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2021年を生きた君に。

このnote記事は、前日のナイアンティック Fumiさんのingressアドベントカレンダー記事を受けて、
わたくしマジカルソーンが担当するingressアドベントカレンダー(No.1)の12月16日担当分の記事になります。


このタイトルからして察しがよい方であればおわかりいただけますように、今回のアドベントカレンダーは、昨年わたくしが綴りました
アドベントカレンダー2020への、わたくし自身への返歌でもあります。

 こちらは、わたくしの昨年のアドベントカレンダーです。

 2020年を生きる君に。
  https://note.com/magical_thorn/n/n4be6276e4d97

読みごたえのあるFumiさんの記事のあとですから、やや緊張しますね。
さて。

この一年、どんな一年にすることができましたか?


まず、あなたに問いかけたいと思います。

世界規模のコロナ禍はいまだ終息する先が見えない状況は依然として変化はありません。
そうこうするうちに、第2波が、第3波が、と怯えていた昨年に続いての、
本年の第4波、そして第5波。
ウイルスは次々と変異し、一時期は新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言が発出され、たびたび期間延長されもしました。
一応は9月末に緊急事態の終了が宣言されましたが、まだ我々は日常的に
マスクをしながら外出しますし、依然として旧に復したとはいえない状況であるのは皆さん実感しておられることでしょう。
おそれ、慎重に、しかして臆するすることなく、わたしたちはみなが
少しずつ気をつけながら、いまだしばらくはこのコロナ禍とつきあっていかなければならないようですね。

 内閣官房 新型コロナウイルス感染症対策
 基本的対処方針に基づく対応
 https://corona.go.jp/emergency/

Nianticの試みや将来の展望、今年2021年に実施できたリリース案件の数々などに関する話題は、Fumiさんやbrianにお任せすることにしましょう。
今後のingressの展開について多少なり推測や、この一年についての考察は可能であっても、わたくしがそれを語るよりは、クリスマスホリデーを心待ちにしながら、いまはNianticに所属するおふたりが語るそれらを静かに聞いていたい……そんな気持ちがあるからです。
(ingressについての熱い思いを語ることはできても、前述のことがらについてはFumiさんたちから伺うのが一番ですからね。)

と、ここまで書いておいてFumiさんのアドベントカレンダー記事が
日ごろ各方面で活躍する日本のAGたちの紹介であったのに気づいて、いま
大慌てでこの文章を付け加えているところです(笑)。


昨年同様、今回のわたくしからの話も、
その内容はあちらへ飛び、またこちらへ飛びもします。


■ingressストーリーについて/
 inspire. ティム・パワーズ『石の夢』


ここで、ingressのストーリーにわたくしが惹かれるわけもお伝えしておこうと思います。

個人的な印象ですが、Twitterなどで知り合う全国のAGの皆さんはその多くが理系のお話が好きな方が多く、
ingressが持つそちらの側面(AR技術や、純粋にスマホゲームとしての面白み)を好もしく思っておられるのだろうなという内容のツイートをされる方の話が、わたくしのTwitterにはよく流れてきます。
わたくしがツイートする書籍の内容でも、ファンタジー系にはほぼだれも食いついてきませんが、SF関連の漫画を紹介したりそれらについてツイートした際は、皆さんの食いつきがいいですものね。

わたくし自身は、そうした技術的なお話よりは、司アキラがどうしたのかとか、そちらのストーリー方面のお話のほうに興味があるのに(笑)、
流れて来る情報は相反して技術的な理系寄りのお話というのも不思議なものです。
(Twitterさんが解析して、自分好みの情報が流れて来るように勝手にカスタマイズしてくれていると思っているんですが、あれれ。
いやいや待てよ。
自分にないものを追い求めるから、Twitterのタイムラインにはingressの理系的側面のお話が多く流れて来るのかもしれませんね。)

もちろん、理系寄りのお話ばかりではなくて、手芸などをはじめとするingress Swagの数々やingress世界のストーリーを追いかける皆さんのお話も、TwitterやTelegramで知ることができています。
流れて来る情報は理系寄りのお話がなぜか多いわたくしですが、自分の好みとハートはingressのストーリーを追い求める文系寄りだと
自認しております。
いや、そもそも文系理系と分けることがナンセンスかもしれませんが。
ことingressについては。
そう、ドロドロと情報技術の話や、ややオカルトじみた話、SF的に飛躍した話などが渾然一体となっているのが
実はわたくしがingressのストーリー面に惹かれている理由なのではないかと、ぼんやりと考えています。

