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#12 危うくネガティブで終わらせるところだった

私は簡単に暗くなる。そして停滞し続けようとするところがある。

生きていれば気分が落ち込むことはあるし、それはしょうがないことだ。
そしてずっと暗くいることに良いことはないということも理解している。

でも考え方のクセって誰にでもあって、
そのクセは1日2日で変えられるものでないと思う。

そんな自分をよりハッピーにするために、日々「生きやすさ」の模索中である。

前回までの投稿で「心穏やかになった」と表明(?)したところだが、
今日、早速ネガティブに持っていかれそうになった。

あぶないあぶない、と心を落ち着かせて、客観的に物事を捉え直した。
そして今回はなんとか暗い状態が長引かずに済んだ。
この出来事について振り返っていきたい。

まず、なぜ暗くなってしまったか。

それはオーペアとしてオーストラリアの家庭に住む中で起きた、今朝のある出来事。
(オーペアとは、家事手伝いをする代わりに住む部屋と食事を提供してもらいホームステイする仕組み)

3人の小学生くらいの子供達が学校に行く時間帯。
私が朝ごはんやランチボックスなどを手伝っている中、ホストマザーは仕事に行く準備や子供達の世話など、朝の忙しい時間との戦いにキリキリしている。

マザーが子供の靴がどこにあるのかわからず、私に聞いて来た。
私は昨日子供が脱ぎ捨てている箇所を把握していたので、ここにある、と伝えたところ、マザーから「片付けが十分じゃない。もっと時間を使って。」と注意を受けたのだ。

驚くほど、些細なことである。

そして冷静に考えて原因は、私の片付けが足りなかっただけである。

なぜ片付けが足りなかったのか。

昨日、子供が帰宅してから私がバイトに行くまでの時間バタバタしていたので、片付けがそこまで及ばなかったから。

そして改善策は以下であろう。

片付けの時間が十分に取れなかったとしても、
次の日の朝スムーズに学校へ行く準備ができるように片付けを工夫する。

そうすれば、朝から靴を探さなくてもよくなる。解決。となるはず。


ところが、である。
この一言を言われた瞬間に、冷静でなかった私は大変にショックを受けた。

自分が苦手だと認識している「片付け」を注意された。
外国人である私がこの家に住まわせてもらっている以上、
マザーによく思われることは重要事項であるのにもかかわらず
「マザーを手助けする」という仕事を十分にこなしていないことを知らされた。

そこからネガティブ思考が始まった。

「期待されることができていない」

「オーペアとして不十分」

「ここに住んでいられない」
「近いうちに出て行こうかな」

「どうやって伝えよう。」
「お金大丈夫かな。。。」などなど

思考を文字にしてみて思うが、驚くほど極端である。
些細な出来事から生活そのものが終了、とまで思ってしまう。

そして通常であればこのループを何回も繰り返し、
何か別のプラスになれる出来事が起こるまで、ハッピーな状態から遠ざかっていく。

でも、今回は立ち止まった。(えらい)

こう考えた。

・マザーは朝いつもキリキリしている
・キリキリしている時に子供の靴が見つからず、さらに焦っていた
・マザーは焦ると不安を感じ、感情をわかりやすく出すところがある

・そして私は今回ミスってしまった
・そのミスが、マザーが焦っている時に重なった
・だからマザーの感情が私に向かって来た
・その向かって来た感情に、私はショックを覚えた

・でも、その感情は「私」に対するものでなく「私のミス」に対するものである

・マザーは私自身を否定しているわけでもなければ、
 もう出て行って欲しいと言ったわけでもない

・だから必要以上に悲しくなる必要はないのだ

と。

加えて、

・ほぼ毎日のように「Thanks, Mai!」と言ってくれる
・マザーの誕生日には「We love having you live with us」とまで言ってくれた
・注意を受けることよりも感謝されることの方が多いじゃない!

・出ていく必要はなさそう!

と。
こう考えることで負のループに入らずに済んだ。
よかったよかった。

また、今回のこの出来事は「オーペア」の難しい部分でもある、とも思い直した。

というのも私とマザーの契約では、
一日3時間の家事手伝いをする代わりに、住む部屋と3食の食事を提供してもらっている。

日常生活の手伝いなので「忙しさ」は変動する。
「3時間」をきっかり計っているわけではなし、測ることは不可能なのだ。

お互いがハッピーでいるためには、
「家事手伝い」と「部屋代・食事代」とを天秤に乗せて、バランスさせておく必要があるのだ。

お金のやり取りは発生していないため、信頼関係が割と全てである。

私の立場では働きすぎるとアンフェアと感じ、
今回のように働きが不十分だと「住む」ことに罪悪感を覚えるのだ。

私のマザーは普段から要求をあれこれ言ってくる人ではない。
そして事あるごとに「Thank you, Mai!」と言ってくれる人であるので、
この働き方でいい、と思っていた。

でも思っていながら口には出して言っていないこともあったのだろう。
その積み重ねでバランスが崩れそうになっていたのかもしれない。

そしてこの一件で、
「何も言われない=問題がない」ではない、ということに気づくことができた。

お互いが些細なことでも口に出して言い合えるような関係を築くことって
本当に大事なんだな、改めて思った。

同時に、自分は弱い立場にいると捉える必要もない、とも。

例えマザーがオーペアをチェンジしたくなっても、その時話し合えばいいのだ。
イーブンの関係であることを忘れてはいけない。

「私なんてダメだ」とネガティブになって、大切なことを学ぶ機会を逃すところだった。

もうちょっと大人になってスマートに感情を処理したい、と思ったそんな出来事でした。

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