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ドラマ「新空港占拠」を考える。


登場人物まとめ

~神奈川県警~
・武蔵三郎(櫻井翔)
刑事。前作「大病院占拠」を解決に導き、現在は妻子と仲睦まじく暮らしている。
・和泉さくら(ソニン)
SIS管理官。大病院占拠の後休職していたが、空港占拠に際し急遽復職した。
・本庄杏(瀧内公美)
武蔵のすぐ側で動く所轄・横浜署の警察官。
・川越和夫(片桐仁)
横浜署長
・志摩蓮司(ぐんぴぃ)
KSBC情報分析官

~獣~
・駿河悠月/駿河蘭/龍(高橋メアリージュン)
獣たちのリーダー、駿河紗希の双子の姉。
・駿河紗希/駿河蓮/蛇(宮本茉由)
大病院の時はKSBC情報分析官として志摩と共に動いており、これは岩槻澪が空港占拠の際に指揮本部に潜入できるかどうかのシミュレーションも兼ねていた。大和耕一(青鬼)と連絡を取っている。
・丹波一樹/虎(平山浩行)
大病院の時はSAT管理官だった。丹波愛の夫。
・丹波直樹/猿(岩瀬洋志)
丹波一樹の息子で元警察官。瀬奈と付き合っている。
・重原瀬奈/鶏(山谷花純)
新見百花の親友で、丹波直樹と付き合っている。お腹に子供がいる。
・堀江海斗/馬(竹内まなぶ)
・松長仁/猪(後藤剛範)
・掛川瑠美/牛(サーヤ)
上記三人は幼馴染である。特に、松長と瑠美の間には子供がいたが流産となった。
・浜松詩/羊(山本千尋)
浜松功の長女で、中国武術がめちゃくちゃすごい。
・浜松奏/兎(安斉星来)
浜松功の次女で、配信担当。
・新見大河/鼠(ジェシー)
人質を殺すべきと主張して仲間割れし、計画から抜けたはずだったが、別で動いている。三郎の妻・裕子と娘・えみりを人質にとる。

~人質~
・武蔵二葉(奥貫薫)
武蔵三郎の姉で、神奈川県議会議員。
・天童美香(黒沢あすか)
かながわ新空港社長で部下にきつく当たっている。経営者としては有能。
・宇和島健介(濱津隆之)
天童の秘書
・米沢秀夫(長田成哉)
かながわ新空港顧問弁護士
・北見茂/壬生正雄(手塚とおる)
大病院占拠で鬼が明らかにしたP2計画を主導していた。元衆議院議員だったが、計画にまつわる様々な罪に問われ、壬生正雄と偽って逃亡中である。
・白川巌(俵木藤汰)
建設会社の社長
・久留米勝利(富川一人)
パイロット。家族がいながらにして美月と不倫している。
・庭瀬美月(結城モエ)
客室乗務員

~兼任~
・岩槻澪/狭山澪(白石聖)
情報分析官兼犬で丹波愛の妹。
・綾部朔(吉田健悟)
警察官兼山猫の信奉者。北見茂の養子である。

ストーリー

事件当日
武蔵が通報があった現場に行ったら拉致された。目が覚めた場所はトラックの荷台で、そこには姉の二葉がいた。二人はかながわ新空港に連れていかれる。
その頃、武蔵裕子は新見大河に銃を突き付けられていた。

蛇が武蔵に交渉人となるよう指示する。お面を取って、かつて指揮本部にいた駿河紗希が獣となったことが判明。
武蔵と本庄が大和に接見すると、大和は「猫」を仄めかした。また、駿河紗希は「ビジネスパートナー」であると言った。
その頃、裕子は自宅で大河のオペをしている。

白川巌の罪を暴く。白川はパワハラをしていて、秘書の新見百花が訴えようとしたときに逆に横領で訴えた。百花は誹謗中傷に耐えかねて自殺した。白川が米沢を使って百花の遺書の内容をウソに書き換えた。ウソを認めた白川は解放された。また、遺書を書き換えた米沢も、ウソを認めたため解放された。

壬生正雄が逃亡中の衆院議員・北見茂であることを暴く。
北見が5年前に関わった事件を記事にしようとした丹波愛(フリージャーナリスト)が川越の手で殺されたため、丹波親子が獣になったことが判明する。愛は、丹波一樹にとってはたった一人の愛する妻で、直樹にとってはたった一人のお母さん。
川越は捕まったが毒殺され、容疑者として和泉管理官の名が挙がる。理由は和泉の鞄から犬のお面が見つかったことである。
その頃、裕子とえみりは大河から逃げて警官に保護されるが、その警官は綾部だった。殺されそうになった時、大河が救う。

武蔵が、川越は自殺であると突き止め、和泉の容疑は晴れる。

天童のウソを暴く。天童は空港建設に反対していた浜松功を川越に命じて殺した。これが5年前の「百首事件」である。浜松功は、詩と奏にとって、たった一人の大好きなお父さんだった。ウソを認めた天童は解放され、警察に捕まった。
龍が天童の後ろに黒幕がいて、それは山猫であると言う。

