猫がキライ。
「餃子ありがとうございました。」
赤い首輪が似合っている。モノトーンにコントラストが付いた。Amazonに合わせて彼女が奏でるスキャットに僕の記憶が反応し出す。
「その曲さっきさぁ…」
「ショパン。子犬のワルツ。」
「...」
実家のピアノは、悪戯で鍵を捨てた。綺麗な白が憎かった。ペットは先に逝ってしまう。
明日も彼女は夕陽を見るのだろうか?猫を抱いて、一緒に微笑むのだろうか?下駄箱に傘を放る。今度はふたりでギョーザを焼こう。
ネコの名前は「茜」になった。
-終わり-
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