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「夫の闘病記:うつ病、パニック障害、統合失調症と共に生きる☞パニック障害について」

今回はパニック障害について書かせていただきました。
彼の場合は最初、スクランブル交差点や人が多く集まる場所で繋いでいる手が汗ばみ冷たくなっている事に気が付きました。その後エレベーターや交通機関など閉鎖的環境で喉が詰まる感覚、動悸、吐き気などの症状が現れました。
おそらく、このパニック発作が最初の精神疾患だったのではないかと思います。


1. パニック障害の概要

パニック障害は、予期しない突然の強い恐怖や不安感に襲われるパニック発作を特徴とする精神疾患です。パニック発作は数分以内にピークに達し、強烈な身体的・精神的な症状を伴います。発作が繰り返されることで、発作が再発することを恐れる「予期不安」や特定の状況を避ける行動が見られることがあります。

 2. パニック障害の症状

パニック発作の典型的な症状は以下の通りです:

- 突然の激しい恐怖や不安
- 心拍数の増加(動悸)
- 胸痛や圧迫感
- 息切れや窒息感
- 発汗、震え
- めまい、ふらつき、失神感
- 非現実感や自分をコントロールできない感覚
- 死の恐怖や狂気への恐怖

3. パニック障害の原因

パニック障害の原因は完全には解明されていませんが、以下の要因が関与していると考えられています

- 生物学的要因: 神経伝達物質の不均衡や脳の特定の部位の機能異常
- 遺伝的要因: 家族内に同様の障害を持つ人がいる場合、発症リスクが高まります
- 心理的要因: 強いストレスやトラウマ、性格特性(完璧主義、過度の責任感など)
- 環境要因: 生活環境やライフイベント(離婚、死別、職場のストレスなど)

4. パニック障害の診断

パニック障害は、臨床心理士や精神科医による診断が必要です。診断は以下の基準に基づきます

- パニック発作が反復していること
- 発作後の予期不安や発作に関連した行動変化(回避行動など)が1ヶ月以上続くこと
- 発作が特定の薬物や身体疾患によるものではないこと

5. パニック障害の治療

パニック障害の治療には以下の方法があります

- 薬物療法
- 抗不安薬(ベンゾジアゼピン系)
- 抗うつ薬(SSRIやSNRI)

- 心理療法
- 認知行動療法(CBT): 認知の歪みを修正し、発作の引き金となる状況への曝露を行います
- リラクゼーションテクニック: 深呼吸法や瞑想などを用いて不安を軽減

- 生活習慣の改善
- 規則正しい生活
- 適度な運動
- 十分な睡眠
- 健康的な食事

- サポートグループ
- 同じ経験を持つ人々と情報交換し、サポートを得ることができます

6. パニック障害の理解とサポート

パニック障害を理解し、支援するためには以下の点が重要です

- 正しい知識の普及: パニック障害に関する正確な情報を広めることで、誤解や偏見を減らします
- 早期の介入と治療: 早期に適切な治療を受けることで、症状の悪化を防ぎ、生活の質を向上させます
- 家族や友人の支援: 患者が安心して話せる環境を提供し、感情を共有することが重要です

パニック障害は適切な治療とサポートによって管理可能です。症状がある場合は、少しでも早く専門の医療機関やカウンセラーに相談することをお勧めします。

参考:
- 日本精神神経学会【https://www.jspn.or.jp/】
- メイヨークリニック【https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/panic-attacks】

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