武蔵は、山猫の正体を突き止めるため、天童を利用する。天童は山猫とやり取りしていて、山猫のアジトを知っている。その間、本庄は大和と接見していた。結果、山猫は陸奥哲夫という故人であり、現在は二代目の山猫がいることが判明、さらにその跡継ぎが北見であることまで突き止める。

計画から抜けたはずの大河が獣ちゃんねるの配信を乗っ取り、武蔵裕子の罪を暴くよう要求する。大河は、姉の百花は裕子が別の人間のオペを優先したことにより死んだと主張し、裕子を恨んでいる。
罪を暴いたため裕子は解放されると思いきや、大河は裕子を連れて空港に向かう。空港内で計画に参加している獣の中にも大河と同じ考えの者がいて、彼らは「けだもの」として別の計画も立てていた。

岩槻が、自分が犬であると言って指揮本部を占拠する。空港では、二葉が兄・健一の失踪について真実を話すよう要求される。
30年前、健一は道路建設の談合を告発しようとして北見に殺された。その現場には北見の秘書だった二葉もいた。また、駿河悠月と駿河紗希は、健一とその恋人の間にできた子供だった。悠月と紗希は長らく苦楽を共にしてきていて、互いにたった一人の肉親である。

悠月が空港建設の真の目的は「Mプロジェクト」であると明かした直後、大河により空港のシステムが乗っ取られ、人質も全部奪われる。
混乱の隙にSATが空港内に突入。丹波親子、瀬奈、岩槻、瑠美、堀江が捕まる。瀬奈/鶏は元々けだものだったが、お腹の子供のために裏切った。

大河とけだもの(詩/羊、奏/兎、松長/猪)は人質として二葉、裕子、北見、紗希を連れて横浜ベイサイドホテルに向かう。そこではMプロジェクトに関する会議が開かれていた。
けだものはホテルを占拠した。
その頃、悠月は紗希を救うためにホテルへ向かっていた。

丹波一樹、瀬奈、岩槻の協力もあり、人質になっていた会議の出席者は逃げる。また、詩と奏が捕まる。

悠月と武蔵が大河と人質がいる部屋に到着。この場で真の2代山猫は武蔵二葉であると判明。北見が山猫であるという証拠はウソだった。二葉は、Mプロジェクトは未来の国のためであり、犠牲が出ることは仕方ないと主張する。
武蔵三郎と大河が闘い、いよいよ爆弾が爆発するというその時、悠月が大河を銃撃した。
30年前、武蔵健一は告発させたくなかったら300万円払えと要求していた。それは亡くなった両親の借金を返すためでありつつ、三郎の養育費だった。それを三郎に伝えて自殺しようとする二葉を、三郎はたった一人の姉さんなんだと涙ながらに止めた。
これにて、新空港占拠は終結した。

大和耕一が拘置所から逃亡した。

考察!

あー、ちょっと、人物が複雑に絡み合ってて分かりづらい……
名前が複数ある人いっぱいいて大変……

とりあえず、最初に「けもの」と「けだもの」の違いを調べておこう。
獣は普通に動物のことを指す。対して、けだものは動物にも人間にも使う言葉である。厳密には獣は四足歩行する哺乳類のことらしいが、まあ、人間も二足だけど哺乳類だし、似たようなモンということでいっか。笑
けだものは、人に対して悪く言う時にも使う言葉。人間らしい心を持っていないという意味で、人に対して言うことがある。
獣は、ちょっと違うけど、ざっくり動物でいっか
けだものは心のない動物で、人間としては悪い意味
けだもののメンバーは心も捨てるつもりで占拠してたということですかね。

参考
https://eigobu.jp/magazine/kedamono 
https://gogen-yurai.jp/kemono/


名前についてですが、大病院から続いて昔の地名がやたらたくさん使われていることが気になる。主人公とその家族が武蔵、今回から登場の山猫(初代の方)が陸奥である点が特に気になる。

参考↓

ちなみに、こんなのもある↓
景行天皇と空海に注目

武蔵は東京と埼玉とちょっと神奈川。神奈川は主に相模です。
陸奥はいわゆる奥州で、正直よくわかってないけど、私としては朝廷とは別で発展した場所っていうイメージがある。
他には、
大和→奈良県(奈良時代の都)
山城→京都府(平安から江戸までの都)
など。
探してみると、鬼、獣、人質、警察関係者の名前が近い場所にあることも多い。武蔵のバディだった相模(紫鬼)が隣同士だったりとか。古都に鬼がいるのに対して武蔵は現在の都にいる、とか。そこでひとり、陸奥。そして北見は今の北海道にある地名。

陸奥哲夫(山猫)→北見茂→天童とか川越とか
という具合に繋がっている……
人物について決めていくことが脚本家の仕事なのか分かんないんだけど、自分が考えたキャラに「ウチの子」みたいな呼び方する人がいることから察せるように、架空だとしても大事な人たちなんですよねぇ。名前にこだわる気持ちわかるわ。いや、こだわってるかどうかなんて知る由もないんだけど、こだわってそうな気がする。


