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利用拒否からの道のり

利用以前に契約自体ができず
サービス利用には拒否的
ここからどう契約したのか!?


1.経緯

自宅にこもりっきりで、外へ出れば周辺のご近所さんとトラブルがあり、少しでも外の活動やサービスを利用することで生活を整えてもらいたいとのご家族さんからの意向があると、担当職員さんから連絡を受け、まずはサービスの説明をしに訪問することに。

ご本人さんは、
「人の世話にならないと行けないと思ったら、息子の家の近くの施設に入るからいい。」と、デイサービスの利用に関しては拒否120%。

何とか行かせたいご家族さんの強いプッシュに、ご立腹され収集がつかない状況に。

「行きたくないもの、無理に行ってもね!!」
「私が言うのもなんですが、行かなくても良いんですよ。こんなところがあるってことだけ知っていてもらえれば♪」
「暇な時でもチラッと見に来てください」と。


2.契約までに何があった⁉

初回訪問後、受診には外に出てくれるとのことだったので、受診の帰りにでも見学に寄っていただければ良いのではないかと、ご家族さんへ提案。
いざ、来たものの30分と持たず、ご帰宅されました。

何とか利用してもらいたいご家族。
どうしたらいいか困っている担当者。
直ぐには難しそうだろうなと他人事な私。

「毎週は難しいですが、行けそうなときに最低月1回は、お声掛けに行きますよ」
「ただし、サービス利用のお声掛けはしません。」

“今すぐ、利用したい気持ちになることは難しいと思うので、何かキッカケがあったときに繋がれるように、顔つなぎとして行うことをご理解いただけるなら”

という、条件のもとお声掛けが始まります。


本当に、10分程度の訪問で何気ない世間話をして帰る。
時に、クリスマス会で仮装したまま訪問して、一緒に写真を撮ったり。
時に、撮った写真をプレゼントしに寄ったり。
時に、花見に行くついでに寄って誘ってみたり。

声掛けを始めて半年間、サービス利用のお誘いは0回。
ただ、あなたに会いに来ました!!ってメッセージをお伝えするだけ。


そうすると、いくら説明していても、ご家族の痺れは切れてくるのです。「いつも来てくれてるから、たまにはお母さんが会いに行ってみたら?」と、娘さんが促したところ。

「一度くらい行ってみるか」と!!

正直、もう一押しかなって感じていた状況だったので、この返答にはビックリ。
そして、いざ来てみると、
通常の方と同じ1日の時間を過ごすことができました。
「いつも来てくれているから、会いに来たの」と、弊社の職員にも説明されていたそうです。

そして、鉄は熱いうちに打て!!

ご家族さんは早く早くと契約の場を設け、いざ契約となると断られるのではないかと担当者と私とドキドキしながら訪問すると、

「一週間に1回からお願いしたいんだけど」と!!

まさかの自分から‼


3.相互にある齟齬

凄いでしょ!!って、話を書きたかったわけではないのです。
サービス利用自体を拒否されている方に対して、
今回は、このような対応をして、たまたま上手くつながりました。

この方法をとる際の大事な注意点があります。
ご家族、担当職員、専門職(サービス先の職員)
この3者ともに、サービス利用につなげるという目的は一緒であっても、
そこに至るまでの工程に関する意識や理解には齟齬が生まれるということ。

切羽詰まった状態のご家族と、
何とかしなければならないと責任を感じる担当職員と、
今すぐには無理だと客観的な立場でいる専門職。


熱量と視座が違うのです。


ご家族と担当職員さんは間近で状況を判断せざる終えないですが、
サービス事業所からすると、一歩引いたり、俯瞰の立ち位置で眺めることができます。

なので、
時間がかかることに対する感じ方。
利用につながらないのに訪問される負担感。

ここに、十分に配慮しないと、
サービスにお誘いしない意図を丁寧に説明して行かないと、
サービス事業所の自己満足で終わってしまうのです。

これって、
今回の事例に限らず、
意外と多く類似状況があるのではないかと思っています。

ご家族の考え、思い、感じ方。
担当職員の考え、思い、感じ方。
サービス事業所の考え、思い、感じ方。

立場が変われば、見え方も、感じ方も違います。

言えばわかる。じゃないのです。
言ってもわかないこともある。
聞いてもわからないこともある。

だから、
何度も、丁寧に、説明することが大切。
お話をすることが大切。

コミュニケーションなんですよね。



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