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青春であっても学校ではない 映画『きみの色』感想 アニメ映画日記【02】

改めてめちゃくちゃいい青春映画だったなぁと

簡単なストーリーとしては、

全寮制の高校に通い、他人が「色」で見える“トツ子”
高校を退学したことを家族に言えずアルバイトをしている“きみ”
病院を経営する母親に隠れて音楽活動をしている“ルイ”
この三人の主人公が音楽を通してつながり、自分を見つけていく青春もの。

この作品、青春ものなんですが学校ではないというのが一つのポイントだと思う。
きみが高校を中退していることが象徴的で、修学旅行を仮病で休んだり、バンドの練習場所も街から離れた離島だったり、学校からの影響も受けながらも、物語の中心はスリーピースバンドという小さな繋がり。
それが、出会いの奇跡と限られた時間、各々悩みを抱えながらも音楽を通して繋がる3人の関係性の美しさを際立たせているんだと思う。

学校のステージでのバンド、進学による別れ、恋の要素も少しあったりアニメ映画としても青春映画としても完璧な整った作りの作品ながらも
テーマとして“音楽”と“色”という芸術の二大エレメントを扱い、超クオリティの映像表現で描き切るというのはオリジナル作品としてのしたたかな挑戦も感じられる。
アニメーション映画の新時代というキャッチコピーにも納得。

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