またもやトロッコ問題でしたな。
姉貴(武蔵二葉)は犠牲を払ってでも未来のために国を発展させようとした。獣は、犠牲にされた人を愛する人たち。悠月が犠牲が出てもいいのか? みたいな感じで二葉に問いかけていた点が、まさしくトロッコ問題。

初回で、人は誰しも心に獣(けもの)を飼っている、みたいな話が出てきてた。これが最終回まで繋がってたということですよね⁉
武蔵も最終的には同じようなことを言っていたことがぶっ刺さりました……獣たちは、ウソで隠された真実が明らかになる時涙ながらに話してて、亡くなった愛する人を象徴する物を持ってて、その辺りを被せてきててぶっ刺さった……
三郎は、姉貴(山猫)を全部受け入れると言った。あの会話により姉は自殺を踏みとどまったのだが、つまり、今回の三郎は「愛する人」に全振りした答えを出している。つまり、考え方としては獣側。
前回は、何が正義なのかわからない、で締めていたので、おお!
「わからない」で終わっていた武蔵三郎、答えを出した!
大病院の時は答えられなかった武蔵三郎、答えを決めた!
大病院と新空港では比べているものが違うから何とも言い難いが……
※1億2000万人or愛する人⇔未来のためor愛する人

問題は違うけど、もう「わからない」ではなくなったのは、三郎が大病院占拠から1年で深化した(成長した)ということかと。
三郎自身は愛する人派なのに未来のため派の姉貴を受け入れると言っていることになる。つまり、違う考え方も受け入れよう、みたいなことですかね。

トロッコ問題じゃないじゃん!!
またトロッコか、と思わせつつ違うじゃん!!
ではなく……
違う考え方も取り入れて考えよう、ということかと思う。
なんていうか……
○○するなんて最低! あんたって最低!
みたいな感じじゃなくて、
まずは受け入れて、相手の考え方を知り、よく考えて、受け入れられる部分は受け入れていこう、みたいな感じかしら。それを主人公の三郎に言わせて、ドラマ全体のメッセージとして送り出しているのかな……?

もしかしてだけど、大和耕一が事件起こすかもしれないんで、その時はまたなんか投げかけてくるんでしょうね、きっと。別の問題を出してくるのでは、と予測しております。

ざっとこんな感じです、ふぅ。
今回も大変でした。トロッコ問題についてとかウイルスについてとかの知識系は既にまとめてあるだけラクだわ。笑

脚本家さん

脚本を書いた福田哲平さんは、ドラマ全話を一人で手掛けるのは初めてらしいです。
正直「嘘だろ⁉」です。←武蔵になってる(笑)
絶対もっといっぱい書いてるやろ、単なる勘だけどさ。

あまりこういうところの参考資料としてWikipediaは出したくないが、ウィキを見てみたら、確かに。←櫻井翔テンション
注目すべきは「インハンド」ですかね!!
大病院の時にやたら「インハンド」も交えて記事書いたんで、私が変に連想してしまったのは意外と変じゃないのかもしれない……
えっと、4、7、9話ということは、自殺しちゃう病原体と牧野の娘を助けるのと高家の因縁の対決ということですね。頭の辞書に書いてあります。重要なところ(5、10~11)の直前や主要人物(紐倉、高家、牧野)にまつわる回ですな( ߹꒳​߹ )ヒィン

インハンドという題は「未来は僕たちの手の中にある」(by紐倉)からきてるのでしょう。
おや?
思いっきり未来のため派ですね。

しかしながら、これは高家を死なせて未来を選ぶというトロッコ問題の話ではなく……って伝わってます? え? わからないって?

最終回で高家(濱田岳さん)が死にかけます。エボラにかかったからです。
しかしここで衛生仮説が登場、第1話から繋がってる( ߹꒳​߹ )ヒィン
綺麗すぎるところにいると免疫が弱くなるから多少の菌やウイルスはむしろ必要的な話が衛生仮説です。高家は幼い頃から、言い方悪いけど、菌とかが入った野菜を食べてたんです。
つまり、高家の身体の中にヒントがあると判明、そして紐倉は高家を助けると同時に生ワクチン開発に成功、新型エボラウイルス流出事件はこれにて完結。
濱田岳さん、今回は死ななくてよかった。
※彼はコード・ブルー2の3話で死んでます。

この時は両方助かってますな。
3人の関係性が深まっていくところが見どころの1つだから、なんだろうな、多分。


こういうのが好きなんですぅぅぅ!!
どれ一つとして同じものなんてなくて、占拠シリーズは問題提起、インハンドはエモの塊。問題提起の小難しい話やら、仲間がどーのこーのという話やら、似てるように見えても中身は違ってる。福田哲平さんのアイコンは昔の「どうする家康」公式の「ど」以上にデカデカと「哲」だが中の人は紐倉哲ではない、ということではない。

突然のキモ発言、失礼致しました。
今回はこれにてですが、占拠シリーズの次に備えて、マガジン「○○○占拠」は残しておきますね~~


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