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一年遅れた話。-まいぺーす。#2-

クレーム・罵詈雑言・誹謗中傷は受け付けておりませんので悪しからず。

留年なんぞしてたまるか、卒業してやるぞと決意したような感じのお話。ちょっと重い。
あぁ、卒業したかった(遠い目)

卒業シーズン真っ只中。
卒業生の皆さん、本当におめでとうございます。

一緒に高校を卒業した友達も次々と袴姿やスーツ姿で卒業式に出席している。
卒業旅行に行っている子もいるらしい。

一方の私は、時折お仕事をさせていただきながら卒論執筆の準備ばかり。
...そう、一緒に卒業することは出来なかった。

時は遡って高校卒業後。

私は浪人生活を始めた。
しっかりメンタルをやられたまま。

お恥ずかしい話ではあるが、受験に失敗したのである。
高校3年生の途中から不安定な体調・メンタルと戦い続け、なんとか受験したものの結果は振るわず。
浪人するしかなかった。

しかし、浪人した私を待っていたのは更なる地獄であった。

高校時代に不安定になったメンタルがそう簡単に回復するわけもなく、主なストレス源たる受験生活が続く中でメンタルは不安定になる一方。

4月の時点で勉強どころではない精神状態に陥り、ほぼ1年間動くのがしんどくて仕方ないまま過ごした。
そして2月。受験が終わる頃にはもう心身ともにボロボロな私がいた。

1年間辛いことだけだったかと聞かれれば、答えは否である。
現実から逃げるうちに新しく好きになったこともあるし、鬱々とした自分を変えたくて金髪にしたこともあるし、気分転換にとディズニーへ連れていってもらったりもした。

しかし当然ながら、辛いことの方が圧倒的に多かった。
思い出すと苦しくなるので詳細を書くのは控えるが、こんなにも辛さを、苦しみを、痛みを享受しなければ生きることが許されないのかと何度も思った。
こんな状態の私を見た先生は、両親は何を思うのだろうか。期待はずれだろうか。出来損ないと思うだろうか。
考えては脳裏に浮かぶ言葉の1つ1つが私の心をさらに抉っていった。

時は過ぎて約1年後、奇跡的に合格して入学したは良かったものの、友達から置いていかれているというコンプレックスは私を苛み続ける。
現役合格の子達と同い年と言えないのが何だか苦しかった。

今年卒業を迎える友達と、あと1年間在籍する私。
1年間離れている事実は、友達の卒業を目の当たりにした今、猛烈に失敗ばかりの受験期を想起させて私を苦しめる。
毎朝毎晩、繰り返す胃痛や吐き気に対処すべく胃薬を、頻脈には気つけ薬を服用する日々。
受験から離れて3年経つ今も、あの頃の傷は癒えていないらしい。

もしかしたら、この傷が癒えることはないのかもしれない。
そんなこともあったなと懐かしむ余裕のある日がいずれ訪れるまでは。
少なくとも、卒業するまでは苦しむのだと思う。

決して楽しいばかりではない大学でも友達はできたし、来年一緒に可愛い袴を身に纏って写真を撮ったり卒業証書を持つのも楽しい未来だろう。
もちろん、先に卒業した友達を嫌いになることもない。むしろ大好きである。

でも、思わずにはいられない。

一緒に卒業したかった。
叶うならば、おめでとうを言い合える立場でありたかったと。

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