ストーリーの細かな点や、その時々で我々が置かれている状況と
ingressのストーリーがどう絡み合っているのかを、きちんと系統だてて説明できるほどまだ詳しくはないわたくしですが、それでもプロジェクト・リュケイオンの末席に加わり、
シロヤギウスさんやクリタビスさんたちの薫陶を受け、少しずつではありますがingress世界を知り始めています。
(ようやく「知り始めている」なんて言うなんてもう!
ingressも9周年目に入っているのにね、マジカルったら!! と、司アキラにぷんすか怒られそう。)

※と、この記事は前日の夜にしたためてあとから推敲しようと保存しておいたものなのですが、いまこの文章を付け加えている12月16日に、Fumiさんのアドベントカレンダー記事でも紹介されている
我らがシロヤギウスことMailEater氏が、世界でも数少ないEdgar Allan Wrightメダルを授与されたことがわかりました。おめでとうございます!
マジでうらやま!

わたくしのこちらの過去note記事、

 非公式Ingressかるた製作ノート 008
 https://note.com/magical_thorn/n/n8bb227fd60dd

オシリス・ユニバースなう!

でも触れていますが、いま我々がいるingress世界がいつの間にか
オシリス・ユニバースになっていたって、わたくし非公式ingressかるたを作り始めるまで知りもしないほどストーリーには無頓着だったんですよ、実は。お恥ずかしい。

世界がいつのまにか変転していた、とかSFすぎる、そういうの多すぎるのであれば自分には理解できないかも知れないと考えて、
ingressのストーリーについては見てみぬフリをしていたきらいもありました。(これまでの人生で、SF小説など理系分野の話題について苦手意識もあって、手に取ることもあまりありませんでしたしね。)

ただ、立ち止まって考えてみれば、「SF的だ」というストーリーも、
ストーリーという名のお話なのですから、文系という大きなくくりの中にきちんとおさまる物のひとつなんですよね。
AR技術そのものの技術的内容とは異なる話題なのだし(いや、それすら実は
「技術的内容を綴られた文章を読む」という「読む行為」という文系的ともいえる側面を持つのだと思うのですが)、
苦手意識を持たずに大いに楽しめばいいじゃな~~い、とあるとき
あっけらかんと考えられるようになったことが、ingress世界のストーリーに惹かれるようになった契機でした。

そう、司アキラ。
彼女の存在。
アキラというキャラクターが持つ魅力、ここでは魔力と言い換えてもいいでしょう、それに惹かれてしまったことが、
前掲の「あるとき」だったのです。
まさに。
アキラに魅入られました。
少なからぬ量のXMを、マジカルはそのときに浴びてしまったのかもしれませんね……。
(自分で描いた司アキラが大好物です。)

今日のパワーワードか。「自分で描いた司アキラが大好物です」すきだ!アキラ!


さて、長々と自分でもよく判っていないモヤモヤを綴りましたが、
ingressストーリーの魅力について語りましょう。
それは多くの方が思うところをさまざま語っておられますが、今回わたくしが伝えたいのは
「ファンタジー好きが惹かれるingressストーリー」という点です。

さまざまなジャンルの小説を、わたくしは読んできました。
歴史物。現代小説。SF小説、ファンタジー小説……。
それらのなかでも、とりわけ相性が悪かったのがSF小説で、ハインライン全般(初期から後期まですべて)とロイス・マクマスター・ビジョルドの『ヴォルコシガン・サガ』シリーズ以外はアシモフもテッド・チャンも、ほぼすべて途中で放り出してしまってきました。
読んでも身が入らないんですよ……。
自然とページを繰る手が止まってしまう。納得がいかない。
それほどSFに苦手意識をもっていたこのわたくしであるのに、なぜかingressについては多少なりともストーリーが頭に入ってくるし、変わったことがあれば頭にいれておきたいと思うようになっている、これは何故だ。
司アキラのことばかりが理由ではあるまい、そう考えたんですね。

