S. I love you」を歌いたい?
筋トレしてください!以上!
コードを知らない、すら筋力で片付けている疑惑
ギターの話をします。宮本先生はギターのコードを知らないそうです。ご本人がそう言っているのをどこかで聞きました。AとかGとか言われても分からないということでしょう。
でも宮本先生はギターを弾いていますし、ギターで曲を作っていますよね。コードを知らないのにどうしているのか、というと、どうやら、ほとんど全部をバレーコードの移動で片付けているようです。
この動画は、弾き語りをいっぱいやっているので分かりやすいと思います。マジでバレーコードばっかりです。
バレーコードって筋力がいるので、個人的にはコードを覚えた方が楽だと思うんですが、そこを筋力で片付けたんだとしたら、やっぱり脳筋なんじゃないかと疑ってしまいますね。私は握力がふにゃふにゃなので、同じことをやろうとして左手が攣りそうになりました。
※ しかし、ほぼ全部をバレーコードで弾く奏法により、あの力強いサウンドが生み出されている、というのも事実です。あえてそうしているのかもしれません。コードを知らないからじゃないか、というのは、私の想像です。ご了承ください。
ここまでのまとめ
以上が、1. 筋力不足、についての解説でした。
宮本楽曲がいかに強靭な筋力を要求してくるか、ということが分かっていただけたのではないかと思います。
というわけで、宮本楽曲をかっこよく演奏したい皆さま、筋肉を鍛えましょう。私はめちゃくちゃ鍛えてます。正直、必死です。
長くなってしまったので、一旦ここまでで一区切りとして、「2. 文化圏の違い」「3. 暗黙の演奏指示」については別記事としたいと思います。また続編でお会いしましょう。
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