読ツヘグイ『見るからに怪しい二人』

 こんにちは、異羽です。
 「好きなものについて語ること」というのは、今や立派な一つのスキルと思われているのではないでしょうか。
 もともと好きなことばかり書いてきたこのnoteですが、一点突破型のコーナーを作ってみてもいいのかなと思い立ち、この「読ツヘグイよみつへぐい」を今、突貫で書き進めているところです。

 なんと言っても僕は漫画が好きなので、完全に個人的趣味に振り切った漫画感想文を書いてみるのもたのしいじゃんね。ということで前置きはさておき。

 記念すべき第一回に触れる作品は月刊コミックフラッパーで連載されており、6月に1巻が出たばかりの『見るからに怪しい二人』

 表紙からして見るからに怪しいから絶対に見て欲しいんですけど、なんか悔しいのでAmazonのリンクは貼りません。PR記事じゃないので!!!

 表紙やあらすじから何かを感じて購入したのを最近やっと読めたので、いろいろ書いていこうかな。

 主人公は二人。長髪と短髪。これ僕が適当に呼んでるわけじゃなくて、作中この二人の名前が呼ばれることがないのよ。あらすじでそう書いてあるからかろうじて長髪と短髪って呼べるだけで、それすらなかったら本当に虚無なのが謎で面白い。周囲にはネームドキャラがいっぱいいるのに。主人公が髪型呼びて。そこのシュールさもじわじわ好き。

 全体としてショートコントって言葉がしっくり来る気がする。1話辺りのページ数は4ページほど。マジでサクサク話数が積まれていく。1巻には40話まで載ってるよ。

 ……待って? フラッパーって月刊だよね? 1回につき何話載せてるの? 全然わけがわからないんですけど。目次に相当する概念がおよそ見当たらないので、Wikiとか見て掲載期間から割り出さないといけない。面倒だからしないけれども。

 ダウナーなコメディなわけだけど、最近流行ってるのかな。『女の園の星』辺りからはっきりとフォーカスが当たっている気がする。和山やま先生の『カラオケ行こうよ』実写化だってね。漫画読まなきゃ。

 こんな感じで関係ない漫画の話もしていくこともあります。突貫だから決定も急だね。

 こういう形の生活密着型コメディみたいな話は、序盤よりも中盤の方が頭空っぽで楽しめる気がする。最初はキャラの人間性を覚えることにリソースを割かれるし。
 思えば『日常』もゆっこをはじめとした三人組から波及して色んなキャラが絡み合い始めてからがどんどん楽しくなってきた頃だったし、群像劇の面白みってこういうところにあるのかも。

 この作品の今んとこの推しは長髪とおばけコウモリのモリーくんです。
 長髪の自由すぎる無気力感がいいし、モリーくんの形容しかできない可愛さもいい。なんかね、ゆるっとした作品にはゆるっとした安心感を求めてしまうよね。

 話のベースとしては「怪しい二人が勘違いされる」なんだけど、ひと口が4ページだから何度繰り返されてもスナック感覚でいけちゃう。それに割と早々に誤解は解かれるし。
 んで、誤解から逸脱しても短髪長髪の二人は割と突拍子無い行動をするから純粋に楽しい。

 そろそろキャラについてちゃんと触れていきたいな。
 まず短髪なんだけど、見た目が怖いだけで普通に親切な男。
 可愛い物(モリーくん)が好きで、この作品の癒し。僕は見た目と中身のギャップがあればあるほど旨味を感じるのでとても喜んでいます。
 何がどうしてそのファッションセンスに落ち着いたのかが気になる。

 長髪は、見た目の怖さに違わぬ狂いを宿した男。ただその狂いが暴力性を孕んでいないために平和に決着しているという稀有な例ですね。
 サメが好きで、グッズを集めたり映画を観まくったりしているよう。長髪で垂れ目のヴィジュアル系男がサメ好きっていう情報、謎にしっくりくるよね。

 一番大事な情報として、お互いがお互いを親友だと思っており、毎日(⁉︎)公園でお話している様子。長髪は途中からバイト始めるからいいとして、短髪、お前は普段本当に何をやっているんだ。妹のためにスターゲイザーパイを焼いている姿しか知らないぞ。

 読み終えて一回冷静に考えて見るとツッコミどころが無限に出てくるのに、妙にのほほ〜んとした空気感と主人公二人の落ち着きぶりに拐かされて、読んでる時は無理やり目を逸させられてる気がする。

 徐々に街の人々に受け入れてもらえる様子と、新顔が新鮮にビビる様子で無限に話を続けられる気がするので早く2巻が読みたいです。


 といった感じに感想を書き連ねてみました。
 普段、観劇の感想で情緒ボロボロになりながら書き殴ってるそれとは違って今は非常に冷静だからこれが感想として成立しているのかとても不安ではありますね。
 読み返さずに投稿しちゃお。
 次の読ツヘグイは何にしようかな。

#マンガ感想文

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