では、何か。
何がわたくしをingress世界のストーリーに向かわせるのか。

プロジェクト・リュケイオンで順番にストーリーを追えば、どなたも気づくと思いますが、ingressのストーリーは、けしてSF的なものばかりではないんですよ。
謎が謎を呼ぶ展開。
翻弄される我々。
そう、SF味はあるけれど、どこかラヴクラフト的でもある(ときもある)。
前述の、「いつの間にか世界が変転していて、オシリス・ユニバースになっていた」とか、
そりゃSF的であるともいえますが、むしろファンタジー小説好きのわたくしからしてみれば、
「それなんて魔法ですか!」ということで、SFにとどまらない、どこかファンタジーの香りがするストーリー世界だなと気づいたわけです。

ほら、SF小説好きではないマジカルでさえ知っているあの有名な言葉があるじゃありませんか!

Wikipedia クラークの法則
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%81%AE%E4%B8%89%E6%B3%95%E5%89%87

3.十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない。

ね? ね? ね~~~???
どうですかッ。
ingressに魔法の香りがしてきたでしょ? ね?

ね?


もしかしたら、スティーブン・キングの『ダーク・タワー』シリーズが、キング世界のすべて(『IT』や、『呪われた町』その他の作品群もすべて)を内包しているのと近いニオイがしてくるってモンじゃあーりませんか??
もしかしたら、『ハリー・ポッター:魔法同盟』世界でエバブリオを唱えていたウィザードのあなたも、
ingress世界のことなるユニバースにいるだけなのかもしれませんよ?
(え? ユニバースってなあに?っていうヒトは、プロジェクト・リュケイオンのタイムマシンを順番に追って読んでくれたまえ。
ところでStephen KingのStephenは、仏語読みのステファンのほうが好みです。キングはスティーブンだけれど。
『呪われた町』は小野不由美『屍鬼』と読み比べるとよいですよ。)

まあ、そんなファンタジー小説好きのわたくしマジカルがふと思ったのは、
ティム・パワーズ『石の夢』と、ingress世界の共通項でしょうか。

『石の夢』(上)

『石の夢』を未読の方がほとんどでしょうから、簡単にお話しますと、
わたくしがなにをもって共通項だと思ったのかという点ですが、
主人公が、ふつうであれば目に見えないはずのこの世界と重なり合っている世界を空中などに垣間見てしまうのが、異なるユニバースとの遭遇のようなもの……異なるレイヤーにある超存在に接触してしまう点が、別のユニバースの扉を開いてしまったあのYoutube映像に通じるのではないか、とか
そのような点です。

ハンクが傷つき死亡してしまう(シュミラクラで再生されるから死亡と言っていいものか悩みますが)のと、『石の夢』の主人公は物語最後まで活躍するけれども身体を欠損したり心にダメージを負うという作者からは手荒な扱いをうけている点に、なにやらハンクを連想させるものがあるところとか……。

必ずしもすべてが重なるわけではありませんが、要所要所で匂い立つファンタジーのエッセンスが交じり合うところが、近しいものが、
ティム・パワーズ『石の夢』とingressストーリーにはある。
(そしてもちろん、人間には理解不能なクトゥルーの神々たちのあれやこれやの"臭い"も、ごく稀にingressストーリーには嗅ぎ取れたりして。)

ストーリー製作陣が、ファンタジーやSFに限らず、
ハードボイルドや探偵小説、その他さまざまなジャンルの小説がお好きなんだろうなというのが、
わたくしの眼前にうっすらと立ち上がって見えてくる。
単に、「AR技術凄まじいよ~ん」「遊んで、遊んで!寄っといで」だけではない、「ウウム!」と様々なジャンルの小説好きを唸らせる
数々のストーリーをingressでは紡いできている。
それだからこそ、それらのジャンルのひとつであるファンタジー小説好きのわたくしもingressストーリーに魅せられるようになったのではないかなあ、と思っています。

(諸君!もちろん、司アキラを追うラブストーリーを勝手に脳内で展開してもいいんだぞ!
おそらくアキラは軽やかに諸君の妄想、そしてマジカルの妄想を一蹴し、
ハイヒールの音も高らかに、その場を軽やかに立ち去るだろうがなッ。)

ingressを起動して、CF作ったりグリフハックをしたりするだけじゃない、
AG同士でワイワイきゃっきゃするだけじゃない、クリスマスホリデーには、これまでingressストーリーに
あまり興味をもってこなかった方も、ぜひストーリーを過去から振り返って
順番に追っていってみるのはどうでしょう?

