ドラマ「大病院占拠」を考える。

日テレ系の土曜夜10時から放送されている「新空港占拠」の前のシーズンが「大病院占拠」です。トンチキドラマだと思われている部分もあるが、私はそうでもない気がする。
新空港までやることを前提として大病院があったのでは？　と勝手に思っています。

登場人物まとめ

～神奈川県警～
・武蔵三郎（櫻井翔）
刑事。休職中だったけど占拠に際して急遽復職した。
占拠の一年前、ガソリンスタンド立てこもり事件で犯人を銃撃し、建物が燃えて犯人は死亡。この時のトラウマに苦しめられており、界星堂病院の精神科に通院している。妻の裕子や娘のえみりにきつく当たってしまったことを後悔している。二人とは別居している。
・和泉さくら（ソニン）
SIS管理官。警察で前線の指揮を執る。
・丹波一樹（平山浩行）
警備部管理官
・駿河紗希（宮本茉由）
情報分析官
・志摩蓮司（ぐんぴぃ）
情報分析官
・備前武（渡部篤郎）

～鬼～
・大和耕一／青（菊池風磨）
美作孝、伊予みさきと共にアプリ開発会社IZUMOビジョンを立ち上げたが、占拠の半年前に売却した。里親である尾張の元で育った。美作や伊予との絆は固い。山城琴音の兄のような存在。
・美作孝／赤（忍成修吾）
大和と同じく里親の尾張の元で育ち、琴音の兄のような存在。IZUMOビジョンの共同経営者でハッキング担当。タブレットで界星堂病院のセキュリティー管理をしている。
・伊予みさき／黒（ベッキー）
大和・美作と同じく里親の尾張の元で育ち、琴音の姉のような存在。IZUMOビジョンの共同経営者。
・周防誠／緑（村上淳）
周防あかりの父親。
・摂津公明／黄（柏原収史）
日向聡介の父親で日向ゆりこの元夫。離婚しているがゆりことは仲睦まじい。
・日向ゆりこ／白（真飛聖）
日向聡介の母で摂津公明の元妻。
・常陸潔／灰（水橋研二）
甲斐正美と内縁関係にある。
・常陸亜理紗／桃（浅川梨奈）
潔の娘。正美とは血の繋がりはないが、母と慕っている。
・加賀雄吾／茶（大水洋介）
加賀大輝の上の兄
・加賀流星／橙（森田甘路）
加賀大輝の下の兄

～人質～
・武蔵裕子（比嘉愛未）
三郎の妻。心臓外科医として界星堂病院に勤務。
・若狭昇（稲葉友）
・播磨貞治（津田寛治）
界星堂病院長
・石見カナ（中村映里子）
院長秘書
・佐渡稔（阪田マサノブ）
外科部長
・土佐大輔（笠原秀幸）
タレント医師で専門は呼吸器内科。
・大隅史郎（瓜生和成）
事務長
・長門道江（筒井真理子）
神奈川県知事
・因幡由衣／イナバウアー由衣（明日海りお）
動画配信者で、イナバウアーチャンネルの登録者は250万人を超える。

～兼任～
・安芸しおり（呉城久美）
白鬼兼人質。界星堂病院に勤める看護師。
・相模俊介（白洲迅）
紫鬼兼警察。山城琴音の婚約者。

ストーリー

2020年
新横浜港に停泊したプレミアム・パナケイア号に乗船する長門知事の警護を、和泉さくらの夫である和泉義行が行う。彼は船内で新型ステルウイルスに感染して死亡。長門に感染症研究を進言する。これによりP2計画が始動。

2022年1月21日
過酷な労働の末、研究者の加賀大輝（雄吾と流星の弟）はハイドラウイルスに感染する。
ホテルオシマで大輝と、彼に接触した山城琴音（大和の妹で相模の婚約者）、日向聡介（日向ゆり子と摂津公明の息子）が死亡。播磨がホテルから三人の遺体を運び出す。琴音の遺体は、長門によりワクチン開発のサンプルとして界星堂病院地下四階で冷凍保存される。
副支配人がホテル内の映像を消す。

（たぶん）上と同じくらいの時期
ガソリンスタンド立てこもり事件が起こる。
犯人は大和たちの里親である尾張である。尾張が当時ホテルオシマ支配人だった薩摩直美の首にカッターを突き付けているところを武蔵が銃撃し、尾張は亡くなる。これをきっかけにして大和が界星堂病院を占拠する計画を始める。

9月30日
甲斐正美（界星堂病院の感染症専門医）がP2計画を公表しようとして播磨に詰め寄る。播磨が病院から彼女を連れ出し、後をつけていた石見は甲斐が播磨と石見の不倫関係を暴露しようとしていると思い、甲斐を殺す。
死因は土佐により急性心筋梗塞として隠蔽される。

