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 ひとりぼっちのヒヨドリ その7


   前のお話 ➡ ひとりぼっちのヒヨドリ その6


ヒヨドリのかたき討ちを目撃した日から
2年目の梅雨どき。

来る日も来る日も雨が降り続くある日、
私の部屋のすぐ前のコブシの木にヒヨドリが2羽。


「ピィーッ、ピィーッ」と鳴き交わし、
何か相談中みたいな様子。


 エッ、もしかしてまたここで子育て?


よく見るといつのまにかまた可愛いおわん型の巣ができている。

      (・ _・;) ダイジョウブかなあ・・・

  
      カラスに食べられないで無事育つといいね!


よく見ればこの枝の3つ又になっているところは、
うまい具合に上の枝々に茂った葉が傘になって、
日照りでも心配無いし
雨がよほど降っても巣にかかることは無さそうだ。

 
以前このコブシの木の全く同じ所で
子育てしたの時のヒヨドリたちは、
私が庭木の枝に刺したリンゴを毎日食べていたので
もうすっかり慣れていて、
私が傍に居ようが
すぐそばの窓から様子を見ていようが、
全く気にせずにじっと座って卵を暖めたりしていたのに、
今年のヒヨドリたちは大違い。

「ヒヨドリは非常に用心深い」
とネット記事にあったけど、
幾日かして卵を抱き始めてからも
せっかく暖めた卵が冷たくなってしまわないかと
心配になるほど、
人の気配がすればすぐ飛び立ってしまう。

そして、人が庭などに居る間は決して戻って来なくて
玄関を入ればすぐ戻って来る。

   やだねえ、巣作りしてる間に私たちの存在に
           気付かなかったのお?

 

なもんで、夫は
「ヒヨドリに気兼ねして草刈りもできやしない」と ぼやく。

雨のやみ間に、
庭の向こうの小さな畑にも
やらなければならないことはいっぱいあるのだ。

たまの晴れ間に洗濯物を外干ししたくても
毎日廊下に吊るさなくてはならない。

  ~~~~~~~~~~~~~~~~
       ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
              
卵を抱き始めてからもう15日経った。

ヒヨドリの抱卵は2週間ほどと言われるけど、
まだ孵化した様子は無い。

 「ほらあ、出掛けてばっかりいるからダメでしょう。
  もう卵冷たくなちゃってるんじゃないの?」

などと、家の中から眺めてはヤキモキしていた。



翌朝
ヒヨドリがやたらと騒々しい。


急いで部屋の窓からそっと見ると、
2羽で巣のへりに止まって中を見ながら
さも「やっと生まれたね」と会話しているみたいに
ピーッ! ピーッ! と鳴き交わしている。
       
そして、間もなく1羽が飛び立ったかと思うとすぐ戻り、
巣の中に頭を入れて口にくわえた何か小さなものを
そっとヒナに与えているらしい様子。

   無事に孵化したんだ。
   何羽かなあ・・・・

   だけど、以前のあのヒヨドリたちは
   最初からもっと大きなエサを与えていたよねえ・・・
 
   この冷たい長雨のせいで大きな虫って育ってないんでしょう。
   セミなんかはもちろん、
   バッタとかコガネムシみたいなのなんかも見ないし
   あ、青虫ならあちこちにいるねえ、

   そうそう、アマガエルを与えている動画見たことある。
 
   アマガエルならこの辺に結構いるけど・・・・ 

   さっき上げてたのは今年大量発生してるナガメ?      

体長1cmもないこんな小さいヤツ


   大きい虫いなくて大変ね、
   時期が悪かったよねえ。

   しっかり育つのかなあ・・・

    (‐”‐#)





     つ ・ づ ・ く 


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