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楽園のカンヴァス

原田マハさんの楽園のカンヴァスを読んで。
講評で、高階さんが美術史とミステリーは結びつけやすい。とおっしゃっていて、確かにそうだなと思った。もっと言うと、絵画自体そのものがミステリーなのだ。美術史を学んできたものとして感じた大きなものは、全ての芸術は謎めいている。ということ。だからこそ美しいし、美術史研究者、美術史愛好家はよってたかって、お目当ての作品に(恋人といったらいいのかな。)会いに展覧会に足繁く通うのである。自分でも知らず知らずのうちに絵画の魅力にとりつかれている。

私は昔、ナショナルギャラリーの展覧会が日本にきたとき、大好きなウォーターハウスの作品に会いにいった。入った瞬間から色々な絵からのオーラや画家の魂がinspirationのように体全体に感じとることができ、船の絵も本当に風と潮の香りがした。そんな経験は今までしたことがなかったので、改めて絵画芸術に対しての尊敬の念を抱いた。

MOMAといえばキュレーターの方が誰もしもがあこがれる現代美術館の最高峰でしょう。ここに、小説でも出てくるアンリ・ルソーの「夢」があります。ティムのような方がいらっしゃるのでしょうね。
私としては、最後、ティムとオリエがこの先どうなっていくのかが予想すると楽しいです。

様々な想いが集まり、それがきっかけでロマンスに発展する。美術館ならではのお洒落な感じですね。

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