見出し画像

ナイジェリア国鉄 鉄道博物館

ナイジェリアの国鉄に興味ある方がとても多そうなので、ラゴスにある鉄道博物館をご紹介しましょう。アフリカにも結構鉄道がありまして、日本のブルートレインのモデルとなった、南アフリカの本家ブルートレインからマダガスカルのスマイル列車などがあります。そして鉄道を持つ国には意外にも鉄道博物館があったりします。シエラレオネなどは、鉄道が全廃となった今も、鉄道博物館が残っており、当時の車両がピカピカに磨かれて展示されているんですよ。さて、ナイジェリアの鉄道博物館です。この博物館は、ナイジェリア国鉄の本社事務所の敷地内に併設されており、入場料500ナイラ(100円ちょっと)で見学ができます。

さあ、一緒に見学に向かいましょう。この門をくぐれば、ナイジェリア国鉄本社の広大な敷地に入ります。

画像1

車でこの門をくぐり、いくつかの本社の建物を通り過ぎると、ご覧のようなJAEKEL HOUSEというのが見えてきます。
1898年に建てられた建物で、元総支配人だったJaekal Obe市の住まいを改修して、2010年より鉄道博物館の本部として一般公開。2階には50年以上前に使われていた鉄道のレガシーの一部が展示、その他 ナイジェリア独立の歴史の写真パネルが展示されています。博物館は室内展示と実写展示のダブル構成になっており、ガイドさんに説明してもらいながら室内展示物→展示車両の順で見学します。なお看板に書かれているウェブサイトwww.regacy1995.orgは、ナイジェリアあるあるで当然の如くそのドメインは存在していません。
開館時間:月曜〜土曜の10:00〜16:00

画像2

画像3

入り口には、蒸気機関車の給水塔や点検用のミニ車両などがこぎれいに展示されており気分が盛り上がりますね。まさにインスタ映えです!建物横にはrレールが展示されています。幅(軌間)は、イギリス標準で日本のJR在来線同様の1,067mmなんです。

画像4

そして建物2階には、昔使われていた鉄道機材が展示されています。そして英国からエリザベス女王が訪問された際に女王専用特別VIP車両で使われた食器も展示してありました。実は撮影厳禁なのですが、1000ナイラを追加で渡すと撮影自由になります。これはナイジェリアのどの博物館でも同様です。そしてなんと、そのエリザベス女王の特別車両の実車、これから行く展示場にあるとのこと!ヒャッホー!

画像5

ガイドが説明してくれます。
「駅というのは・・・・」
「信号というのははとっても大事で、・・・」
そして「山に穴を開けてショートカットするのが『トンネル』というすごい技術があるんだ」
と説明・・・ナイジェリアにはトンネルがないので説明が丁寧すぎます。

さて、いよいよ待望の実車見学です。実車展示場は5分くらい歩いた先にあるとのこと。さあみなさん、一緒に行きますよ。

画像6

廃車になり、もう使われなくなった貨物車両の横を100mほど歩いて、右に曲がると、そこは大きな車庫であった。

画像7

画像8

この博物館は1998年に設立されたとのこと。まずは蒸気機関車がお迎えしてくれます。

画像9

が、正直貴重な機関車なのかそうでないのかがわからない。。機関車の後に連結されている客車には、乗客が一羽お乗りになっておりました。
私も乗ってみようと思いましたが、床がなかったので断念。

画像10

そして、ガイドさんが自慢げにおっしゃります。
「こちらが、エリザベス女王がお乗りになった貴重なVIP車両なんです・・若干痛んでいますが・・・」

画像11

画像12

中に入ろうとしたら、「床を踏み抜くので危ない」と慌てて止められてしまった。どうやらエリザベスVIP車両の外側の木材は、近隣住民のかまどの薪としてどんどん持ち出されている模様。

画像13

そして後部ベランダ部分は、どうやら学校の黒板として2次活用されており、近隣住民のお役にたっている模様。

画像14

ちなみに、当時のマークはラクダとヤシの木が描かれていて、ラクダは、長い距離を食料なしに重い荷物を持って進むことができる、そういう列車を目指すという意味だと説明された。そうか、燃料を補給せずとも根性で走ってくれる列車が理想だったのかもしれない。

画像15

奥には更に2台の機関車が展示されている。

画像16

今日は、本当に特別の特別に、機関車の窯の中を見せてくれるという。

画像17

そして、「上にあがっておいで。」と

画像18

サッカーボール⚽️が大切に収納されていた。

画像19

これが唯一見つけた機関車の銘板
英国Vulcan Foundry社の1954年製機関車
調べたら、明治5年に日本の鉄道開業にイギリスから輸入した第1号機関車(重要文化財 現在大宮の鉄道博物館で展示)もVulcan Foundry社だった。
つまり、この機関車は、かなり貴重な車両なのでは??

画像20

動輪が若干傷んでいる・・

画像21

機関車はロープがつけられて、近隣住民の洗濯物干し場としても活用されているようです。

まとめ
展示機関車4台
展示客車 3台

いかがでしたか?
この他にも世界に2台しか現存しないイギリスの蒸気機関車があるそうなんですけど(未公開)、どんな状態なんでしょうね。

以上、英語でもネットにも一切情報がないナイジェリア国鉄の鉄道博物館でした。

おまけ

ナイジェリア国鉄本社には、こんな看板が掲げてあります。

画像22

ビジョン:安全で効率的、手ごろな価格で、信頼性高く、国内広いネットワークで、顧客志向のサービスで世界レベルの鉄道組織になること。
ミッション:最新技術でやる気ある鉄道員によるナイジェリア輸送システムのリーダーとなること
コアバリュー:プロフェッショナリズム、誠実さ、チームスピリット、個々の尊重と約束の遂行

世界レベルの鉄道組織を目指していたのか・・・

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?