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孤高の女性画家

孤高の女性画家

アルテミジア・ジェンティレスキ。私が彼女を知ったのは大学4年の頃だったと思う。カラヴァッジョを調べていたときに「ホルフェルネスの首を斬るユディト」を観て衝撃を受けた。なんとも生々しく眼を背けたくなるような絵で、この絵を描いた人物はどんな人だはろうと思った。彼女の経歴を下に紹介する。

profile

’’アルテミジア・ロミ・ジェンティレスキは、17世紀イタリア、カラヴァッジオ派の画家。フィレンツェの美術アカデミーにおける初の女性会員。当時としては珍しい女性の画家であったこと、その生涯においてレイプ事件の被害を訴訟した公文書が残ることなどから、ジェンダー研究の対象としても知られる。

生年月日: 1593年7月8日

出生地: イタリア ローマ

死亡日: 1653年, イタリア ナポリ

展示中: ナショナル・ギャラリー、 ロイヤル・コレクション・トラスト、 メトロポリタン美術館、 バージニア美術館、 Sanssouci Picture Gallery、 デトロイト美術館、 ブダペスト国立西洋美術館、 チェコ国立モラヴィア・ギャラリー、 ウフィツィ美術館、 アムステルダム国立美術館

配偶者: Pierantonio Stiattesi (1612年 - 1623年)

両親: オラツィオ・ジェンティレスキ、 Prudentia Monotone Gentileschi
                                                           (wiki参照)’’
アルテミジアの人生の中で思いもよらない不運に見舞われた事件がレイプ事件だというのは既に御承知のことだと思う。
当時は女性の画家など珍しく、且つ下の自画像の彼女は色白でとても美しい。それでさえ目立つのに、唯一の画家であり、男だらけの工房ではまさに好奇の的である。そして同じ工房にいた男にレイプされてしまう。
その後の彼女は、犯人をホルフェルネスに見立て、自分をユディトとして、憎しみたっぷりに描ききった。その作品はウフィツィ美術館とカポディモンテ美術館に所蔵してあるが、私の好みとしては後者の青い服を身に纏ったユディトの方が赤い血とマッチしていて想像力を掻き立てられるのである。
同じ主題でカラヴァッジョも2枚描いており、よく比較対照になっているが、比較についての考察は次回に述べたいと思う。

アルテミジアの自画像       

                                               
   ホルフェルネスの首を斬るユディト

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