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リーダー論も大切だけど、それだけじゃ介護現場が回らない理由


介護現場のリーダー理論についてまとめた記事を見かけました😊


様々なリーダー論が記されており、その一つひとつが明日からでも現場で実践できるものでした。


リーダーシップが適切に機能すれば人材育成も捗り、現場が抱える問題もチームワークで迅速に解決される。これ自体はまさしくその通りだと思います☺️


それと言うのも、介護職が身につける知識や技術の多くが「資格取得時に学んだもの」頼りの『経験則』なのは言わずもがな。

自己研鑽として独学で勉強する介護職、否、社会人自体が少ないことは以前にもお話しした通りです😶


そうした事情も相まって、リーダー理論が普及し現場のリーダーがそれに基づいてリーダーシップを発揮することが期待されるのもわかります。


ただ、これでリーダーが機能して介護現場の問題が解決するかと言われると、そう簡単にはいかないものです。


何故かというと、「リーダー以外の現場職員」へのアプローチがないからです。

世に出回る「◯◯論」の穴は

対象者が問題解決する意欲がある前提

で考えられていること。


今回の記事も「ビジョンに向かってチームを進めていく前提」で話を進められていますが、現場職員全てが建前ではなく本心でそうした意欲を持って仕事に取り組んでいるのなら、介護人材不足はもう少し緩和されています。


多くの介護現場は「そうでない環境」で回っており、こうした記事の多くは

「いや、そりゃわかるんだけど、ウチはそうじゃないんだよな😅」

というところで読み手を思考停止させているのです😮


「◯◯論」が理性のみで構築されている限り、その理論は実現されない。

これは理性と感情を併せ持つ『人間の立場』から見れば、感情が欠けている以上当然のことなのです😳


介護現場はサービス対象が『ヒト』である限り、どこまで行っても感情を切り離すことはできません。

利用者の感情のみならず、職員の感情抜きに介護サービスは成立しないのです😔


仮に職員の感情を切り離して理屈だけで介護現場を回そうとすれば、とことん『効率化』が求められるようになります。

であれば「効率的かどうか」がその職場の『正しさ』を定義する事になりますから、職員の思考も「いかに効率的か」に染まります。


こうして『場』の空気感が効率化に染まると、いよいよ

「介護報酬を効率的に得るにはどうすれば良いか」が介護現場の至上命題

となり、自ずと利用者の満足度、自由度、そして尊厳を切り捨てていくようになってしまいます😨

入所系の施設は「外から見られにくい」性質がありますから、特に注意が必要です。


時折ニュースなどで流れる介護上の虐待が「人目のつかない場所」で行われるのが常なのは、そうした『効率化』の代償とも言えますね😱


介護現場で職員の『感情』を大切にしたいのであれば、リーダーから積極的に職員との1対1のコミュニケーションを深めていくことです。

そうしたコミュニケーションすら断られるような現場は「赤信号」であり、人としてのつながりが希薄になっている現実を受け止めるところから始めることになります。


リーダー論を実践する前に、あるいはリーダーシップを発揮する前に、まず自分が人として周りの職員から認められているか

ここを抜きにして『役職のもつ強制力』だけで職員を従わせようとするやり方は最早通用しないのです。


何故なら、介護職として働く場はいくらでもあるから。


介護人材不足とは「供給不足・需要過多」の状態ですから、終身雇用や年功序列が通用していた昭和・平成の感覚で令和時代の労働を考えるのは危ういのです。



こちらの記事では「リーダー」について、その定義からリーダーの資質を探り、リーダーの理不尽さを無くすための考え方を解説しています。

併せてお読みください😊

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