褒めて伸ばすってこういうことかと気づいた話
うつ病を患ってから、本を読むことがなくなった。
読んでも頭に入ってこなくて、そんな自分に幻滅するのが嫌だからだ。
中学生の頃から読書が好きだった。
特に創作系のお話が好きで、あの頃は「モモ」とか「魔女の宅急便」とか「ハリーポッター」とか、ファンタジー系が好きだった。
高校生はラノベにハマっていた。
同人誌にも関わっていて、軽い感じで読める本が好きだった。
大学生になったら、村上春樹さんと出会った。
大好きな人が薦めてくれた本は、「スプートニクの恋人」だった。
何度も何度も読み込んで、本にラインマーカーを引いたのはあれが最初で最後かもしれない。笑
社会人になったら山田宗樹さんの世界に引きずり込まれた。江國香織さんの繊細さも好きだった。
本たちはいつでも私のそばにいて、
いつでも異世界に連れて行ってくれた。
読書で鍛えられた想像力で、どこまでも飛んでいけたのに。
うつになって10年。
うつを克服して4年。
ようやく本が読めるようになったけど、今は勉強の意味合いが強い。
より良い文章が書けるようになるために
キャッチコピーのハウツーを学ぶために
私にないセンスを得るために読んでいる。
もともと勉強嫌いの私だから、そんな目的の読書が楽しいわけないよね。
根っから打たれ弱い私は、読書自体が嫌になりつつある。
本を読むことより漫画を読むことが増えた。
想像しなくても目の前にある世界に心震わせるだけでいい(漫画に失礼な見解)。
好きなことでも、やり方次第でこんなに簡単に潰れてしまうんだね。
子育てでいう「楽しい育てる、褒めて伸ばす」ってこういうことなんだろうな。
もうすぐ37になるオバサンの中にある「わたし」は、まだ育つだろうか。
大人になって埋もれてしまった『楽しい』を見つけに行こう。