[連載小説]ギルティア王国大戦記 最終回

8月31日

世界の復興は、あらかた終わった。

元々ギルティア王国は世界を大して破壊していなかったので、復興が早いのも必然であった。

世界中の誰もが、チーム・プリミティブの存在を忘れたので、優駿・アイリス・貴斗・大地・篤司・寛騎はごく普通の日常を送っていた。

寛騎は受験勉強に精を出し、優駿たちは勉強に部活に遊びに全力投球していた。

そのさまはごく普通の学生そのものであった。

その日は、夏休み最後の日なので、優駿たちは公園に集まったり夏祭りに参加しながら戦いの日々を振り返っていた。

寛騎は言った。

「ただのゲームだと思っていたものが、まさか世界や人類の命運を賭けたものになるとは…。」

篤司は言った。

「寛騎と離れたときはどうなるかと思ったけど、こうして会えてよかったよ…。」

大地は言った。

「戦いは二度とゴメンだが、仲間にはまた会いたいな…。」

貴斗は言った。

「まさか機械いじりで世界を救えるとは。末代まで自慢できるな!」

アイリスは言った。

「やっぱり心があるっていいね。心があるから、種族が違っても仲良くなれる。」

最後に優駿は言った。

「みんな言ってることバラバラ(笑)でも、平和になってよかったってことだよね。」

皆が帰ったあとで、優駿とアイリスは二人きりになった。

アイリスは言った。

「ギルティアとメザイア、どこへ行ったのかな?あの二人、道を間違えてしまったけど、愛は本物だよね。」

優駿は答えを返すと共に、宣言した。

「二人の愛は紛れもなく本物だよ。だから俺は、理不尽な暴力をなくすっていうギルティアの理想を叶える!みんなの心を大事にしてね。」

その瞬間、始まりを告げたものがあった。

それは優駿の覇道と、アイリスの慈愛である!

二人の想いが世界を包む日が、いつか必ず訪れるであろう…。

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