オススメはもちろん、プロジェクト・リュケイオンのなかでも、
こちらのリンク。

プロジェクト・リュケイオン
 Lycaeum Wrap-Up

Lycaeum Wrap-Up


■配慮するということ/
 あえてWayspotを作らないということ


みなさん、ingressスキャナーから日々ポータル(Wayspot)を
申請していますか?

ポータル申請って楽しいですよね~。
Descriptionをどう綴ろうか、自分が感じた「ひとにコレを発見したのをスキャナー上で知らせたい、見せたい」と思ってポチっと申請するのなんて、それがオンラインになったら小躍りしちゃいますよね。
カッコイイ写真を撮影して送信したり。
ゾクゾクする。
でも、「いやあ、あそこは申請しないんだー」なんて場所、
ありませんか?

公共の場所にあるけれども、自分自身の幼いころの思い出がつまっていたり、大切に思うひとたちが暮らす場所だから、あえてポータル申請をせずに
そのままにしておきたいという場所、みなさん、ありませんか。

ナイアンティックの理念や、Wayfarer!申請基準に照らしてみれば
その場所はあきらかに基準をクリアしており、むしろ
「健康的に、冒険や探求のために身体を動かしてその場所を訪れるように人々をうながす」目的に沿った場所だといえるのかもしれないけれど、
あえてそのままに、そっとしておきたいと思う場所は、ありませんか。
たとえば、その土地で暮らすこどもたちが遊ぶ小さな遊び場であったり、
外部のひとは入り込みにくいようなところにある、
いにしえの記念碑であったり。

ポータルとしてWayfarer!申請をおこなえば、要件を満たすので確実に
オンラインとなることはわかるけれども、そこをあえて申請せず
その場所で暮らすひとたちの今のままの暮らしに影響がないようにと配慮しているよ、ということがありませんか。

かりそめのものではない神社や石像が存在するのを
知っていても、あえてポータルを作らないぞ、申請しないぞと個人的に思い定めている場所が、わたくしは幾つかあります。

もちろん他の誰かや、それこそ、その場所に住む人たちの誰かが申請してオンラインとなるのなら、なるほどと思い納得もします。
が、自分ではけして申請したくはないなあ、と思う場所。

 「そこで申請しなかったらingressじゃないんじゃないの?」
 「モノがあるんだから、何も躊躇うことはない。作れよ!」
 「作らないなんて空威張りして、バッカじゃねーの」

と問う方もおられるかもしれません。

なぜ申請しないのかと言えば、前述のとおり。

 「その場所で暮らすひとたちの今のままの暮らしに影響がないように」

この一語に尽きます。

我々が親しむingressの世界でその大切な場所を申請してオンラインになってしまったがために、位置情報ゲームとは無関係にその場で暮らすひとたちや幼子たちのこれまでの生活が、それ以降乱されてしまうかもしれない。

配慮。
それは必要なものだと思うんですよ。

一般的には、公に開かれた場所であれば、Wayspotとしてオンラインとなったからといって、その前と後とでそう事態が変転することは本来であれば、まずありません。公の場ですから。
ただ、公の場であっても配慮を必要とする、その地域のひとたちしか集まらず利用しないようなごく内輪のためだけの場所というものは、やはりあるんですね。
そうした場が身近にない方には想像しにくいかもしれませんけれども。
ぱっと見、たんなる児童公園めいたものにしかみえないとしても、実は……といったような。
部外者にとって、他所にある同様の場所との区別なんてつくはずもなかろう、勝手な思い入れを抱いているのはお前だけだと言われてしまえばそれまでなんですが。それでも。

その地域のひとたちしか使わない場所であるなら、公共の場に属するように見えていても、その同心円の内側のひとたちから見れば私的空間なのではないか、余所者が容易には入れない空間なのではないか、とも思うのです。
その場とは、児童公園であったり、祭祀の場であったり、様々なケースがあるかもしれません。
その内側にいる人たちが自ら求めて位置情報ゲーム上でその場所をオンラインにしたとすれば、それはその方たちの判断で、こちらが過ぎ去った幼年時代への郷愁や愛惜の念といったものからくる配慮をしたとしても、こちらの独り相撲でしかありませんけれど。
それでも、いまは。いまはまだそっとしておきたい。

