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予算のない会社でのセキュリティ強化

予算のない会社でパソコンのセキュリティを強化したいとき
どうしたらいいか

Windows Defender
を使いますね、最初から入ってるし、無料ですし、
ランサムウェアの防止機能もあります。
PowerShellを駆使すれば、毎日決まった時間にフル検索したり、検索結果を管理者へメール通知することができます。

この記事ではPowerShellでWindows Defenderを操作する方法を解説します。

標準のままだと何やってるのかわからない




手動検索

手動で検索するには次のコマンドをPowerShellで実行します。

#クイックスキャンする
Start-MpScan -ScanType QuickScan

#フルスキャンする
Start-MpScan -ScanType FullScan

#フォルダを指定してカスタムスキャンする
Start-MpScan -ScanType CustomScan -ScanPath C:\Windows\System32

特定のフォルダを指定して検索することもできます。
実行してみると、こんな画面が出てきます。

しばらくすると検索完了
実行後はそっけない、結果とか出ないです。

なんか表示しろ!



検索結果を見てみたい

 PowerShellで検索結果を見ることができます。


###
# Windows Defender で発見された脅威と発見時間
$DefenderDetectionTime=""
$tmp=Get-MpThreatDetection
$tmp2=Get-MpThreat
foreach($i in $tmp){
  $ThreatName=""
  foreach($j in $tmp2){
    IF($i.ThreatID -eq $j.ThreatID){
      $ThreatName=$j.ThreatName
      $DefenderDetectionTime+="["+$i.InitialDetectionTime.ToString("yyyy/MM/dd HH:mm:dd")+" "+$ThreatName+"]"
      break
    }
  }
}
$DefenderDetectionTime="発見された脅威と発見時間:"+$DefenderDetectionTime

この検索結果をファイルサーバに保存するとか、メール送信して、必ず結果が分かるようにするのがポイント。今、社内で何が起こっているのかが分かるようにしておくのが大事。

「手動検索」と「検索結果を見る」スクリプトを合わせて、ADから配信するか、キッティングの時に設定しておけば、セキュリティの強化になるんじゃないでしょうか。
誰かから会社のセキュリティはどうなっているのかと聞かれたら、定期検索して結果を確認できるようにしています。と言えるようにしておけば、まぁ問題ないと思います。
「次世代型〇〇〇のxxを導入してるので安心です」こういうのはダメ


Microsoft Defenderを定期的に検索させるには

設定でスケジュール化して定期的に検索することができます。
下が設定例


# 定期スキャンする曜日 設定例は水曜日
# 0 毎日 1 日曜 2 月曜 3 火曜 4 水曜 5 木曜 6 金曜 7 土曜日 
# 8 なし
Set-MpPreference -ScanScheduleDay 4

# 定期スキャンする時間 設定例は 12時05分
Set-MpPreference -ScanScheduleTime "12:05:00"

# 定期スキャンとして何をするか
# 1 がクイック、2 がフル
Set-MpPreference -ScanParameters 2

# 指定スケジュール時に動作できなかった時に後でやるを無効にする
Set-MpPreference -DisableCatchupFullScan $True
Set-MpPreference -DisableCatchupQuickScan $True

# スキャン中の最大CPU使用率を指定する 
Set-MpPreference -ScanAvgCPULoadFactor 50
# スキャン中の最大CPU使用率を手動スキャンにも有効にする 0有効 1無効
Set-MpPreference -ThrottleForScheduledScanOnly 0

# スケジュールされたスキャンの開始時刻をランダム化する
# パソコンの高負荷時はスケジュールをずらす(たぶん)
Set-MpPreference -RandomizeScheduleTaskTimes $True

# 毎日のクイックスキャンする時間 10時
Set-MpPreference -ScanScheduleQuickScanTime "10:00:00"

# 保護履歴?を 7 日後に自動的に消去する
Set-MpPreference -ScanPurgeItemsAfterDelay 7

# 電子メールスキャンを有効にする Falseで有効になることに注意
Set-MpPreference -DisableEmailScanning $False

# 設定を確認する
Get-MpPreference

あんまり使い道がなさそうですが、
検索を除外するフォルダを設定したり、拡張子を設定することもできます。
市販のウイルス対策ソフトとほぼ同じです。


Microsoft Defenderのダメなところ

・定期検索を設定していても動作したり、動作しないことがある
 →Set-MpPreferenceコマンドのスケジュール設定ではなくて、タスクスケジューラで設定すると確実に検索できます。


・検索して発見された脅威の履歴が消えない
 →わからん

・設定項目が多すぎる。マニュアルが不親切すぎる。
 →調べてわかったことはこの記事に追記します


あとがき

 高価なUTMを導入してもファームウェアの更新をしていなくて攻撃されるとか、保守サービスに入っていたのに保守されてなかったとか、そういうのがニュースになっています。何かを導入したからOK、金を掛けたからOKではありません。人任せにしないで、自分たちで管理しましょう。



併せてファイアウォールも設定しましょう



#PowerShell #スクリプト #セキュリティ #社内SE #情シス #予算のない会社


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