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JCS2021でジャッジをしてきた話

こんにちは、鷹と申します。

先日開催されたJCS2021にボランティアジャッジとして参加してきました。今回はその準備〜当日のレポートになります。

今後大型大会でジャッジ稼働してみたいという方の参考になれば幸いです。

今回自分がジャッジとして参加した理由は、以下の2点です。

・公認ジャッジの資格を取得してから2年、有効活用を全くしていない

・2021シーズンは既に大型大会に出場していたので、いい機会だし今度はジャッジとして活動をしてみよう


稼働2週間前〜前々日

7月2日。

JCSの当落メールが届く中、内心ドキドキしていました。というのもジャッジも抽選で選ばれるからです。

そして21時頃、ボランティアジャッジ当選のメールが届きました。

選手ではないですがJCS会場に行けるのでワクワクします。

今回は2日開催なので、1日目のみ稼働するか1日目と2日目両日稼働するか選べます。

自分は1日目のみの稼働に応募しました。

さて、稼働まで2週間。意外と時間がありません。やることをリストアップして以下の準備をしました。

・公式のQ&Aの確認

・上級プレイヤーガイドやクイックペナルティチャート、フロアルールの読み込み

・ジャッジ研修の時に貰った資料やメモの確認

・ジャッジ用品の購入

ジャッジ用品としてはバインダーを1つ購入しました。

他のジャッジの方がおすすめしていたリヒトラブのバインダーを購入しました。ヨドバシで590円くらいでした。

バインダーはクイックペナルティチャートなどを挟み込むのに使います。ちなみにバインダーは借りることができますが、自分で購入して性能の良いものを使った方がいいと思います。


稼働前日

9時に起床。

準備をして11時に家を出ました。

新幹線の中では公式サイトのQ&Aを確認をし、疲れたら外の風景を見ていました。

14時に名古屋に到着。そこから名鉄線に乗り換えて中部国際空港に着いたのが15時。

早速株式会社ポケモンが手配してくれた宿にチェックインしました。

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部屋が結構広いですね。ベッドも大きいですし、トイレと浴槽も分かれていました。(翌日泊まるホテルよりもよかったです。)

一応ホテルの朝食がついていますが、朝起きてレストランに行っている余裕がなさそうなので、予め近くのコンビニに朝ご飯を買いにいきました。

いよいよ17時半からジャッジミーティングです。参加賞一式を受け取り、翌日の稼働場所についても発表がありました。

自分はシニアリーグの担当になりました。

シニアリーグで稼働するジャッジメンバーと顔合わせをし、対応の仕方や稼働の際の心構えなどを聞きました。

ジャッジ稼働する際の心構え

・観戦者にならないこと

→ジャッジ稼働するとプレイヤーの手札や盤面が見える。この先の対戦の展開がどうなってしまうのか気にしたり考えたりする観戦者であってはいけないということです。

・常に2〜3先の卓対戦を見ること

→ジャッジ稼働の際は首を意識して上げました。手を上げてジャッジを呼んでいるプレイヤーや他のジャッジの状況に気づきやすくなるという利点もありました。

・周りを見渡し、ジャッジの手が薄そうなところに向かって歩くこと

→上と若干被るのですが、これは担当エリアを網羅するのにとても重要なことですね。

・裁定の出し方に一瞬でも迷った時は必ず他のジャッジや上級ジャッジに相談すること。間違った裁定を出さないためにも少しでも不安な時はジャッジ同士で確認や相談をすること。

→以前ジャッジ研修を受けた時にも言われたことでした。優秀なジャッジほど相談を躊躇わないと言われていたので、判断に一瞬でも迷った時は他のジャッジに相談することを必ずしました。

・初稼働で間違いを起こさないジャッジはいない。今回はジャッジの人数も多く大型大会やシティで稼働経験のあるジャッジも多いので、フォローできる体制が整っている。安心して稼働してほしい。

