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高校の友人の話②

①で紹介したフミコとの思い出
毎日本当によく笑って、よく妄想して、公立受験に失敗したことはむしろ成功だったのではと思える程でした
思い出はたくさんありますが、ここでは特に強烈だったものを紹介します



・高校3年の時の文化祭
文化祭にてみんなが浴衣や手製のドレスを準備している中、わたしたちは甚平を着ようということになりました
当日、仲良いメンバーの1人がボディシールを持ってきたのです
わたしとフミコは即食いつきました
フミコはそのボディシールの中で一番大きく縦長なものを選び、目の上から頬顎にかけて貼ると言い出しました
えっ、顔⁉︎と周りは騒然としましたが、当の本人は大槻ケンヂだと喜んでおりました
案の定周りからは“甚平を着た変な奴”みたいな感じで、好奇の目で見られていましたが、フミコはどこ吹く風状態
わたしはそのとき前髪を上にくくって額に『肉』と書いて文化祭をウロウロしていたのにも関わらず、わたしの存在は大槻ケンヂのおかげでくすみました
このボディシールがなかなか取れなかった覚えがあるのですが、その後フミコはどうやって帰宅したのかは覚えていません...

・相棒のノリオ
ある日からフミコは、どこでどうやってそんなものを手に入れたか知らない、青いヒト型のマスコット人形のようなものをポケットに入れて来るようになりました
これが本当にかわいくなくて、なぜフミコはそれを気に入ったのかはいまだに不明です
この人形にノリオという名前をつけ、いつもフミコの制服の胸ポケットから顔を出していました
ある日担任から、卒業アルバムの個人写真を撮るから制服を整えるように言われ、皆いつもは外している第一ボタンやネクタイもキッチリ閉めるのでした
そんな中フミコは、ノリオと写真を撮りたいと言い出しました
わたしは爆笑してその姿を見守り応援することしかできませんでした
個人写真を撮るのに一列に並びその順番を待ちます
担任にバレないように持ってきたノリオをポケットに忍ばせて準備していました
いざ、フミコの撮影の順番がまわってきて、ノリオを胸ポケットにスタンバイし撮影用の椅子に座った瞬間
「それ外しなさい」
と、案の定担任から怒られるのでした
しかしフミコもそこは少し粘って放った言葉が
「先生、ノリオが...」
担任からそりゃ怒られるよなという気持ちとノリオとの写真を撮らせてあげたいとか何よりも、わたしはただ精一杯だったであろうこのフミコの一言に爆笑するのでした
結局フミコの願いは叶わず、卒業アルバムにはただ苦笑いした写真がそこにあります



③へ続きます
この後は卒業後のフミコとの関係です

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