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しゅうかつロック、ボクにも言わせて 「第86回 ロック対談_だぶる模話模話模話〈サケトレインロック㉒〉~〈衝撃を受けた洋楽曲編5 河合奈保子、ドアーズの『ジ・エンド』、ブラックサバス『生への自殺』、ピンクフロイドの『炎』ほか〉~」

模話1「高校時代以降の衝撃ロックね」

模話2「ハードロック免疫抗体をつよめる努力してた時期ね」

模話1「フォークや日本のポップスとか聴いてた人間が、いずれチャーリーパットンとかライトニンホプキンスとかを聴くようになる道程って考えると、なんかすごくない?」

模話2「すげえよ。河合奈保子のファンレターに馬飼野康二?先生の曲を増やしたりもっといい作曲家使うように書いてた人間が、バディガイはソロだけでなくバッキングがすごい、それはブルースが元々一人でフルサウンドを出していた伝統があったからだそもそも分業というよりはギター1台でフルサウンドを出すことが基本であったのではないかとか…なまいきいうようになったんだからねえ」

模話1「まあね。松田聖子のアルバムを知人からきかせてもらってショック受けてさ…だめだこりゃあって…戦略的に負けてますよって(笑)」

模話2「余計なお世話だよ(笑)」

模話1「そうだね(笑)」

模話2「高校時代、ヘビメタハードロックより先に実はプログレにはまってたんだよね?」

模話1「そうだね(笑)。なんでヘビメタに移っちゃったんだっけなあ?」

模話2「宇宙にとぶ音じゃなかったの?」

模話1「そうそう。後の遠くへ連れて行ってくれる音を探し出したころでさ…要するに陽水さんの『帰れない二人』のイントロとか、ビートルズの『ディアプルーデンス』のコードとかさ…ボクが宇宙へ飛ぶとか言い出したのはボストンの影響もあるかな…モアザンフィーリングのイントロに出だしんとこのコード進行ね…それらに似た音がプログレッシブロックにありそうだったからさ…それでイエスの危機を聴いたりしていたわけよね」

模話2「飛べる音を目に見えるかたちで把握しようとしたわけね」

模話1「そうなんだけどさ…やっぱり、それだけじゃないんだよね。ロックってのは…でもロック免疫抗体を得ることと並行して、飛ぶ音を探すってこともやっていたってことだね」

模話2「どっちが主体?」

模話1「ある意味、飛ぶ音って、天から降ってくるような聞いたことない音だったりするからさ…イマジネーションを広げてくれる音ってのか…うまくいえないけど…たまげるような音楽を体験したい時期だったんじゃないかねえ?」

模話2「たまげるなら、初めて切り裂きジャックのジューダスプリースト聴けばたまげるし、レッドツェッペリンのサンキューのコード進行もブラックマウンテンサイドもたまげるのはたまげるでしょうね(笑)」

模話1「たまげる音楽が好きだったしさ」

模話2「高校時代のたまげた曲体験を、思い出したやつ、出してみてよ」

模話1「うん。好き嫌い別にして、たまげるやつは…ドアーズの『ジ・エンド』だね。コッポラの映画見て、びびったけど…怖いもの見たさ聴きたさでさ…いちばんの衝撃に近いか?」

模話2「確かに…夜寝られなくなるような感じだったね。金曜ロードショーか(笑)?」

模話1「あと、サスペリアの音楽? あの手の音楽は…苦手だったけど…力があるって、無意識で感じ取ってたね」

模話2「イエスとかって神様的な感じだけど…もわくんってブラックサバス好きとして知られてたでしょ? 当時は…」

模話1「悪魔崇拝は、永井豪さんとか諸星大二郎先生とかの影響もあって興味はあったけど…実際はさあ、ブラックサバスをまともに聴いたのは…4枚目5枚目だけで…あとはトニーアイオミが大好きでさ…あのくるくる変わっていくギターリフがさあ、ほんと気持ちよかったんだよね」

模話2「そうだね。1枚目から3枚目って、かなりヘビーな暗い曲とか不気味さを強調するような作品あるけど…4枚目、5枚目ってリフもいいし、曲やメロディも確かにいいんだよね」

模話1「生への自殺?だっけ…いちばんすごいと思ったね。神秘さとヘビーなロックにドラマチックでくるくる展開でエンディングのスリリングなかんじ…最高傑作だと思いました当時は」

模話2「4枚目もずっと聴いてられる感じの重厚で、疲れない心地よいくるくるリフ(笑)」

模話1「トニーアイオミさんって…指を事故で失ってるから、細い弦はってたってきいてさ…まねして4弦も巻いてない弦はってみたりしたよ(笑)」

模話2「それは知らんけど(笑)、3人しか楽器がないのに細い弦ってなると工夫が必要になるかもね…よくあんなヘビィな曲調にできたもんだね?」

模話1「よく聴くと、繊細な音だと思うよ。それだけリズム隊がすごかったってことだよね。トニーアイオミさんはブライアンメイと仲が良くて、ブラックサバスのライブにブライアンメイが客演したってロック誌で見たときに、え?って思ったことあるけどね。トニーアイオミさんて芯の強いひとみたいだし、いい人っぽいよねえ(笑)」

模話2「リッチーブラックモアのスモークオンザウォーターをブライアンメイが呼び掛けて、多くのギタリストが演奏する企画のときも、二人はほんとに仲いいっていうか…お互い尊敬してる感じがしたよね」

模話1「トニーアイオミさんて、悪口あんまり言わないんじゃない? オジーさんも悪口言わないけどね」

模話2「話し戻すと…おったまげの音楽を聴きたかったわけね」

模話1「そうなんだよ。以下、羅列するよ」

模話2「お願いいたします」

模話1「マイケルシェンカーのUFO。ジューダスプリーストのセカンドアルバム。歌謡曲やめたチャーさんの存在。ヴァンヘイレン。ケイトブッシュ。ピンクフロイドの狂気に炎。レッドツェッペリンのすべてのアルバムを借りて聴いたこと。ジェフベックのヒュージョン3部作。RAINBOWの2枚目3枚目のアルバム。AC/DCのギター殺人事件にバックインブラック。RCサクセションの登場。横浜銀蝿。昔のキャロル。YMO」

模話2「思ったより、普通の高校生だね(笑)」

模話1「そうだね。ザ・ベストテン欠かさず見てたしね(笑)」

模話2「続く~」