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被災自治体に何かしたいと思っている優しいあなたへ

災害が起きると、「自分にも何か助けられることはないか」と思う人も多いでしょう。

SNSが発達したのがいいのか悪いのか、個人で「○○が足りない」「物資が届かないから助けて」と、全世界に発信できるようになった結果、ただでさえアクセスの悪い能登半島に、いろんな人が物資をかき集めて集合してしまい、結果、大渋滞を引き起こし、本来の一次支援ができていないという状況です。(1月5日現在)

でも、みんな悪気があるわけではありません。むしろ優しく、正義感が強い方ばかり。(コタツで文章書いてる私のほうが、よほど悪人だなと思います)

ただ、その「助けたい」のお気持ち、せめて来年まで持ち続けていられますか?

今、助けたい。

・・・しばらくたって
物資が届いたから、もうここは大丈夫。

そんな風に思っていたら大間違いです。

被災された方は、これから何年も、何十年も、復興と戦っていきます。

家が全壊になった人は、また多額の借金をして家を建てます

能登は、むしろ北陸は、賃貸住宅の文化ではありません。持ち家文化の地域です。そもそも賃貸住宅も少なく、少しの賃貸すら被災しています。

仕事だって、元の仕事ができない人も出てきます。
農家や漁師だった方は、農業や漁業は二度とできないかもしれません。

一般に、災害が起きると、国はその該当市町村に対して「特別交付税」という形で、復興に関する費用を上乗せして交付します。

これ、いつまで交付されるか知ってますか?

基本はたった2年です。

市町村は、2年で災害復旧を終えないといけないんです。

おそらく、能登の場合は東日本大震災と同様に、別の法律ができて2年ということはないでしょうが、職員さんたちは今後、激務に追われます。

1月5日現在、まさに陸の孤島となっていた珠洲市まで物資が到着しつつあり、能登町あたりでは、物資が余り始めているという話もあります。
さらに個人で物資をかき集めていた人の中には、今日いったん受け入れをストップしている方もいました。

では、次に必要なのはなんだと思いますか?

お金です。
なによりもお金です。

今何かしたいという人は、地元でダブルワークでもして、お金を稼いでください。

そして被災した各市町で義援金の受付が始まったら、各市町に直接振り込んでください。匿名で!!

義援金は寄付金控除の対象となるため、年末に職員さんが寄付金控除証明書を送付する手間が発生します。

ただでさえ、復興の激務がある中で、です。

どうしても寄付金控除証明が欲しい方は、「ふるさとチョイス」をおすすめします。

事務処理が追い付かない被災自治体に代わって、別の自治体が事務を行う「代理寄付」ができるからです。

それなら、赤十字社とかの義援金でもいいのでは?とお思いの方もいると思いますが、赤十字社から怖い人が来るかもしれないので書きません(笑)
(あ、赤十字もちゃんと届くのでいいと思います。ただ、配分が…)

ちなみに、私はその昔、被災自治体で災害対策本部の業務を経験したことがあります…そのときの経験を元に書いておりますので、ウソはあまりないかと思います。

ここから、送られた支援物資で困ったものランキング~!

第5位 町の洋品店からやってきた売れ残りの新品の服!
(あーこれがユニクロならどんなによかったか)

第4位 使ってないからと送られた毛布!
(今使ってないだけで、昔使ってたやろ…あと毛布は赤十字が新品をドーンと送ってくるから大丈夫なんだよ)

第3位 規格バラバラな押し入れで眠っていたタオル!
(これも赤十字がどこよりも早く新品をドーンを送ってくれる。ただ、タオルはボランティア作業が始まると必要なこともある。雑巾として。)

第2位 千羽鶴・寄せ書き
(思いがこもりすぎて…左義長行き)

第1位 てづくりおにぎり!パン!
(災害といえばおにぎり!って作ってくださるんですけど…衛生面の保証が。。あと、パンは、製パン各社がどんどん送ってくださいます。)

ランキング圏外(ランキングする気にもならない)
・「押し入れにしまってたけど、新品だから~」な何か
(Xで、閉経したから長く使ってないナプキンの在庫を送ろうとしてた人発見…)
・1回でも着た古着
・1回でも使ったタオル
・酒、たばこ

逆に、いつまで経っても足りなかったのはコチラ。
・赤ちゃん用おむつ(サイズいろいろ)
・生理用ナプキン(昼用・夜用)
・生理用ショーツ
・赤ちゃん用粉ミルク
・赤ちゃん用おしりふき
・子ども用のものいろいろ(おやつ含む)

女性と子供はやはり、マイノリティなんです。。。
物資が充足してきても、マイノリティへの支援は続ける必要があります。
あと、しばらくたつと石鹸とか洗剤もありがたかったですね。

あ。もう一つ本当に大事なこと。

東日本大震災の復興はまだ終わっていません。
熊本地震の後だって、まだ苦しんでいる人がいます。

忘れないでください。

もしかして、忘れかけていましたか?
忘れかけていたら、春休みは東北に旅行に行きましょう。

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