→初稼働で不安でしたが、この言葉に大分救われました。他のジャッジへの相談など遠慮せずにコミュニケーションを取れました。

その後、休憩スペースや稼働場所など会場内を確認し解散しました。

ミーティングの終わりにもらったお弁当を食べながらマニュアルを確認し、23時に就寝しました。


ジャッジの仕事

大会当日レポート!…の前にそもそもジャッジがどういう仕事をするのか紹介します。

・予防

→起こりやすい問題の注意喚起を行います。例えばサイドカードの置き忘れやGXマーカーの置き忘れ等です。声をかけて回ることで発生件数を抑えます。

・ルール確認

→例えばベンチバリアのミュウにクイックシューターを使えますか?や複数枚マリガンした場合に山札から引く枚数は選べますか?等カード効果やルールに関する質問です。できればスパッと答えたいですね。

・裁定出し

→ジャッジ業務となるとこれを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。発生した問題に対して双方のプレイヤーから話を聞き、裁定を導き出します。注意や警告だけでなく場合によってはサイドペナルティを与えます。フロアジャッジはサイドペナルティ1枚までなら出せます。複数枚のサイドペナルティはシニアジャッジやマスタージャッジの判断になります。ちなみにサイドペナルティ1枚の上は3枚で、2枚は存在しません。

・カード拾い

→対戦中に落ちたカードを拾います。どこから落ちたカードか対戦相手にも確認し、問題なければプレイを続行してもらいます。1番ジャッジが呼ばれる事案はこれです。

・対戦時間の管理

→会場には大きいタイマーがあると思いますが、ジャッジが対戦開始と同時に押しています。また対戦時間25分と対戦延長時間28分を同時に測れるダブルタイマーを持っているジャッジも中にはいます。ダブルタイマーは便利なので、今後ジャッジ活動する際に自分も買おうと思いました。

・不戦勝対応(No show対応)

→初戦でこの対応をすることが多いです。対戦結果用紙に勝ち点とNo showの記載をして回収していきます。

・対戦結果記入用紙の回収

→対戦の終わった卓から対戦結果記入用紙を回収します。回収する際に必ず対戦結果記入用紙の記載に誤りがないか(プレイヤー1と2の欄を逆に記載していないか等)、勝利者の名前を両プレイヤーに確認します。

・対戦時間終了時の対戦中席の確認

→対戦時間が残り2〜3分になると、現在対戦を行なっている卓にジャッジが張り付きます。試合時間が終了したら現在の先攻後攻プレイヤーの確認し、後攻プレイヤーの番まで対戦を行います。決着がつかなければその時点で両者敗北の説明を行います。両者敗北の場所、対戦結果記入用紙の両者敗北欄に記載をして回収します。


稼働当日

6時起床。

昨日のうちに買っておいたサンドイッチとパンとオロナミンCを飲み、ジャッジ服に着替えて準備万端です。

6時40分にチェックアウトし、ロビーでジャッジチームのメンバーと合流し会場へ向かいました。

7時10分に会場到着。荷物を置いてジャッジ全員で記念撮影をした後、シニアリーグのブースで稼働前の最終打ち合わせをしました。

8時開場。ここから9時45分の開会式までひたすら荷物を足に挟み込むように注意喚起をして回りました。荷物を足に挟まないで椅子の下に置いておくとかも危ないです。特に盗難は朝が1番多いみたいなので、荷物を席に置いてお手洗いに行くとかマジでやめてください。お願いします。

またお手洗いの場所や会場内の飲食が可能かどうかの質問に丁寧に答えていきます。

開会式後、対戦準備開始となます。ここではGXマーカーやサイドカードの置き忘れ、バトル場のポケモンがたねポケモンであるかの注意喚起して回りました。

10時。第1ラウンド対戦開始。初のラウンド対応で気合いが入ると同時に一通りの流れを覚えます。ラウンド中の流れは以下の通りです。

不戦勝対応→エリア巡回(呼ばれたら裁定出しや対戦結果記入用紙の回収を行う)→残り時間2〜3分になったら対戦が終了していない卓に張り付き→試合時間終了したら先攻後攻の確認と両者敗北についてアナウンス→ジャッジで集まりそのラウンドであった反省点や裁定を共有をする。

11時。第2ラウンドは休憩。ジャッジは休憩時間以外座れません。1戦目での対応を思い出しながら身体を休めます。

12時。第3ラウンド。対戦開始前に必ず自分の勝ち点を確認するよう注意喚起して回りました。また、このタイミングで参加賞のガラルジグザグマとエネルギーが配られるので、デッキケースにしまうように注意喚起して回ります。

