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三人の魔術師:番外編 モノベさんの日常⑨「~喉の住人③〈喉の住人さんから依頼されたステイシアさんのアドバイス〉~」

「守護霊さんは、なんで私に話しかけてきたんですか?」
「それはね…あなたがあまりにも疲れていて、これ以上いまの感情の使い方をやり続けると病気になりそうだから…私を通じて教えてあげてほしいと頼まれたのよ」
「病気に?」
「今でも兆候はあるでしょう」
「はい。そのとおりです」このところ、謎の体調不良が続いていた。


「私はこの依頼を断ることもできたんだけど…地球外から観察したときに、あなたが他の魂よりも多少目立っていたから…お節介を焼きたくなったのよ」
「お節介を焼くってステイシアさんの星でも使うんですか?」
「地球の言葉に置き換えてるだけよ。自分の星では地球の言語を使うことはないわ」
「地球はあまり評判が良くないって本に出てましたけど…本当ですか?」「その質問に関しては、あなたの頭の情報と真実の関係は7割は同じよ」なんだか落ち込んだ。

「落ち込まなくてもいいわ」
「私の思うことはわかっちゃうんですか?」
「そうね。守護霊さんからの依頼のアドバイスをしておきましょうか?自由意思だから拒否もできるわよ」
「いえ、聞きたいです。お願いいたします」
「あなたはいまさまざまなワークをしているでしょう?かなり強いブロックやエゴの抵抗が起きる部分を解消するための出来事が起きたでしょう?」
「はい、少し落ち着きましたが、解消しているレベルには程遠いと感じています」
「でもね、あなたのフォースは低くないわよ」
「たけみつ先生というかたにお聞きしましたが、同じように言われました」
「いま測ってみると6000を超えてるわね。地球人の平均値からはかなり上回ってるわ」

「どうしてそれなら私の人生はこんなにうまくいかないんでしょうか?」
「それは主観だわ。フォースがこれだけ高いんだから、うまくいっていることがあるはずなの。自分の真実をわかってないだけよ。ただ、いまの問題点はあるわよ。あなたは自分の負の感情が起きることを怖がりすぎているわ」
「しかし、こんなネガティブな最悪な感情を流したとしても終わるとはとても信じられない部分があるんだと思います。ずっとこの悪感情はつづくんじゃないかって…怖いのかもしれません。まあ挑戦はしてるんですが…」

「じゃあ、リーディングしてみるわ。以下はあなたの感情の代弁ね。〈あのやろう、カルマかどうか知らねえがふざけやがって、自分の不機嫌なんかおれに関係ないじゃないか。あいつらはおれが重役に嫌われてるから火の粉がかかるのを避けて無視しやがって、あいつはそれどころか虎の威をかりていびりやがって、やってられるか。あてつけにおまえらにいやがらせしてやりたい〉…まあこんなとこかしらね(笑)」
「お見通しです。わかってらっしゃる。そこまで見抜かれたら気も楽です」

「ふふふ、じゃあ対処法のいくつかを言うわ。まず当て付けたいというような不満や怒りは気にせずおさえつけず好きなだけ感じていいのよ。自分の不快感をただの自然現象として許可していずれ俯瞰できるまで第2チャクラレベルに落としてジャッジしないで判断しないで感情的に感じるだけ感じる。感情が行くとこまでいって、自分の状況を客観視できるレベルに行ったら変えることができることは変えていいと許可してみるってことにトライしてみてね。理不尽だって思考じゃなくて第2チャクラレベルでできるだけレアな感情を感じることよ。理不尽なことされて怒るのは当たり前だから自由に感じていいのよ。ただ相手に思念を向けないで自分の中ですること。自分の感情には責任を持つこと。飼い犬が暴れるのを檻の中で自由にさせてあげる。必ず飼い犬はおとなしくなるときがくるわ。飼い犬になら愛を持てるわよね?自分も同じように扱ってみてね。慣れたらうまく処理できるようになるわ。フォースも上がるから心配なく試してみてね。自分を受け入れていくと相手も受け入れていけるようになっていけると実感できるはず。そして自分の長所をほめる。ポジティブな人と出会うことを許可する。体をいたわる。ストレスをいやす。好きなことをしてみる。自分がたのしくなり好きになれることをやってみる。自分がまたいやになっても受け止めて同じようにトライしてみる。まずはこんなとこね。これだけでいまの貴方には十分癒やしがやってくるはずだわ」
「ありがとうございます。アドバイスに感謝いたします。やってみます」。



そう彼女に伝えた瞬間に目が覚めた。
起き上がり、ウェイブセプターで時間を確認したらまだ7時すぎだった。
あれ?
まったく時間がたってない?そんなバカな。

かなり長い時間がたっていたような気がするのだが…会社を出たのが6時すぎで、帰りに社宅近くのスーパーで買い物をして帰宅したのは7時過ぎていたはずだ。

そのまま寝入ったとして、すくなくとも体感的には三時間以上は寝ていたはずだった。

何もかもすっぽかして寝た状態のひどい体調はかなり回復している。台所にいき、放置していたエコバッグに入っていた食品を冷蔵庫などにいれて整理した。

元気が出てきたので白米に寒天を足してお湯で炊いた。洗濯機を回し、掃除機をかけて、雑巾がけをやり、たまったごみを45リットルのゴミ袋に押し込んだ。着ていたものを動いていた洗濯機に追加してシャワーを浴びた。

猛烈におなかが減ってきたので、着替えたあと走ってスーパーに行き、しばらくやめていた肉のコーナーに行った。
特売の豚バラに半額の値札がついた豚肉…豚バラにロース、もも肉などをかごに入れた。大量に買ったが1000円くらいだった。

家に帰りしょうが焼きをつくった。ショウガをすりおろし、マルシマのしょうゆにフンドーキンの味噌にアミノ酸無添加の酒で味をつけた。

肉食をやめて半年くらいだったか。
守護霊さんからすすめられたような気がして、大量につくり食べられるだけ食べた。

ビタミンB1を効果的にとるために玉ねぎに長ネギ、ニンニクにニラを大量に炒めた。明日は予定がない。臭いをきにせずに買ってきたネギ類をすべて使った。

ひさびさにモモヤのやわらぎを瓶詰めごとたきたてのラーメンどんぶりのめしにぶちまけた。そしてしょうが焼きをのせ、ニラニンニクネギ玉ねぎ炒めを肉と重ならないようにレイアウトした。スクランブルエッグをのせた。ついでに海苔をちらし、最後に青ネギを上からかけてすりごまをかけた。ものの5分。


食べきったあと一気にミネラルウォーターをコップ1杯流し込んだ。
力が次から次へと湧き出してくる。

何十年ぶりかの感覚にひたっていた。

【喉の住人 終わり】

【続く】
©2024 tomas mowa