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8月摂取して良かったもの

なんかクソ忙しかったけどなんとか生き残ったので書く。

・バード 砂漠の勝負師

麻雀が自動卓に切り替わり始めてイカサマがやりづらくなったな~というあたりで現れた無敵のイカサマ師にラスベガスのマジシャンが挑むというマンガで全2巻ながら濃密な勝負が描かれていておもしろい。なによりイカサマ師の異常性がわざとらしくなく、さっぱりと描かれているのに感心した。「いかにもサイコパス」なキャラクターって自分のなかで少数の答えが出すぎててともすればそういうキャラが出てきた時点で萎えてしまいがちな、ある意味自分の地雷とも言える要素なんだけど新しいサイコパスに出会えてうれしかった。
そんなサイコパスにやられたり殴られたりしたうえでなぜかまったくめげずにまともな倫理観で挑む相方がまた変な方向でキャラ立っててよかった。チンピラなのに……。

・トランスフォーマー ビースト覚醒

待望の実写『トランスフォーマー』新作ということで若干不安もあったけど十全に楽しめた。いつのまにか前作から5年経ってたのね~~。
意外と『ビーストウォーズ』ではなくむしろ初代の『戦え! 超ロボット生命体トランスフォーマー』『トランスフォーマー・ザ・ムービー』『トランスフォーマー2010』(海外で言えば『Transformers』のシーズン1~3と呼ぶべき?)へのリスペクトを強く感じる内容だったのは意外だったけどそういう面も含めて楽しめた。
また、『バンブルビー』ほど優等生でこじんまりとしておらず、かといってマイケル・ベイ作品ほど気が狂ってない、ちょうどいい映画が完成したと思う。ようやく人に薦めやすいちょうどやすさと言えるかもしれない。

ここにも感想書きました。

・ビーストウォーズユニバース復刻版

放送当時(日本では『ビーストウォーズメタルス』の放送が終わり、海外で『ビーストマシーンズ』が始まったあたり、のはず)に刊行された伝説の名著が映画合わせで復活。本当にありがとうビースト。
日本の内容にほとんど触れず、海外版ビーストウォーズにあくまで注目し「ビーストウォーズとはトランスフォーマー史においてどのような立ち位置なのか」「どのようにすごいのか」をまとめたオタク本で濃密。裏設定もたくさん載ってて、いままでうっすらとしか認識してなかった「『ビーストウォーズ』はじつは超『トランスフォーマー』オタクアニメである」というのをようやくキャッチすることができた。

こういう話がずっと載ってる


オモチャも基本全部載っていてカタログとして見ても楽しい。

・ビーストウォーズメタルス超生命体トランスフォーマー

上記の本を読んだらたまらなくなったので作業中に改めて鑑賞。実はAmazonPrimeで見られるんだわ。
おそらく3回目? 4回目? の通し鑑賞だけどやっぱりこの作品の吹き替えのユーモア具合がいちばん好きだな。リターンズはやり過ぎだし初代はちょっとこなれてなくて寂しい。
前回見たときはトランスフォーマーを知ったうえで見直したらおもしろかった、だったけど今回は改めて『ビーストウォーズ』に至る歴史などを把握した状態で見られたのでようやく全容を掴めた気がしてうれしかった。かなり吹き替えではぐらかされてたなあと思ったけどほんとこの作品単体で日本のこどもに伝えるのは無理があるのでようやった!!! と改めて言いたい。
最終回のスタッフロールでみんなに語りかけてくれたところでジーンとしちゃった。
コンボイが「みんなが願ってくれればまた会えるぞ」みたいなことを言ってくれたけどマジで会いに来てくれたなうれしかったよ。まあちょくちょくこれまでも会ってたけどさネトフリとか……。

・DOOM SIGIL

同人誌原稿中の現実逃避にやってたクラシック『DOOM』のWAD。
開発者のジョン・ロメロ自らが作ってるのが特徴でなかなか良かった。ただ「道が超細いので落ちないようにしよう」が多すぎるのは嫌だった。

・FINAL DOOM The Plutonia Experiment

そういえばクリアしてなかったなと思いだしてこちらも原稿中の現実逃避にバニラでプレイ。クラシックDOOMは起動が爆速で休憩にちょうどいいくらいのボリュームなのがいい。
難しい。難しいがなんとかなる感が絶妙でおもしろかった。これやるとアーチバイル戦がうまくなるね。あまりに出てきすぎだから……。レヴナントのほうが嫌いになるかもしれない。
おもしろかったです。

・電気グルーヴのメロン牧場 花嫁は死神7

引っ越しの一貫で片付けてたら出てきて、パラ見したら「あれ!? 楽しみにしてたはずなのに読んでない!」ということに気づいて読んだ。
ロキノンにずーーーっと載ってる電気グルーヴの連載コラムというか対談というかみたいな本。そしてこれはちょうどピエール瀧が逮捕されたあたりが載っており、留置場のエピソードなども載っていて純粋にそのへんが興味深いしなぜか心温まる話になっていてジーンとしてしまった。いろいろと当人たちにとっては岐路となる時期の話ではあるのでいろいろおもしろかった。事務所作ったら卓球がソワソワして無駄な買い物すげーしちゃうところとか。

・スタートアップ!

