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現代詩の授業の導入「ことばあそび」

けい先生です。これから挙げる3つの詩には共通点があります。さて、お分かりになりますか?(と挑発する) 

鳥啼く声す夢さませ
見よあけわたる東を
空色映えて沖つべに
帆船群れゐぬもやのうち

1903年作・坂本百次郎

霧雨や
田にある仏
少し笑む
遍路濡れゐて
面輪伏せ
冷えゆく空よ
道の花
今鉦を打つ

1980年・斎藤みち子

雪の故郷 お嫁入り
田舎畦道 馬つれて
藁屋根を抜け 田圃越え
葉末に白く 陽も添へむ

1978年・久保道夫

授業で子どもたちに朗読させます。ここがポイントです。あらかじめルビを振ってもよいと思います。
少し時間を与えて、話し合わせます。
なかなか答えが出てこないかもしれません。
「推理小説好きなら分かると思うんだけど……」と挑発するのもよいでしょう。

「推理小説といっても、密室殺人とか、アリバイ崩しとかではなく、『暗号もの』だよ」

ここらで、クラスの中に気づくものが一人ふたり現れてきます。
なかなか出てこなかったら、「朗読してごらん」と聞いてみてください。「音」に注目させるのが要点です。

子どもたちが「音」に気付いたら、谷川俊太郎のことばあそびの詩などにつなげていくとよいと思います。

いかがでしたでしょうか。ところでみなさん、答え、分かりましたよね?(と再度挑発する)


けい先生は、子どもたちや先生が、毎朝、胸はずませて行きたくなる学校づくりや授業づくりについて、考えつづけています。