金木犀とぺトリコール

社会人になって半年が過ぎた。
相変わらずの社畜。不眠症も健在。
目の下のクマは標準装備だ。
消費されることに慣れたくないけれど、気づけばいつも擦り切れそうになっている。
仕事帰り、電車に揺られながら窓の外を眺めていると真っ暗な景色に吸い込まれそうで、なんだか苦しい気持ちになってしまう。空っぽな自分が嫌になる。
上手に生きたい。

最近の大きな出来事は、下腹部の臓器の炎症。
腫れて、破裂して、出血。
予期せぬ出血による貧血で頭痛と目眩が治まらなかった。
通常はない所に血液が溜まっていることによる圧迫感、吐き気、腹痛、発熱。
久しぶりに40度近い熱が出て驚いた。
ここの所は微熱程度で済んでいたから、久しぶりの高熱が懐かしく感じた。｢あぁ、そういえば身体弱い方だったな｣って。
1番身体が辛い時は休みがとれなかったから働いて、痛みに慣れた頃に病院に行った。
入院1歩手前だったらしいけれど、まぁ何とかなったので大丈夫。たぶん。

季節の変わり目はメンタルも身体も不安定になりがちだけど、秋は嫌いじゃない。
暑いのが苦手だから秋の気温が生きやすいのだ。
メンタルがブレやすい季節だけれど、そのお陰でものづくりが捗ったりもする。この時期に描く絵は割と上手くいくんだ。どん底に落ちれば落ちる程いい物ができるって皮肉だよな。楽しく作りたいのに。
新しい絵はもう暫く待っててほしい。ちゃんと描きあげるからさ。
待ってる人がいるかはわからないけど。

金木犀の香水を買った。
純粋な金木犀の香りって言うよりはベリー系が混ざっていて甘い。女の子の香りって感じがする。
ちょっと苦手。なんで買ったんだろって今になって思う。馬鹿だなぁ。

今年の金木犀は雨の日に見つけた。
家から最寄りの駅までの道にある誰かの家の植え込み。新しく植えたのかな。私が気づいてなかっただけかな。
下を向いて歩くのが癖になっている私にも足元に落ちた橙色の匂いで季節を教えてくれる。だから金木犀は好きな花のひとつだ。
アスファルトの黒と横断歩道の白と金木犀のオレンジ。いい感じのコントラスト。
水たまりに浮かぶ花が綺麗だった。
ぺトリコールと橙色のそれは相性がいいみたいだ。
地面の写真も撮ればよかったな。
また来年、生きてたら。

放置していたら年が明けた。
とりあえず投げときます。