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日記:20240130〜RAY「ACOUSTIC & FEEDBACK」〜

 高円寺HIGHRAY主催の『ACOUSTIC & FEEDBACK』を見る。
 前半30分はアコースティックセット、後半30分は通常のオケに生ギターノイズをフィーチャーしたフィードバックセットという構成。

 前半1曲目、『世界の終わりは君とふたりで』から。各メンバー緊張気味だったけど、特に愛海さんは2番まで自分の歌唱パートが回ってこないから、余計緊張しただろうな。
 RAYは曲の世界観が確立していながら、5人の声質や表現にちゃんと個性があるので、アコースティックだとより各自の魅力が伝わってくる。
 
 最近特に好きになった曲『Fading Lights』も尊かった。もともと繊細な楽曲がよけい触れることをためらうほどの儚い輝きに溢れていた。内山さんのフェイクで合掌。

 いったんMCを挟んでから、現体制で初披露の『オールニードイズラブ』。そういえば『愛はどこいったの?』も特殊なセットでの初披露だったな。
 オールニードイズラブではメンバー同士が目を合わせたり、微笑みあったりなどのコンタクトがあって、このへんから緊張がほぐれてきたようにも感じた。ステージ上でのアイコンタクトとかが見られるのは最前の恩恵。チケ発がんばってよかった。

 そしてバラード曲『ため息をさがして』。ただでさえ涙腺を刺激してくる曲なのに、こんなん泣いてしまう。
 いちばんアコースティックらしい曲とも言える「ため息をさがして」の後に、アコースティックのイメージとはやや離れた『Bloom』『moment』で締めくくったのが流石。どちらも原曲の華やかさ、かわいさを保ったまま、新しい表情が生まれていた。

 後半のFEEDBACKパートはOvertureを経て『ネモフィラ』から。2曲目『KAMONE』でググッと惹き込まれた。アイドルの歌声さえも表象の一部とする総合芸術。ブクガのライブをちょっと思い出したりした。
 このへんまでは、なるほど〜くらいの感じで見ていたのだけど、続く『サイン』で一気にぶち上がった。オケと生ノイズの暴力的な音に勝手に体が動かされるし、メンバーたちの表情やダンスもいつもより攻撃的でゾクゾクした。

 そして『サテライト』『フロンティア』
 ただでさえキラーチューンなのに、ギターノイズによって楽曲が別物に生まれ変わり、フロアが音に操られるように踊らされ、その場の高揚を受けてステージのアイドルたちが臨界点を超えて輝き出す。音楽の化学反応を目の当たりし、自分もその一部となって自我が溶けるような幸福感・酩酊感に包まれた。
 
 あまりにも早く終わってしまったFEEDBACKパートの後、当然ながらアンコールの拍手が巻き起こる。すると舞台袖のカーテンからみこちがひょっこり顔を出し、「アンコール用意してなくて、フロンティアならできるけどいい?」とのこと。なんか閉店間際の定食屋さんに「お米切れちゃって麺類ならできるけどいい?」って訊かれてるみたいな感じ。

 程なくしてメンバーが再度現れ、FEEDBACKなしでノーマル音源のフロンティア。内山さんが曲フリで「ノーマルフロンティア!」って高らかに宣言してたのがなんか面白かった。衣装も相まって正義のヒロインが技名を叫んでるみたい。
 アコースティック、フィードバックに加えノーマルまで聴けて、その全部が素晴らしかった。RAYがRAYである以上、ずっと最高。
 
 ただ気がかりなのは、月海まおさんが体調不良のため終演後の特典会を欠席したこと。観客の一人として、最高のライブを見たら当然のようにアンコールを求めてしまうのだけど、演者はまず本編のライブに全力を尽くしてくれているんだよな。当たり前だと思ってはいかん。まおまお、お大事にね。


 特典会を終えて駅に向かいながら時計を見たら、思ったより早い時間だった。これならエリックサウスのラストオーダーにギリギリで間に合いそう、と急遽行き先を変更。
 駆け込みでツインビリヤニのLarge Sizeをいただく。やさしい味わいのチキンビリヤニとけっこう辛口のキーマビリヤニ。どちらもしっかり味の染み渡ったパラパラのバスマティライスと、種々様々な具材がとても美味しい。ローストアーモンドみたいなのが味変に効果的。
 辛さを感じる以上にスパイスが効いているようで、ライブであれだけ大騒ぎした時以上に汗ダラダラかいた。


 良いライブを見て美味しいご飯を食べて、最高の一日であった。あと月も綺麗だったし。


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