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〜エイプリルフール空想マンガレビュー企画〜『80-20』日本の歯医者の常識を覆す!アメリカ帰りの天才歯科医が巻き起こすデンタル革命に歯石を捧げよ!

※本記事はエイプリルフールにちなんで妄想のマンガを全力でレビューするというチャレンジ企画です。穏やかな気持ちでゆるりとお楽しみいただけると幸いです。レビューはめっちゃガチで書いてます。

2023年6月の連載開始から医療関係者のみならず多くの読者の支持を集める天才歯科医が巻き起こすデンタルヒューマン・ファンタジーアドベンチャー『80-20(エイティー・トゥエンティ)』(原作:森白時王 作画:茶斗時ピティ) の待望の第1巻が2024年4月1日に発売された。

『80-20』第1巻 表紙

若干20歳のアメリカ帰りの天才歯科医、羽賀騎士(はが ないと)が日本の歯科医療に革命をもたらす医療ファンタジーである本作。口内環境を1秒見ただけで瞬時に患者の健康状態を診断することができる騎士。17歳の時に独自に開発した口内フローラのバランスを整える治療法を駆使しつつ、日本に開設した自らの歯科医院「ギャラクシーデンタルアドベンチャー歯科医院」に訪れる患者達と織りなすストーリーが丁寧に描かれる。

すでに海外では数々の医学的権威のある賞を授かり成功を収めていた騎士。自分のルーツである日本で改めて自分の能力を試し、新たな挑戦をする為に帰国。ドジっ子歯科衛生士「鵜飼すすぎ(うがい すすぎ)」(23)と偶然出会い、不器用ながらも一途に患者を想う心に感銘を受け、2人で日本国民の歯と心の健康を守るべく立ち上がる。

特に人気が高いエピソードは、とんでも患者夢死馬まみれ(むしば まみれ)(17)が登場するvol7「未来から来た患者?」ではないだろうか。診察中、まみれは突然「自分は未来から来た使者」だと主張し始め、自分が居た未来では、人類が歯を失う大災害が起こるため、騎士に予防策を提示するよう求める。

夢死馬まみれが歯の未来を騎士に託す名シーン 『80-20』第1巻7話より

突然に未来のデンタル業界の命運を託された騎士がどうやってこの難局を乗り越えたのかはぜひ本作を手に取って確かめて欲しい。

医療業界に必殺技の概念を持ち込むという快挙

『80-20』が数ある医療マンガの中でも特に注目を集める理由の1つが医療業界に必殺技の概念を持ち込んだという点に尽きる。ここでは作中に登場する騎士の様々な必殺診療技をいくつか紹介したい。

■スマイル・イリュージョン
 この技術では、特殊な光線を使って歯のホワイトニングを行う。一瞬で歯を数トーン明るくし、まるで魔法のように患者の笑顔を輝かせることができる。歯の色素沈着や黄ばみを瞬時に解消し、自信を持って笑えるようになることから非常に評判の良い必殺診療である。

必殺診療技の種類によっては、騎士のキャラもやや過激になる傾向にあるようだ 
『80-20」第1巻第1話より

■クリスタル・バリア
 この技術は特別なコーティング剤を歯に施し、虫歯や歯石の形成を防ぐ保護層を形成する。まるで歯をクリスタルのような強固なバリアで守ることで、日々の食事や生活の中でのダメージから歯を保護するのだ。

最早普段の騎士の面影がないようにも見えるが、それほどまで極限の集中力を要する大技であることも付け加えておくべきだろう 『80-20』第1巻第3話より

■ハーモニック・ウェーブセラピー
 高度な音波技術を用いて、歯石やプラークを効率的に除去する。この治療では音波の振動を利用し、痛みを感じることなく口内を清潔に保つことができる。またリラクゼーション効果もあり、治療中のストレスを軽減してくれることもありがたいポイントだ。

作画の茶斗時ピティ先生は本作がデビュー作と言うこともあり作画にややバラツキが見られるとの声もあるが、その問題は今後連載を続けていくうちに解消されるだろう
『80-20』第1巻第3話より

父との確執、そして強大な組織との闘い

本作では、日々訪れる患者との人間模様のみならず、壮大な世界観で綴られる人間ドラマもとても見応えがある。騎士の実の父である芳賀・プラーク・悟朗との確執もその1つだ。長年日本とアメリカの医療業界を牛耳ってきた悟朗は、騎士の「患者の生活全体を診るのが歯科医師のあるべき姿だ」と言う主義に対して「歯科医師は歯だけを診るべき」と反論する。互いに埋まることのない歯肉溝は今後どのような展開を迎えるのか。また、悟朗が率いる業界内の1大勢力「エナメル連合」との激しい頭脳戦も見逃せない。

最後に、第1話のラストで決して治療中にうがいをしようとしない厄介な患者、朽岳ノ音子(くちだけのおとこ)に対して騎士が放ったセリフを紹介したい。

「真の健康は、口の中から始まる。僕の使命は、ただ治療することではなく、患者の笑顔を守ることだ」

『80-20』第1巻 第1話より

どれだけ科学が進歩しても、目の前にいるのは人間。患者との心の繋がりこそが治療なのだという、医療マンガの原点にして至高。読めば読むほど口内環境と健康寿命にも好影響を及ぼしそうな気配で溢れる本作。例え80歳になったとしても20本以上の歯で優しく噛み締めたくなる、そんな1冊だ。



・・・いかがでしたでしょうか?書いているうちに実際にこの作品あるんじゃないか?と自分自身でも錯覚してしまいました(笑)
chatGPT先生による画像生成も大いに活躍してくれました。

今回の「エイプリルフール空想マンガレビュー企画」、僕以外にも何名かの方が参加してくださっているので、そちらもぜひ読んでみて下さいね😊

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