「笑い」という薬

結婚してもう20年を超えたが、今が一番賑やか。
でも自然体で笑ってるときがどれくらいあるだろう。
藁をも掴む思いとはこういうことだと思い知る。

「笑い」は免疫力を高めると聞く。
医者いらずのりんごも、きのこもレモンも、体にいいといわれるものは祈る気持ちで試してる。

一昔前は不治の病といわれ、また現代科学でもモノによってはなかなか根治が難しい癌と妻が闘ってもう6年。
一時は鳴りを潜めていたように感じていたが、ジワジワと蝕んでいたとは。
こうなるかもしれないと感じていたのでその兆候は漏らさず監視していたつもりだったのに...
知識の薄さがこの事態を招いている。
思い返せば後悔ばかりが頭をよぎるが、そんな薄っぺらい言葉ではどうにもならない取り返しのつかない状況にいる。
一所懸命に生きる選択をし続けてきた妻に申し訳なくて仕方がない。

「子供が成人するまでは、どんなことがあっても私は生きる。」
その言葉に毎日全力で協力しているつもりでも、何かが足りない。
治ってこそ、状況がよくなってこそ報われるが、そうでない今は祈るばかり。

それでも笑って過ごすことで少しでも気持ちが晴れるなら、一瞬でも病気を忘れて過ごすことができるならと、徹底的に笑って過ごすことに決めてもうしばらく経つ。
それ以外にも妻の尊敬する部分はたくさんある。
妻は全てのがん患者の鑑だと心底思う。

子供たち、母の力強い生き方を、生きる力をよく焼き付けておいてな。

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