ワニさんのさんぽ

ワニさんのさんぽ

作：MAHO　絵：MAHO

「僕、お散歩大好き。　さぁ今日も出かけよう」

ワニさんの毎日はいつも決まってる。

朝、起きて。　ご飯を食べて。　うんちして。　歯をみがいて。

同じ時間。同じ道をお散歩するよ。

「え？・え！・え！？　あれぇ～！？」

ここはワニさんのいつもの散歩道。

穴が開いて通れないみたい。

「・・・・・・。」

「ど、どうしよう。僕この道しか通ったことないのに。」

「こっちにも道があったぞ」

でも、ワニさんひらめきました。

『違う道行ってみるのもいいかも。』

ドキドキするような、ワクワクするような。

そんな気持ちでワニさんはまた歩きだしました。

「あれ？！こんなところに海？」

「こんにちは。はじめまして。ワニです。」
「こんにちは。はじめまして。ヤドカリです。」

　　ワニ「素敵なところだね。」

ヤドカリ「そうでしょ。さらさらのすなを踏むのが僕のお気に入りさ。」

　　ワニ「ほんとだ。さらさらで、なんかくすぐったくて面白い。」

ヤドカリ「ねぇ、かけっこしない？」
ワニ   「いいよ。ははは。砂だとうまく走れない。」

ワニさんとヤドカリ君は、貝拾い・砂遊び・砂風呂をして遊びました

ワニ「きれいー」
　　　　ヤドカリ「僕が一番きれいだな。」

　　　　　　ワニ「もうすぐで繋がりそう・・」
ヤドカリ「ガリガリガリガリ」

ヤドカリ「こちょこちょ、こちょー。」
ワニ「ひーーやめてーーー。くすぐったいー。」

ワニさんとヤドカリ君はたくさん一緒に遊びました。

ヤドカリ「あー楽しかった。またおいでよ。」

　　ワニ「うん、楽しかった。またね。」

ワニさんはまた歩き始めました。

くんくん。
「いい匂い。こんなところにレストラン？」

「こんにちは。はじめまして。ワニです。」
「こんにちは。はじめまして。コアラです。」

　ワニ「ここはレストラン？」

コアラ「そうね。でも毎日はやってないの。好きな時に好きなものを作ってるのよ。」

ぐ～。ぐ～。
ワニさん、たくさん遊んでお腹ペコペコです。

　ワニ「おいしそうな匂い。」

コアラ「全部、美味しいわよ。ご飯をいっぱい食べていって。そしたら一緒に料理をしましょう。」

　ワニ「いいの？」

コアラ「もちろん。」

お腹いっぱいになったワニさん。
コアラさんと料理をします。

もちもち～。

コアラ「私はパンをこねるのが大好きなの。」

　ワニ「なんかもちもちして気持ちー。」

コアラ「あら、上手。あなたも今日からパン屋さんね。」

　ワニ「ははは。僕、パンも作れるんだ。」

コアラ「そうよ。なんだって出来るし、なんにでもなれるわ。」

　ワニ「うん。」

あちち。

「出来立ていただきます。
おいしい。」

　ワニ「ありがとう。美味しくて、楽しかった。また来るね。」

コアラ「ええ。待ってるわ。」

そろそろ帰る時間かな

わー。きれい。　お花畑だ。

「こんにちは。はじめまして。ワニです。」
「こんにちは。はじめましてじゃないのよ。
ワニさん。やっと見つけてくれた。
ありがとう。」

ワニ「え？」

　花「私たちあなたの家のすぐ後ろに咲いていたのよ。」

ワニ「こんな素敵なところが、こんなに近くにあったんだ。」

　花「ワニさん。あなたは毎日、同じ時間、同じ道を歩いてた。だから私たちを見つけられなかったのよ。」

ワニ「うん。いつもと違う道のお散歩は、ドキドキしたけどとても良い一日になったよ。また来るね。」

　花「ええ。いつでも来てね。大歓迎よ。」

ここにいたのよ。

ワニさん、今日のお散歩は大冒険だったね。

あー楽しかった。よく眠れそう。

明日は少しのんびりしてから、お散歩してみようかな。

ヤドカリ君
おやすみなさい。

コアラさん
おやすみなさい。

ワニさん
おやすみなさい。

おしまい。

少し長かったかな？
読んでくれてありがとうございました。

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