前置きが長くなりました。
わたくしにとっての"その場所"のひとつは、幼いころ住んでいた場所にある地蔵堂です。
ムラには地蔵堂はこのひとつきりです。

Google Mapや国土地理院の地図・空中写真閲覧サービス
https://mapps.gsi.go.jp/maplibSearch.do#1

で時折、その場所をみています。
(国土地理院のWebsiteでは、数十年前に撮影された当時の空撮写真を検索して閲覧することができます。
ああ、あの屋根の下に幼子のわたくしがハイハイをしていたのか、とか
3~4歳のころに歩いてあの地蔵堂まで行っていたのか、当時あの道路は舗装すらされておらず日々工事のダンプカーが砂煙をあげて爆走していっていたなあ、とか昔を思い出しながら眺めています。
道路も舗装されておらず、農業用水が流れる小川もまだコンクリート開水路になってはいなかったけれども
その代わりに夏の夜ともなればいまはもういなくなってしまった蛍が舞うのを当時は眺められたのだよなあ、と感慨にふけってもいます。)

その地蔵堂は、農村の働き手たちが手作りで建てた小さな御堂です。
わたくしがちいさかった頃ですらすでに御堂内部の梁にぶら下がると折れるのではないかと心配になるほど古びていました。
中には石造りの地蔵がおさめられており、当時そこまでの頭は回らなかったので由来をたずねたことはありませんでしたが古いものに見えました。
ムラのひとたちに大切にされ、一緒に遊んでいた(今はもう名前を思い出すこともできない年上のひとたち)こどもたちも、「地蔵さん、地蔵さん」と石の地蔵の周りで親しげに遊んでいたことおぼろながらに思い出すことができます。

小さなムラのなかでは、御堂を建てたことは大事業だったんでしょうね。
第二次世界大戦がはじまるよりも前の日付で撮影された写真が、今は亡き祖父母宅に一葉残されていました。
若くして亡くなったという曽祖父が、同じムラの人々と並んでカメラのこちら側をむき、逞しい胸を張ってじいっと見ている写真。
俺たちが建てたんだぞ、という気概が伝わってくるその表情。

わざわざ町から遠く離れた場所であるそのムラまで写真館の主を連れてきて撮影したものか、当時のムラとしては貴重な体験であったろう写真撮影。
その写真をみつけたのはわたくしが長じてからのことですが、「ああ」と自分自身が幼かった頃の体験を思い出すとともに、建築当時の村人たちの胸に去来したであろうあれこれに思いを馳せました。

どちらかといえば、幼いころの自分の思い出が詰まっているからという理由もあるのですが、道路沿いにあるその御堂と、古びたわずかばかりの遊具が並ぶ小さな敷地を、わたくしはWayspotとして申請する気持ちが
湧きおこらないのです。

どこかで誰かが似たような思いを抱いている場所を、もしかしたらわたくしは申請してしまっているかもしれないので、自分の思い出ばかりを大切にしたいと思うのは良くないことかもしれませんが、
その場所はムラのひとしか近寄らない場所で、そのムラのものではない他の誰かを見かけない場所なのです。
車道はアスファルトで舗装され、各家庭に数台の自動車があり、
容易にその御堂のそばまで誰もがやってくることができるようなった今の世のなかでさえ。
そうした場所は、自分ができるうちはあえてそのままで居てほしいなあ、
自分では申請しないぞと思い定めて、時折IntelMapを開いてその場所を見ています。

■(仮)Ingress・キャノンボール/
 もしくは、(仮)イングレス☆チキチキ猛Swagレース!