13時。第4ラウンド。この頃から段々と足が痛くなり始める。視線を上げて稼働していたため、首も若干痛くなりはじめました。

足の痛みに関しては「立ち止まっていると辛くなるから歩き回った方が楽になる」という先輩ジャッジのアドバイスを受けていたので、立ち止まらず常に歩くことを意識していました。

第4ラウンドと第5ラウンドの間に昼休憩があるので、この時間に支給されたお弁当を食べます。

14時。第5ラウンド。ジャッジ業務も後半です。足は痛いですが、だんだん稼働が楽しくなり始めます。改めて足に荷物を挟み込むように注意喚起します。

15時。第6ラウンド。休憩。この頃から休憩でジャッジ対応できないの少し残念だなと思い始めました。しかし、万全の状況でジャッジ対応をすることも大切だと言われていたので、休憩も仕事だと思い身体を休めます。

16時。第7ラウンド。ついに本日最後の仕事です。

第1ラウンドの頃と比べると席数もかなり少なくなりました。ジャッジの数も十分に足りていて、ジャッジが手薄になる場所はほとんどない印象でした。

7回戦終了後に総評を行った後、ジャッジ服とマニュアルと借りていた赤ペンを返却し稼働終了となりました。(STAFFパスは記念に貰えます。)

マスターリーグ担当のジャッジはあと2回戦も稼働できるの良いなぁと思いながら会場を後にしました。

(今回は2日開催でしたが、1日開催だとこの後決勝トーナメント対応もやることになるので大変そうですが楽しそうですね)

ちなみに1日で歩いた距離はこちらです。

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翌日、足が筋肉痛で痛かったです…


自分が聞かれたルール確認や出した裁定

当日聞かれたルールに関する疑問や出した裁定の一部を紹介します。

・嵐の山脈を嵐の山脈で張り替えられますか?

→張り替えられません。

・オルタージェネシスの+30ダメージは弱点計算前と弱点計算後、どちらで行いますか?

→弱点計算前に行います。

・相手プレイヤーのデッキシールドがよれているので、確認してもらえますか?

→デッキシールドの縁も折れ曲がっているのがあったのでマーキングができてしまうと判断。デッキシールドを新しいものに交換するように指示しました。

・Vではないポケモンを倒してサイドを2枚取ってしまいました。相手プレイヤーはサイドから手札に加えたカードがわからない。

→手札をランダムに1枚選びサイドに戻して、サイドを2枚取ってしまったプレイヤーにサイドペナルティを1枚。


良かった点・改善点

今回のジャッジ稼働の中で様々な経験ができましたが、その中で自分がいいと思った点と改善が必要だなと思ったのは以下の通りです。

良かった点

他のジャッジとコミュニケーションを取りながら対応するのがとても楽しかったです。ジャッジの中には自分より年齢が上の方や女性の方、北海道から来ている人や沖縄から来ている人など様々な人がいます。そういった方とポケモンカードについて話すまたとない機会でした。また、対戦中のジャッジの動きや裁定の出し方など、今後公認自主イベントを開く際の参考になることがいくつも学ぶことができました。

改善点

・裁定の導き方

不安な場合は先輩ジャッジに補助してもらいながら裁定を出すことが多く、問題はありませんでした。しかし今後また大型大会などでジャッジ稼働する場合のことを考えると、やはり力不足感が否めません。改めてクイックペナルティチャートを読み、ジャッジ稼働の経験を積んでレベルアップしたいと思いました。


初めて稼働した感想

正直、ジャッジ稼働がこれほど楽しいとは思っていませんでした。ジャッジは選手と接する機会が多いので、ポケモンカードのイベントの一部に携われてるという実感がすごく湧きました。

今まで選手として大型大会には参加していましたが、ジャッジ稼働に病み付きになる理由がわかった気がします。シティリーグなどでもジャッジ稼働をしてみたいと思いました。イベントオーガナイザーや公認ジャッジ資格を持っている方はぜひ1度大型大会のジャッジとして稼働してみることをオススメします。本当に貴重な体験ができました。

以上でJCSのジャッジ稼働レポートを終わります。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!


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