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[英國旅]芸術の街グラスゴーでのんびり過ごす

 さて1週間ほどのスコットランドの旅を満喫し、いざ帰国というその日の早朝、事件は起こりました。そう、帰りの飛行機がキャンセルに……「でも大丈夫!いちばん近い便に振り替えておいたからね」と、14時のフライトが19時に……。たのむよBritish Airways! 最終日、グラスゴーをたっぷり観光する追加の時間ができてしまいました。

🏴󠁧󠁢󠁳󠁣󠁴󠁿スコットランド旅(その1:バルモラル城/その2:ミリタリー・タトゥー/その3:ハイランド/その4)


重厚なグラスゴー大聖堂

 まずはグラスゴーのシンボル、グラスゴー大聖堂へ。ホテルのあるセントラル駅を出てバスが小高い丘をぐんぐん登っていきます。普段暮らしているオックスフォードが平坦な街なので、坂道があるだけでも新鮮。残念ながら尖塔が工事中でしたが、中世のゴシック建築、立派なステンドグラスを堪能しました。

 下の写真の右手奥に見えているのは「ネクロポリス」と呼ばれるヴィクトリア時代からある墓地。墓地が観光スポットって不思議な文化ですよね。お向かいにある聖マンゴー宗教博物館(ここにはマンゴーというごきげんな名前の聖人がまつられているのです)もチェック。ここではじめて、マッキントッシュの家具(後述)を見かけます。

15世紀に現在の形になったグラスゴー大聖堂
椅子の座面の刺繍がいつも気になります

音楽の街グラスゴー

 さて、思春期にブリットポップやネオアコを聴く音楽少女だったため、グラスゴーといえば音楽とゆかりのある街だというイメージがありました。じっさい滞在中もギターを背負った男の子や、でっかいキーボードをむきだしのまま小脇に抱えてバスに乗ってくる青年を見かけたり(ちなみに外は雨)、あと街角のカフェやお店でかかっている音楽がどれももれなくいい曲だったりして。

 そんなわけで次に向かったのはレコードショップ「モノレール・ミュージック
。ザ・パステルズのスティーヴン・パステルが働いているというお店です。イベントなども行われているカフェが入ってすぐにあり、レコードショップは奥の左側。懐かしいLPがたくさん並んでいました(「ポストカード」ってレーベルの棚があったのが激アツ)。かかってる曲もめちゃくちゃすてきだったんですが、Shazamで調べてもわからなかった。勇気を出して店員さんに訊けばよかったなー。

なんだか懐かしいショッピング街にあるモノレール・ミュージック 左右には古着屋

文化の街グラスゴー

 そのまま近くのGood Pressという書店/印刷屋さんへ。店内に所狭しと並ぶzineや、インディー系出版社の本。Fitzcarraldo Editionsの青と白のコーナーなどもありました。その並びにあったThe Passenger Pressという活版印刷のお店もすてきだったんですが、残念ながらバカンスで閉店中。

The Passenger Pressのショーウィンドー 素敵なポストカード!

 あとは、やっぱりチャールズ・レニー・マッキントッシュですよね。街に行くまで全然知らなかったのですが、グラスゴーを代表するアール・ヌーヴォーの建築家であり、デザイナーであり、画家。いまでも街の中心部にたくさんの建物が残っていますし、ティールーム「マッキントッシュ・アット・ウィロー」ではアフタヌーンティーを楽しめます。2店舗あってホテルに近いブキャナン・ストリートの支店でお茶したのですが、展示やグッズが充実してるのはやっぱり Sauchiehall Stのほうでした。

ケルヴィングローヴ美術館&博物館にもマッキントッシュのコーナーが

美しいグラスゴー大学

 そしてフライトキャンセルによって追加で訪問したのが、15世紀に設立されたグラスゴー大学。ここのハンテリアン・アート・ギャラリーにはマッキントッシュ夫妻がかつて住んでいた家を再現したマッキントッシュ・ハウスがあります。ギャラリーと違って有料ですが、なんとかして割引対象に引っかからないか確認してくれたりして(大学関係者なら割引とか)、受付の方もとても親切。家具や小物もたくさんあって見応えがありました。