うーん、なんなんでしょう、この小見出し……。
じっとりと変な汗をかいちゃうわ~~。

さて、
キャノンボールってなあに?という方もおられますか、そうですか。
昔ね、キャノンボールっていう映画があったんですよ。

Amazonより。DVDパッケージ絵。


hulu
キャノンボール


Amazon
キャノンボール (字幕版)

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B00G5MD4J6/ref=atv_dp_share_r_tw_d008c1f7b7144


アメリカ大陸横断する笑いまくりのスピードラリー映画なんですが。
これをね、ingressのSwagでやってみたいなーなんて考えています。
実現するのかなー、どうだろうなー。
全国で名乗りをあげてくれる方と、それを日々実況してくれる複数名の方がいないと盛り上がりに欠けるだろうな~。


課題は多そう。
どんなモノなのかというとですね、


東京のある1点を目指すの。
各地方から。
北海道・東北・北陸と続いて沖縄まで、海を渡るには特別ルールで人力以外じゃなくてもSwagを運搬してよいことにして、
10チームくらいで?
あとは人力(徒歩か、自転車とか?)でAGからAGの手へと渡して、東京のある一点を目指すというゲーム。
(または東京のある一点から、各地方を目指して最も遠距離に到達する、とか。スタートとゴールは同じに設定しておいて……そうですね、
北海道と沖縄で。陣営ごとに競うのもアリですね。)

東京の一点を目指すなら、その場所は
Wayfarer!のいいWayspot見本に出てくる例の有名ポータルでもいいし。
ナイアンの誰かに偶然拾っていただけるのをゴールにしてもいいし。
(そこまでご迷惑はかけられない、か。)

・ひたすら人力で運ぶコース
・新幹線でも飛行機でも、なんでも使ってとにかく早く到着してゴールするまでを競う文字通りのキャノンボールレース

の二種類をそのときどきで変更して開催してもいいし、同時開催でもいい。
(スピードレースだと、一日で到着できちゃう猛者もいると思われますし。)
しかし、人力コースだと北海道をどう横断なり縦断するのかが問題ですよね? ね?(ここでまた変な汗が流れるマジカル。)

で、どっかの場所にSwagをドロップしておいてAGが拾って次の町の
次のポータルへドロップして繋いでゆき、ゴールを目指すの(無謀)!!

ドロップしたAGはついったらんどで現地ドロップした証明写真を投稿しつつ、Google Docsのスプシに場所など詳細情報を記載して、拾ってくれる神AGを待つ……。
もちろん、清掃員のオジサンにゴミとして回収されたり、そこで遊んでいる児童たちに回収され、ドロップしたSwagが行方不明になったらそのチームはゲームオーバー。

まだぽやぽやとした妄想段階ですよ。
きちんと段階を踏んで、かかる費用やルールなんて決めていませんけれども、車や新幹線でSwagを運ぶとあっという間にゴールしちゃうだろうから、そこらへんは一定のルールを設けて(もってあるける時間や距離で制限するとか)。
Swagを作成する費用を捻出するのは? 誰がSwagを作成するの?とか
課題は山積み。

はじめはね、Swagをボトルメールみたいに流して、AGからAGへと手渡していって全国を漂うSwagの旅とか
楽しそうだな~と思っていたんです。

1年半以上前だったかな?考えていた初期案はこんなの。ただ運ぶだけ。


が、それだとゴールがなくて(ゴールがないのは、それはそれで楽しそうだけれど)
メリハリがないなーと。

それならば、レースでしょう。
レースといえば、チキチキ~かキャノンボールだろう、と。

Swagは安価に3Dプリントか何かでどうにかできればいいのかな、とか。
(持ち去る気持ちを起こされないように、貴重な素材はつかわずに。)

セブンイレブンで11月ごろに配布していた何か。

セブンイレブンで先月に、ゲームセンターで使える札みたいなのを
パンとおにぎり購入者に配布していたんですよ。
それが平べったくて、手のひらにおさまるサイズで。
めっちゃ考えていたのにぴったりのサイズ感だわ~~~なんて思ったりして。

まだ妄想の域をでませんが、みなさんから良いアイデアがあれば、
ドロップするSwagを運ぶ、キャノンボールレースみたいなの、やれたら楽しそうだなーと夢想しています。



■ingressについての良い影響力を発揮してみませんか


人生の時間は、有限です。
なにを当たり前のことをと笑われてしまうかもしれません。

けれど、このコロナ禍にあって、日々病に倒れていくひとの話や
なにかの事件や事故に巻き込まれた方のニュースを耳にしたりする機会があります。
そのたびに、この先なにがあるかわからないのだから、いまなにか形に残そうぜAG!と思うのです。
歴史に残るなにか事を成せとか、そいうことではなくてよいので。