10月31日
クラブ・タンゴで行われた違法ドラッグパーティーで死んだ周防あかり（周防誠の娘）の死因を、土佐は急性心筋梗塞として隠蔽する。

占拠当日
武蔵が診察のために界星堂病院に来る。同時に裕子はオペ、長門知事は視察を行っている。
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武蔵は診察が終わると、女の子に飴を渡す清掃員・岩代を目撃する。その他諸々不審な点があり、不思議に思いながら入ったトイレで爆発が起こる。この隙に盗んだ救急車で鬼たちが院内に入る。常陸潔が撃たれて死んだふりをすることで人質たちを従わせ、上記の人質以外で院内にいた人は全員外に出される。
神奈川県警では捜査指揮本部が立ち、和泉が指揮を執る。
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裕子を助けようとしたくだりで武蔵は三階から転落するが、無事だった。その後指揮本部に入る。
百鬼夜行ちゃんねるにて鬼が配信を始める。
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岩代の罪を暴く。
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土佐の罪を暴く。その頃、三郎と裕子の娘・えみりは警察によって保護されていたホテルを抜け出し行方不明になる。
武蔵は鬼たちが使っていた廃ビルに向かったところ、人形が爆発する。
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播磨の罪（殺人）を暴く。
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播磨を解放すると言った青鬼は病院の正面玄関を開け、SATが突入を図るも失敗。青鬼は撃たれたが、その人は青鬼ではなく青鬼の格好をした佐渡だった。佐渡は若狭と共謀して脱走しようとしていたため、身代わりに選ばれた。
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相模が再び保護したはずのえみりは冷凍トラックに閉じ込められていた。武蔵がホテルオシマの地下駐車場に停められたトラックからえみりを救出する。
一方、和泉は元看護師の警察官・淡路れいなを病院に送る。この時に仕掛けた盗聴器がきっかけとなり、武蔵が警察内に鬼がいると気付く。
佐渡は出血性ショックを起こしており、裕子・若狭・淡路によるオペで一命をとりとめる。
病院内にいた因幡は他の人質のように捕まっておらず、撮った映像を自身のチャンネルで公開する。因幡が院内にいることはここで判明。ただし、これは鬼たちの狙い通りの結果である。
常陸親子により人質たちは院長室にあるシェルターに逃げ込む。シェルター内のパソコンから、人質たちは界星堂病院に地下四階があることを知る。
因幡は青鬼とコラボ配信をし、その中で素顔を見せた。青鬼は再び播磨の罪を暴けと要求し、武蔵と相模は捜査のためにホテルオシマに向かった。
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播磨の罪を暴くことに失敗するが、播磨は病院から解放される。
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播磨が座った北署の取調室の椅子の裏と扉に爆弾が取り付けられていた。青鬼は配信しながら武蔵に播磨から自供を引き出させようとする。
一方、和泉は病院にSIS隊員を潜入させる。二人のSIS隊員と鬼は銃撃戦となり、加賀雄吾が死亡。これにより残りの鬼の結束は強くなる。
爆発すると思われた時の直前、播磨は「P2計画」を口にした。
再び取り調べを行おうとした武蔵は備前に殴られて気を失う。その間に備前は播磨を銃殺した。武蔵は気が付いた時手に銃を持っていて、播磨を殺した容疑者になる。
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武蔵に青鬼から着信があり、警察内部の鬼を暴けと言う。
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武蔵は播磨殺害の真犯人が備前であると突き止める。
また、この捜査に協力していた相模が鬼であったと判明する。相模と対峙しているその時、青鬼から界星堂病院にまつわる全ての罪を明らかにしろと要求される。できなければ、長門知事が殺される。
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武蔵は紫鬼の格好をして界星堂病院に潜入する。P2計画の全貌が明らかになる。大和は和泉が地下四階に来たら出頭すると言い、和泉は大和に従う。
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大和は百鬼夜行ちゃんねるで、あなたは「愛する人」と「1億2000万人」どちらを救うか、投票を呼び掛ける。結果は僅差で「愛する人」の方が多かった。
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大和は自害を図るが失敗。他の鬼も全員確保され、「大病院占拠」は終結する。

続きは次回、の前に。

「愛する人」と「1億2000万人」の選択するというところに持ってきて、主人公の武蔵はどちらが「正義」かなんてもうわからないみたいなことを言っていた。つまり視聴者に結論を丸投げしてるわけなんだけど……
なんかトロッコ問題みを感じる。

そしてウイルスがどーのこーのという話が出てきた辺りで新型エボラウイルスを連想してしまった自分にキモさを感じる。

武蔵が大和に「生きろ」と言ったところに「流星の絆」みを感じる。「正義」とか言い出すと、今度は「検察側の罪人」の匂いを感じてしまう。

この三つくらいを基点に深堀りしていこうかと思います。

最後に。
人数めっちゃ多いし複雑～～！
ひとりひとりに占拠に関わる理由をつけないと意味不明になってしまうので、当然ながら鬼合計12人分の過去を考えなくちゃいけない。人は多ければ多いほど書く側は面倒。見る側は楽しいけど。さらにこれだけガッチガチに固められたストーリーにあれこれ付け加える形で続きをつくろうとすると、今回以上に面倒なことになる。まとめるだけで一苦労の二苦労もする話のあとわずか一年で続編を放送するなんて、大病院が終わった後に新空港を書いてるとした場合、現実的に可能なのか？　獣が12人もいて、大病院から引き続き新空港に出てくる人もいて、うう、私の頭ではこんなの書けない。最終回の最後の続編ありそうに見せかける描写、あれ絶対なんかの布石だよ。というのは大当たりしているかも。
武蔵の名前が”三”郎であることも、初めからきょうだいがいた設定があったのでは？　と勘ぐってしまう要因である。姉の名前が武蔵二葉だし。
それに、やたら昔の地名を名前に使ってるのはなぜ？

では、次回に続く。

参考・画像引用
https://www.ntv.co.jp/dbs/