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今までの人生で1番楽しかった日

ドラマ「ブラッシュアップライフ」が好きすぎる。という話はすでにnoteでしたのだけれど、毎週リアルタイムで観て、翌日もう一回Tverで観て、1週間待てないので録画したのを1話から観直して…ってするくらい好き。そして8話で一気に今までのミニマルな世界観をぶっ壊してきたのには鳥肌立った。

で、なんの話がしたいかというと、自分の思い出話。このドラマは思い出話がしたくなる。主人公のあーちんが10代で1番楽しかった記憶として、親友のなっちとみーぽんと、初ドライブでラウンドワンに行った日をあげていた。全然特別じゃない、いつも通り遊んだ日が1番楽しかった思い出って、なんかわかるなぁと思って。

僕でいうと、10代じゃないんだけど、大学卒業直前、絶妙に持て余した時間を友達と出かけたあの2日間を思い出す。卒論発表も、国試も終わって、就職まであと1ヵ月。限られたモラトリアム期間を満喫しきろうと、僕も友人たちも躍起になっていた気がする。思えば、確実にコロナの波も押し寄せていて、卒業関連のイベントも次々中止になる中、社会に出る不安と、その社会自体がなんだか変わってしまう不安を漠然と抱えていたような。

遊びの連絡は唐突で、「今から戸隠にそば食べに行こうと思うんだけど暇?」とのLINE。(僕は長野の大学に通っていた)メンツは同じく絶妙に時間を持て余していた同じ専攻の4人。(ちなみに僕のいた専攻は全体で20人しかおらず、みんな仲良かったので、どんなメンバーで遊んでも成立するという関係性も心地が良かった)3月といえど、戸隠なんて雪ガンガン残ってて、奥社まで行こうとしたけど流石に身体が雪で埋まるんじゃね?ってなって断念。その無駄足にも笑った。

その後小布施によって、おしゃれなカフェでモンブラン食べた。なんの話したっけ。多分4年間の思い出話もしたし、いつものくだらない会話もしたよなぁ。多分、みんな帰りの車でなんか寂しくなって、結局次の日まったく同じメンツでいちご狩りに行った。ちなみにそのいちご狩りの夜、さらに名残惜しんだ往生際の悪い3人と、夜景を見に行った。夜景自体より、あまりにも当たりが真っ暗すぎて、殺人でも起きそうみたいな怖さでまた笑った。

なんだろう、こうして文に起こしてみると、読んだ人からしたら知らんがなの何のオチもない2日間。だけど、パッと思いだす中で、僕はあの2日間が人生で1番楽しかった。急に決めたことなのに、奇跡的にみんな明日も暇でまた会えるの!遊びに行けるの!っていう喜び。あれはもう一生味わえないかも。

過去の楽しかったことを思い出すのは、もう戻れない切なさに押し潰されてしまうこともあり、あまり得意ではない。だけど、彼らとはまだゆるーくたまに会える関係が続いているためか、完全な思い出に成り切っていないのだ。だから今思い出しても、純度100で楽しい。色褪せてしまう前に、何度も思い返しておこう。

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