あなたに近しい人たちへ、あなたが出来うる範囲で
わずかでもよいから無理がない内容で、なにかアクションを起こしてみませんか。ingressで。

「気分転換に仕事おわったらメシ一緒に食って、ちょいとイン活してから帰ろうぜー」とか
「このSwag見つけたんだけど、一緒に使ってみない?」と誘ってみるとか、
「新ポータルみつけに、市内の山に登ろうぜ~」とか。
そんなのでいいの。
ほんの少し、ほんの少しよ。

あなたの周りのひとたちに、すこしだけingressについての良い影響力を発揮してみませんか。

ingressって、懐が深いゲームだと思うんですね。
製作サイドが意図してなのかどうかわかりませんが、我々AGが楽しもうと思えば
いろんな角度から、どんな切り口でも突っ込んでいじくって遊び倒せる要素を持っていると思うんです。
(それは主に、あの緩いストーリーや設定のおかげ。
意欲的に新機能を実装してきたり、我々AGとTwitterなどのSNSで気軽に連絡をとりあってくれるbrianをはじめとするingressチームのみなさんのスタンスのおかげでもある。)

単純に友達つくるツールでもいいし、AR技術への窓でもいいし、
我々の楽しみ方次第で千変万化するんですよ、ingress。
ただゲームとしてingressをスマホ(スキャナー)上でプレイするだけでは
勿体無さすぎるのよ~~~ォ!!
(「いや、それでいい」「十分ッス!」とかいうひともいるとは思いますが。)

ちいさな一歩として、ingressコミュニティが募集しているアンケートに回答して、あなたがオススメしたい町のことを書いてみませんか?
書き込むことで、世界中のAGへ(もしかしたら、あなたがオススメする町の、ほかのAGたちへ)良い影響や感銘を与えることができるかもしれません。

わたくしもこちらの記事を投稿しましたが、可能ならもうひとつくらい投稿したいなと思っています。

コレは何かというと、Fumiさんも声がけしておられましたが、
「住んでいる地域を象徴するポータルや故郷の思い出のポータル」募集のスレッドです。
日本語訳は、やはりプロジェクト・リュケイオンでRuinDigさんが
こちらの記事にまとめておられます。

募集:住んでいる地域を象徴するポータルや故郷の思い出のポータル

ぜひ、こちらに投稿することで、ほかのAGへまずは手始めにひとつ良い影響力を発揮してみませんか?
自分の思いのたけをつづり、投稿するだけですよ~。
なにかアクションを起こしてみましょうよ。


■新規連作ミッション

とりとめもないことを、つい書き散らしてしまいました。
うーん、アドベントカレンダーとも思えぬほど、クリスマスから遠い話を長々としてしまいました。
少しでもingressについて話せたらよいんですが、なにかingressのことを語りながらも違うことを語っていたような気がしないでもない……。


新規の連作ミッションをコロナ禍の前から企画しています。
関係するところと調整中で、まだ発表はできませんが、
GOサインがでれば、どなたかにテストプレイをお願いできればなぁと考えています。

メダルデザインは、すべて完成しています。
ほんとうはね、ほんとうはね、メダルデザインをばばーんと公開できればいいなー、アドベントカレンダー企画に便乗しちゃって(てへ)!?とか
ほんのちょっぴり思っていましたが、いやいや、それはマジカルが甘すぎました(笑)。
早く公開したい(鼻息あらく)!!



■あなた自身を誇りに思えるクリスマスを


この一年、プライベートや仕事、イン活において誰しも多少なり浮き沈みがあったことでしょう。
いまは沈んでいるほうに近い状態だと、わたくしの文章を読んでいるあなたがたとえ感じているとしても、

あなたの周りの世界は、見たままのものとは限らない

のですから、いちど顔をあげてみてください。

あなたが、あなた自身を誇りに思えるクリスマスを、
そのあとに続くホリデーシーズンを迎えることができればよいなと
わたくしマジカルソーンは祈っています。




明日12/18の ingressアドベントカレンダー(No.1)ご担当は、
Aslia Greenhillさんです。



2021/12/17

マジカルソーン

(今回は、あまり実のある話をできなかったかもしれません。
記事中、テキストに比して図案の比重が少なかった点は
来年への課題とします。)

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