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[仏蘭西旅]ヨーロッパ文化遺産の日inパリ2024その1

 すっかり秋も深まった今日このごろ。9月のオックスフォードは雨が多く、ゲリラ豪雨のような日もあってなんと200年ぶりの降雨量の多さだったそうです。そんな9月、ようやくオリンピック・パラリンピックの終わったパリに行ってきました。お目当ては普段非公開の施設がいろいろと見学できるヨーロッパ文化遺産の日!


オックスフォードからパリへ

 まずはバスでオックスフォード駅へ、そこから電車でロンドン・パディントン駅に行き、地下鉄でユーロスターの出発するキングス・クロス/セント・パンクラス駅へ向かいます。

 日本の旅と事情が違うのは、まあ鉄道のアクシデントが多いこと。体感5〜6割は遅延(50分とか)かキャンセル(運休)が発生する感じです。以前はそのたびに「えー!」とショックを受けていましたが、いまは粛々とリファンド(返金)を申し込めるように。とはいえ、ユーロスターは30分前には搭乗を締め切ってしまうので、ロンドンに着くまではどきどき。プランB(Chiltern RailwaysというMarylborne行きの遅めの路線で行く)、プランC(Gloucester GreenからVictoriaまでバス)まで用意しつつ当日を迎えました。

ヨーロッパ文化遺産の日の予約の仕方

 ヨーロッパ文化遺産の日はフランスだけでなくヨーロッパのさまざまな場所で普段は非公開の場所が公開されたり、普段は有料の施設が無料で公開されたりする日。今年は9/21、22の2日間おこなわれました。フランス語では"The Journées du Patrimoine"、公式サイトでどんな施設やイベントがあるか調べられるんですが、とにかく見づらいし、予約の必要な施設にかぎって公式サイトを見ても「いつから」「どこで」が明記されず、ゲリラ的に予約開始→即終了。行きたかったエリゼ宮、市庁舎、ルーブルの裏側見学、ブシュロンなどは残念ながら予約できませんでした(エリゼ宮なんて毎日チェックしてたのによりによってユーロスターに乗っている最中にスタートしたので無理でした。今年は9/16が予約日でした)。

 が、予約不要の場所もたくさん! じゅうぶん満喫できたので行ってきたところを紹介します。

まずは内務・海外領土省へ

執務室 要所要所にマクロンのポートレートが……

 そんななか、初心者にも予約しやすかった内務・海外領土省(l'Hôtel de Beauvau, Ministère de l'Intérieur et des Outre-mer)に、土曜の朝一(10:00)に行きました。場所は、8区の官庁街、なんとエリゼ宮の向かい側。列が2つできていたので警察官に質問したところ「あっちはエリゼだからこっちだよ」と……エリゼ顔じゃないのがばれたのでしょうか……。入り口ではQRコードを提示、荷物チェックのうえ入場(念のためパスポートを持参しましたがIDチェックはなし)。

トレーニング体験

 まずは楽隊の演奏がお出迎え。ちょうど口笛をつかった演奏のところだったので、爽快な気分で建物(ボーヴォ館)に入ります。中は歴代の官僚のお写真があるお部屋、執務室、お庭、それから警察や憲兵隊をまとめているところなので現役警官によるトレーニング体験やスポーツ射撃の体験コーナー(うまくできるとボールペンやピンバッチのおみやげも)がありました。あとは、オリンピックのメダリストのトークショーやメダル展示なども。ショーメ製のメダル、ちょうどけっこうラフに棚に並べているところだったので写真を撮らせてもらったんですが、噂どおり傷は少し目立っていたけど(特に銅)、美しかったです。

金メダル!
アナベルや薔薇やいちじくのお庭 ここから退場します

司法庁があるのはあのヴァンドーム広場!

 見学自体は1時間足らずで終了。大好きな「とらや」でこの週末限定のおはぎを泣きながら味わったあと、さきほどショーメを見たせいかなんとなく足が「グラン・サンク」と呼ばれるフランスのジュエリーブランドが立ち並ぶヴァンドーム広場へ向かいます。すると、そこには行列が……なんと、行きたかった司法庁(ブールヴァレ館)ではないですか。天気もよく暑かったのですが30分ほど並んで入場できました(予約不要)。

見たかった美しい天井

 こちらもフランス司法省の歴史の解説、それから「国」(国のしるしとして捺す印、巨大なシーリングワックスのようなもの)の歴史についての解説もあり、これが見たかったのです。下の写真の大きな金色の機械はこの「国璽」を捺すためのもの。フランス革命前から司法大臣がこの印を管理する役割も担っていたようです。窓の外にヴァンドーム広場、すごい眺めでしたね。

左が上から圧力をかけて「国璽」を捺すための装置

 このあと、バスに乗って左岸のフランス学士院まで行ったのですが、ものすごい行列だったので諦め、次の日に出直すことにしました。

その2(学士院、図書館)につづく

今日のひとこと


 パリなのに日本食材のお店や日本食レストランを求めてしまうのはイギリス暮らしのかなしいさが……でも日本からの旅行ならきっと行くことはなかったでしょうから、これもいい経験ですね。

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