2階の「白」の間が明るくてすてきでした

 グラスゴー大学自体も「こんなに大都市なのに観光スポットの上位に大学……?」と思ったものの、行ってみて納得。古式ゆかしい荘厳でかっこいい建物が並ぶ、気持ちのいいキャンパスでした。オリジナルグッズも充実。自然科学系の展示が充実した博物館のほうのハンテリアン・ミュージアムも見学無料。ちょうど教会では結婚式が行われていて、残念ながら中には入れなかったものの、スコットランドの伝統的なタータンに身を包んだ男性たちが並んで写真を撮っていたりして。こんなところで結婚式なんて思い出に残りそうですねー。

キャンパス内の教会 風が強くて右側のオブジェがぐるんぐるん回っていました

 ほかにもキッチュなティールーム「The Tea Rooms at The butterfly and the pig」に行ったり、別の中古CD屋や古着屋に行ったり、端々に文化の力を感じる街でした。

ティーポットもカップもばらばらなのがかわいい

おすすめの駅ナカホテル 

 あまりホテルのことは書かないのですが、今回泊まったvoco Grand Central Glasgowがすごく良かったので全力でおすすめしたいです。超かっこいい壮麗なグラスゴー・セントラル駅にある、いわゆる駅ナカのホテルなんですが、東京駅のステーションホテルをお手頃にした感じで、クラシックな佇まいと親しみやすさのバランスが良い。駅構内にBoots(突然の腰痛におそわれ店員さんにすすめられ買ったCura-Heatという湿布……中身は小林製薬のカイロでした)やWHSmith、Marks&Spencerなどひととおりのお店も入っていて、雨にも濡れず(基本やっぱり雨風が強い)快適。

 朝食会場の店員さんもすっごく親切で、自動パンケーキマシーンの前で焼き上がるのを待ってたら「このマシーンにはフレンチのシェフが3人入っていてね……」とか解説がはじまったりしてにこにこ。フロントにあるレモン&オレンジウォーターで、帰ってくるたびリフレッシュできました。

 実は大きな駅とはいえ、エディンバラからの電車が着くのはクイーン・ストリート駅のほう。ただ、そこから徒歩7、8分くらい、賑やかなショッピング街ブキャナン・ストリートを通るので、道も整備されていて移動しやすかったです。ただ夜はやっぱりホームレスの人が角ごとにいらっしゃったり、ちょっとした路地の奥に闇を感じたりはしましたが、それでも怖いというほどではなかったです。

朝食会場への道 毎日わくわく

 グラスゴーはスコットランドいちばんの都市であるだけではなく、イギリスの中でロンドン、エディンバラに続いて観光客が多いとか。でも、意外と周りで行ったことのある人が少ない気がします。おいしいレストランもあって活気がありつつも(ばりばりのショッピング街はまわらなかったんですが)、ぬぐえないメロウ感もあり(アメリカでいえばちょっとシアトルを思い出しました)、音楽や詩が生まれてくるのがわかるなと思う心地よい街でした。

🏴󠁧󠁢󠁳󠁣󠁴󠁿スコットランド旅(その1:バルモラル城/その2:ミリタリー・タトゥー/その3:ハイランド/その4)

今日のひとこと

今日のBGMはど定番ですがこんな感じで! ロンドンに留学してたとき、一緒にTeenage Fanclubのライヴに行ってくれたキョウコさん、元気かな? 

The Pastels "Thank You For Being You"
BMX Bandits "I wanna fall in love"
Teenage Fanclub "Sparky's Dream"
Belle & Sebastian "A Summer Wasting"
Aztec Camera "Walk Out to Winter"


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