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第二子育休中に第一子退園は少子化の原因になる

保育園に第一子の子どもを入園させて、両親が働いている時に、第二子が生まれ、親が育休を取っていると、第一子が保育園の退園を迫られることがある、と聞きました。

振り返って、自分が子育てしていた時を思い出してみると、私が第一子を保育園に入れている間に第二子が生まれ、私は第二子が保育園に入れるようになる、次の4月まで育休を取りました。その際に、第一子が保育園から退園するようにと言われることはありませんでした。事前に、市役所に問い合わせて、第一子が退園しなくて良いと聞いて、とてもホッとした記憶があります。

住んでいる自治体によっては、第一子の退園を迫るところがある、ということらしいですね。

保育園は、原則として、保育に欠ける子どもが入園するところだから、親が働かず、家にいるなら、第一子だって保育できるでしょう、という考え方なのでしょう。

でも、これは机上の空論です。


子どもを保育園に預けてまで働いている親の立場になって、考えてみてください。

この待機児童問題がまだまだある現在、第一子が退園してしまったら、第二子の育休が終わった時に、第一子、第二子の2人共が、ちゃんと保育園に入園できるのか、親はとても心配でしょう。

子どもが一人しかいなくても、働き続けたい親は、保育園に入園できるのか、とても不安なんです。そして、無事に入園が決まっても、慣らし保育が終わるまでは、フルに職場復帰することはできません。
慣らし保育が終わっても、子どもはよく熱を出したり、体調不良になります。そのたびに職場をどちらかが休んだり早退して、子どもの面倒をみなければなりません。

そういったことを何とか乗り越えて、ここまで来たのに、子どもがもう一人欲しい、と思い、下の子が生まれ、保育園に入園するまでの間、育休を取ると、第一子が退園させられてしまったら…

保育園に入園できるか、という不安が今度はダブルになります。
そして、通うことになる保育園が、きょうだいで同じなのか違うのか、ということも、共働きでは重要です。別々の園で、場所が離れていたら、そのぶん親の負担は重くなります。

そして、第一子の目線でも、想像してみてください。
今まで一緒に過ごしてきたお友達と離れ、母親(または父親)と赤ちゃんだけの3人で過ごす生活になります。
赤ちゃん(第二子)は、お友達がいなくても影響はほとんどないと思いますが、第一子は、1才以上(年子で出産の場合)で、第二子と年齢が離れていれば、もっと大きなお兄ちゃん、お姉ちゃんです。お友達との関りが心をはぐくむ年齢です。
そして、親は、赤ちゃん優先で過ごすしかありませんから、第一子は、保育園を退園することで、お友達と過ごすことができなくなり、だからといって親と十分に過ごす時間はそれほど増えません。

そして、親の育休期間が終わると、保育園に再び行くことになりますが、また慣らし保育のやり直しです。

幼児にとっては、毎日の決まった繰り返しが、安心なのに、日常を過ごす場所が保育園になったり家になったり、そして保育園がコロコロ変わるのは、第一子にとってはとてもストレスになってしまうでしょう。

そして、働き続けたい親にとっては、第一子の退園は、大きなリスクになります。

もし、万が一、保育園に入園できなかったら…

認可外の保育所は、1か月の保育料は、認可の保育所よりも高額になります。

子ども一人でも十分、子育ては大変なのに、もう一人産んだら、第一子は退園になり、また保育園に入園できるのか心配。働き続けることはできなくなるかもしれない。

そう考えた親は、第二子を諦めてしまう可能性もあります。

だから、
第二子育休中に第一子退園は少子化の原因になる
と言えます。

全ての自治体で、第二子育休中に、第一子が保育園を退園しなくても良くなるよう、切に望みます。


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