なんかマ・ドンソクが見たいなと思って視聴。韓国のウェブトゥーン原作らしい。
正直言ってあまりおもしろくない。というか「え、そのエピソードあんまり掘らないの!?」が連続して続くのでずっと消化不良が続いていく。が、マ・ドンソク含めて登場キャラクターたちみんなに不思議な魅力があるのでその消化不良も「もっと見せてよ!」とポジティブな不満になっていくのが不思議な体験だった。あんまりおすすめはしないけど空気感は好きだし、全体的には嫌いじゃない。そんな不思議な落ち着きを見せた映画だった。

・ジョジョランズ 1

くそーっおもしろいぜ。なんでずっと「何何何??? 何すんの????????????」なのにこんなに引っ張られるんだ。おもしろい。いやどんな話なの? ではないな。それは言ってるので。ジョディオが金持ちになる話だ。
読んでてずっと転がされまくって混乱させられるんだけど一方でキャラクターやスタンドについては何気なく丁寧に説明してくれてるので考える材料だけは与えられてる状態でうまいな~~と思う。あの人の登場にも驚きだ。やっぱり5部のセルフオマージュがちょっと入ってるんだろうか? 楽しみです

・グラスホッパー

積んでたのを読んだ。次作『マリアビートル』はその映画化作品『ブレッドトレイン』視聴後に読んだ。
いやーおもしろい。3人の登場人物が徐々に交わっていくんだけど純粋に「うわ~~~このあとどうなってしまうんだ~~~」と思わされる。とくに「蝉」がギャハハ系殺し屋若者なのに意外なほど教養ある感じが好きになってしまう。

最強の殺し屋の技が撃つとか斬るとかじゃなくて「押す」なのもクールだ。終盤の展開にも唸らされた。タイトルがかかってくるところもクールだ。

・AX

『グラスホッパー』がおもしろかったので続けて読んだシリーズ最新作。今回はほぼひとりの目線から書かれるんだけどその構成も挑戦的で大変おもしろかった。ていうかこんな胸に来る話だとは思わなかった~~。構成要素だけ抜き出すと結構、ありがちと言ってしまえる話ではあるんだけどそれでも描写を超やっていくことでこんなに胸にくる話になるんだなあ。すごく好き。いちばん好きかもしれない。
あと過去作のキャラクターがちょくちょく出てくるのもいい。主人公の格を表す手段としても有効だし単純にうれしい。でも『マリアビートル』のキャラはもう完全に映画版のビジュアルで想像してしまうな。

・コトブキヤ ハンドモデル

クラウドファンディングでお金出してたため先行入手。ものすごくいい!
絵とかマンガ描いてるときに「見本見ながら描くために腕が4本あればなあ」って思うことあるんだけど、これでいい。
大胆にパーツを割ることですごく本物の手に近い動きを実現していて最高。あらゆるポーズが取れる!!! ってわけではないんだけど(あと意外と自分の手と同じポーズを「させる」のって難しいなというのもある)必要十分すぎる。すばらしい。でもとりあえず左手用はいいかなあ。

便利よ~~

・麻雀ファイトガール

ずっと「絵がめちゃめちゃかわいいな」と思っていたんだけど置いてあるゲーセンに立ち寄った際に諦めてデビュー。Web上に絵が転がってないがちなのでチマチマ撮影してる。マジで絵がよくないですか? スミベタの入れ方とか線の抑揚とかパースの効かせ方とかいきいきとした表情とか全部好み。
麻雀としても雀魂に匹敵するほど丁寧で良い。でも持ち点が2万点なのでうっかり跳満に振り込むともうほぼ死みたいな感じで厳しい世界です。

・覚醒オプティマスプライマル

一応映画合わせのフラッグシップアイテムなんだろうか。
映画そっくりのビジュアル(ただ色が黒すぎるのが惜しいんだよな)に、ビーストウォーズ当時のウルトラクラスのオプティマスプライマル(コンボイ)を超リスペクトしたギミックでめちゃめちゃ楽しいし、リッチな作りで手触りもよくてうれしくなる。ただまあこれはプライマル共通のネックではあるんだけどゴリラからゴリラロボに変形! はトレーラーからロボットに比べるとそんなにおもしろくないんだよね。おもしろいけど。

楽しい。こういう映画中心の商売には乗っておいたほうがいい。


今月も書き出してみると最初思ってたより素敵なものを摂取できていて良かった。9月も楽しく生きたいね。

読んだ人は気が向いたら「100円くらいの価値はあったな」「この1000円で昼飯でも食いな」てきにおひねりをくれるとよろこびます