ソーシャルクリエイティブスタジオ「UMI」の出立
(この記事はオープン社内報【黄昏時】VOL.9です)
この度当社では、2022年5月1日にソーシャルクリエイティブスタジオ「UMI」を立ち上げました。
ソーシャルクリエイティブ?クリエイティブスタジオ?
聞き慣れない言葉が連なっているようにも見えますが、株式会社MAGiC HoURとしては明確に「クリエイティブ領域の課題を解決する仕組み」として、このスタジオ立ち上げに至りました。
新たな仕組み、新たな挑戦
会社を創業して、なんとなくソーシャルの領域に入りたいと考えていましたが、「なんとなく」程度ではどうにもならないことのほうが多いことを痛感しました。それは単に、自分が明確に課題解決の打ち手を持っていないことから目をそらしていたことにも近かかったのでしょう。
僕自身がクリエイターやクリエイティブな領域が好きで、そこに自分の手で変えられる課題があるのであれば、挑戦したい。それがUMIの原型です。
社会課題解決に向き合いたいクリエイターの活躍の場を広げる
そもそもこの事業を立ち上げるきっかけになったのは、あるクリエイターとの会話でした。「社会課題解決の領域に関心があるが、どうやって案件を見つけたらいいかわからない」という相談をもらったことにはじまります。
これまでの僕たちは、創業以来、「社会課題解決の領域でなにか事業をやっていきたい」という複数の企業様のブランディングを担当してきました。しかし僕たちのビジネスは「一緒に仕事をしたいクライアントにアプローチをかける」ことを前提としていたため、フリーランスクリエイターの方々の案件獲得の流れをあまり理解していなかった…というのが正直なところです。
フリーランスクリエイターの抱える課題
そもそも多くのフリーランスクリエイターは、デザイン事務所に登録するか、クラウドワークスやランサーズなどに登録するか、個人で紹介案件をもらうという選択肢を取ることが多いそう。
登録系は一定の仲介手数料であったり、そもそも案件の金額が低く設定されていることもあり、早く・多く作ることができる人には向いているものの、得意領域が尖っている人ほどマッチしている選択肢とは言い難い面も存在します。
一方、個人での紹介案件は、案件の金額は一定コントロールできるものの、案件選択の幅はかなり狭くなってしまいます。個人でアプローチをかけようにも、各社の制作ニーズと自分のスキルがドンピシャで合っているかはかなり難しく、腰が重くなってしまう人も少なくありません。
こういったクリエイターサイドの課題から「社会課題解決に取り組みたいクリエイターのスタジオを立ち上げてしまえば案件を受けやすいのではないか」と考えたのが、ソーシャルクリエイティブスタジオ「UMI」立ち上げの背景です。
企業側の制作課題解決へ
こうしたスタジオの立ち上げはクリエイターの課題を解決するだけでなく、企業側の制作課題を解決することにもつながります。
例えば、企業がクリエイティブの案件を発注するとしましょう。まずは身近なつながりからフリーランスを辿り案件を相談します。そこで空き稼働のタイミング、案件内容とスキルのマッチが合えば問題ないのですが、上手くいかなかった場合は制作会社やクラウドソーシングで依頼をすることになります。
制作会社の場合、実際には所属しているフリーランスのクリエイターや自社の稼働状況によっては二次請けの専門制作会社への依頼をすることもあり、関わる人数が増えることでどうしても案件の金額が上がってしまうことがあります(もちろん、その分制作クオリティは高水準になりますが…)。
一方、クラウドソーシングだと安価で発注することも可能ですが、クオリティコントロールはかなり「運」によってしまうことも多く、場合よっては差し戻しや再発注などで時間とお金を必要以上にかけなければいけません。
ソーシャルクリエイティブスタジオ「UMI」では、「クリエイター同士の案件共有」を可能としており、より専門領域に特化したクリエイターと案件を遂行することが出来ます。これによって発注者側は予算の範囲内でクオリティに信頼のおける「顔の見えるやりとり」が可能となり、これまでの制作依頼の選択肢であった「フリーランスへの依頼」「クラウドソーシングでの依頼」に一つの選択肢を加えることが出来ます。
オンライン上の「団地」を作りたい
ソーシャルクリエイティブスタジオというものを何故創ったのか。僕はここに「オンライン上の団地」を作ることを目指しています。
個々の生活がありながら、一つのコミュニティとして存在しており、それは厳しい規則で縛られるわけでも、何らかの大義を目指すわけでもない。ただ、その場所や環境が好きという気持ちで集まり、それぞれが自分とそこにつながる人たちの幸せを願い、たまにおすそ分けをしたり、盆踊りをしたりする。
案件共有という形、共同制作という形、勉強会という形、ゆくゆくは個展であったり、そういったものにも挑戦しながらも、世の中がより良いクリエイティブであふれるように仕組みを整えていきます。
「UMI」という名前はどこから?
私たちは、クリエイターの幸福、クリエイティブによる社会課題の解決、世の中のクリエイティブのアップデート、そういったことがはじめられる源として「UMI」と名付けました。
「UMIへの所属」が「社会への目線への表明」になることを願って
何よりも、UMIに所属しているということが、クリエイターの方々にとって「社会課題の解決に関心がある」という意思表示の場になると、とても嬉しく思います。
また、企業にとってもUMIのクリエイターに制作依頼をすることが「社会をより良くする」選択肢のひとつとしてもっていただけると、より良い社会の循環を生むことができると信じています。
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