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#057  やぶ茂@西浅草

東京に出てきて初めて住んだ街が荻窪だったことはこの連載でも何度も書いている。理由は中学校、高校の同級生である岡本くんが荻窪に住んでいたからだ。
1983年、大阪の大学を卒業した僕は、就職活動などはまったくせず、とりあえず上京し、岡本くんのアパートに泊めてもらいながら就職雑誌を見て、就職先を探していた。
同時に僕は荻窪駅の不動産屋で自分が住むための部屋を探していた。荻窪駅前の不動産屋さんなので、当然ながら荻窪の物件を紹介してくれる。結果、僕が本天沼という場所にあるアパートを借りた。
荻窪の街をぶらぶら歩いていて、思ったのは、大阪と違って蕎麦屋が多いということだ。岡本くんが住んでいたのは環八沿いのアパートで、住所は杉並区清水だった。しばしば岡本くんのアパートへ遊びに行っていたが、あとから近道がわかったが、最初のうちはわからず、まずは青梅街道まで出て、駅前を通り過ぎ、四面道の交差点から環八へ出た。その道すがらとても多くの蕎麦屋があった。しかし、先日、同じように青梅街道から四面道へ歩いてみると、あれだけあった蕎麦屋のほとんどがなくなっていた。
新宿区から台東区に引っ越した2014年、僕は荻窪に引っ越した時のと同じように蕎麦屋が多いなと思った。しかし、近所の蕎麦屋が2つも閉店してしまった。そのひとつが西浅草の「やぶ茂」。

好きな蕎麦屋だったが、いつの間にか閉店していた。

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何度か行ったけれど、冬至の日に柚子蕎麦というのを初めて知ったのもここだったね。

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いつも混雑していて人気の店だったけれど、やはり後継者がいないんだね。
というわけで、跡地に行ってみると、デリズ浅草というデリバリー専門のお店になっていた。

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時代なんだろうね、こういう店が増えてくるのかな。
世の中、新型コロナウィルスが流行っているから、こういう店がいいのかしら。
しかし、蕎麦屋が多い界隈に住んでいるんだけれど、入谷の手打ちそばの店に行ったら、「きょうは5時から営業します」の貼り紙。
かっぱ橋本通りの松月庵に行けば、改装中の工事やっててお休み。我が家から至近の一休庵さんへ行こうかしらと思ったら、なんと臨時休業。
帰宅して、乾麺のそばを茹でて食べたよ。

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